【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『ザ・ペーパー』(1994)

ニューヨークのタブロイド紙の編集者ヘンリーにとって、この日は誘いのあった大手新聞社での大事な面接の日であった。ところが地下鉄の事故が起こり、殺人事件が起こり、編集部はてんやわんや。どの記事をトップに持ってくるかで朝から喧々諤々の議論が繰り広げられる。
一方で身重のヘンリーの妻はイライラが募り、編集長は重い病気に掛っていることが判明し、編集局長は逼迫した財政状態を立て直すため直接社長に賃上げ要求をする始末。
そんな中、殺人事件の容疑者として二人の少年が逮捕される。一面はこれで決まりかと思われたのだが、警察の誤認逮捕の可能性があることがわかり、「犯人逮捕」をトップにと主張する編集局長と、少年が無実だと考えるヘンリーは激しく対立する。
刻一刻と締め切りの時間が迫る中、今度はヘンリーの妻の陣痛が始まり・・・。

e0033570_22521615.jpg新聞社のとある一日(24時間)を描いたドタバタ劇。
一応はコメディ仕立てではあるものの、テーマそのものは結構シリアス。一生懸命、真面目にやろうとすればするほどドツボにはまるという、負の連鎖が可笑しみを増しているのだ。
そして、こういう「仕事に掛ける人々」を描いた作品は、観ていてワクワクしてくる。
仕事に全力で打ち込む姿、というのが自分の生活と無縁(?)なせいもあるのかも知れないが、良いことばかりじゃなく失敗はあるし、落ち込むこともあるけれど、それでも頑張る人は美しい。
それに、こうやって一つのことに皆で夢中になって打ち込める職場というのも憧れる。もっとも実際にはこんな職場で、昼夜もプライベートな時間もないような仕事はカンベンだが・・・。

仕事中毒気味の記者をマイケル・キートンが演じているが、なかなかの好演。敵役の編集局長を演じたグレン・クローズも良い味を出している。
他にもマリサ・トメイ、ランディ・クエイド、ロバート・デュバル、ジェイソン・ロバーツら賑やかなキャストを束ね、絶妙の交通整理を行った監督はロン・ハワード。その手綱さばきはお見事。
以前観た時は字幕スーパーだったのだが、今回は吹替え版を選択。こういう多くのキャラクターが鍔迫り合いを繰り返し、怒鳴りあい、マシンガンのようなトークの応酬を行う作品は吹替えが正解だ。より楽しく観ることが出来た。
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by odin2099 | 2009-09-02 22:52 |  映画感想<サ行> | Trackback(2) | Comments(0)
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Tracked from Yuhiの読書日記+α at 2009-09-02 23:19
タイトル : ザ・ペーパー
ロン・ハワード監督、マイケル・キートン主演のコメディタッチのヒューマンドラマ。他にもロバート・デュバル、グレン・クローズ、ランディ・クエイドなど結構豪華です。 <あらすじ> 地方新聞の編集者ヘンリー(マイケル・キートン)は、大手新聞社へ移籍すべく面接を受けたが、そこで彼の新聞が昨夜起きた殺人事件を報じてなかったことを侮辱され、その腹いせに特ダネのメモを盗んでしまう。やがて雑人事件の容疑者が逮捕されるが、彼はメモの内容からそれが誤認逮捕だと確信し、その証拠を得るため奔走する…。(amazonより抜粋)...... more
Tracked from 元・副会長のCinema.. at 2009-09-03 06:40
タイトル : 「ザ・ペーパー」
 (原題:The Paper )94年作品。若い映画作家は独りよがりのシャシンを垂れ流す前に、ロン・ハワードの映画を観て勉強すべきだ。この作品など実に見事。脚本と演出と演技が精密機械のように作動し、一点の狂いもない。  ニューヨークのローカル新聞社に勤める記者ヘンリー(マイケル・キートン)のハードな一日を描くコメディ。ブルックリンで起きた白人実業家の射殺事件を他社に抜かれたことで、容疑者をいち早くスクープすることに情熱を賭ける女性編集局長(グレン・クロース)との確執を中心に、妊娠中の妻(マリサ・トメ...... more

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