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『スター・トレック7/ジェネレーションズ』<宇宙大作戦> J・M・ディラード

「スター・トレック」7本目の映画となった『ジェネレーションズ』のノベライズで、なんと映画公開の9ヶ月前に発売に!
・・・というとかなり異様な感じがするけれど、何のことはない、我が国では公開が1年以上遅れたからで、自分も映画を観る相当前にノベライズを読んじゃった記憶がある。

『スター・トレック7/ジェネレーションズ』<宇宙大作戦> J・M・ディラード_e0033570_2323881.jpgで、ハッキリ言うと映画よりもこのノベライズの方が数倍面白い。
映画をベースに大幅に膨らませたというよりも、本来あるべきだった映画の姿を、小説という形で再現したと言った方が正しいかも。

映画に出てくる旧シリーズのキャラクターはカークとチェコフ、スコットだけだが、この小説には当然のようにスポックが、マッコィが、スールーが登場してくる。何せ物語の発端は、カークらがエンタープライズAを退艦、退役するところから始まるのだ。
そしてカーク退場を見送るのも当然ながらオリジナルのクルーたちなのである。

映画には映画の良さがあり、実際にウィリアム・シャトナーとパトリック・スチュワートが共演し、スクリーン上にカークとピカードが並んで映し出される場面はファンならば感泣に咽ぶのではないかと思うが、ただそこにスポックやマッコィがいない不自然さというか物足りなさも同時に映し出してしまっている。その隙間を埋めてくれるのがこの小説版だろう。
今回映画版を観直したのでノベライズも読み直してみたが、そこかしこに散りばめられた情報量の多さには改めて驚かされた。
by odin2099 | 2009-05-26 23:04 | | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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