『新スター・トレック/特別篇~ミスター・スポックを救出せよ!~』(1991)
2009年 04月 27日
スポックの父サレクに会って手掛かりを得たピカードは、変装してロミュランへと潜入。一方ライカー副長の指揮の下で航行を続けるエンタープライズ号は、破壊された宇宙船の部品を発見、回収するが、それはバルカン製のものだった。
バルカンとロミュランで一体何が起ころうとしているのか? そしてスポックの真意は?!
TVシリーズ『新スター・トレック(ネクスト・ジェネレーション)』の中から、オリジナル・キャストの一人レナード・ニモイが、そのまま人気キャラのスポック役でゲスト出演した前後編のエピソードをビデオ用に再編集したもので、確か同じ頃にオリジナル・キャストが勢揃いする最終作『スター・トレックVI/未知の世界』が公開されるのに合わせ、両シリーズの橋渡しをする意味で作られたのだとか。
映画では地球とクリンゴンとの融和の過程が描かれていたが、こちらではバルカンとロミュランの融合がテーマ。ちゃんと共通性が与えられている。
トータルのランニングタイムが1時間半近く。そして作品に対する知識も多少は増えていることもあって、以前に観た時よりも面白く感じたが、それでもエンタープライズのクルーの性格や過去、特徴といったものや、バルカンとロミュランの関係など、なかなかピンとこない部分も多い。
突然出てくるデニース・クロスビー演じるロミュラン人も「???」といったところだけれども、それでもニモイ=スポックの存在感は抜群。またスポック、そしてピカードを通して、かつてのカーク艦長の姿が浮き上がってくるのも興味深い。シリーズ物の強みである。