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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『消されたヘッドライン』(2009)

地下鉄構内で一人の女性が事故死した。
その被害者ソニアは、民間軍事企業ポイント・コープ社と国防総省との癒着を追及する調査委員会を主導している気鋭の若手議員コリンズのスタッフで、かつ愛人関係にあったことからマスコミはスキャンダルに飛びついた。
しかしワシントン・グローブ紙のベテラン記者カルは、その前夜に起きたドラッグ絡みと思われる殺害事件との奇妙な繋がりに気付く。
大学時代からの友人でもあったコリンズ議員と接触したカルは、ソニアは何者かに殺害されたと結論付け、若手記者のデラとコンビを組み、更に取材を進めていくのだが・・・。

e0033570_22471793.jpg敏腕記者カルにラッセル・クロウ、理想家の議員コリンズにベン・アフレックを配したサスペンス大作。
当初はブラッド・ピットとエドワード・ノートンの共演作として準備されていたが、これはクロウとアフレックで正解だろう。もっともクロウとアフレックだと、どうしても同級生には見えないのはマイナスだが。
カルとコンビを組むデラをレイチェル・アダムス、編集長キャメロンをヘレン・ミレン、コリンズの妻アンをロビン・ライト・ペン、事件の鍵を握るドミニクをジェイソン・ベイトマンが演じ、脇を固めている。
監督はケヴィン・マクドナルド。

国家権力とジャーナリズムとの対立、そして二人の男の”友情”を描いた作品で、期待通りの面白さ。二転三転のどんでん返しも、観客を充分に唸らせるだけのものがある。
元はイギリス製のTVドラマで、日本でも昨年NHK-BSで『ステート・オブ・プレイ/陰謀の構図』のタイトルで放送されたもの。評判が良かったので再放送で観て、すっかりハマってしまった。

TVドラマ版はトータル6時間近いミニ・シリーズで、こちらは約2時間。ということで、当然ながら幾つかの改変が施されている。
先ず物語の舞台がイギリスのロンドンから、アメリカのワシントンD.C.へ変更され、相手となる大企業も大手の石油会社から巨大軍事産業へ。これだけでスケールが拡大した感じがするから不思議だ。またサスペンス部分を盛り上げる暗殺者の存在も、映画版ではより大きくなっている。

一方で事件に関わりを持った人々は整理され、警察関係者の出番も削減、カルの取材チームのメンバーも減らされた。
それにTVドラマ版ではカルとアンが肉体関係を持ってしまい、その件が結構濃厚に描かれていたが、映画版では台詞で語られるのみ。このあたりは映画版でも残しておいてもらった方が、よりキャラクターを深く描けたのではないかと思うのだが。
なお、TV版で男性だった編集長は女性に変えられているが、これは今日的な改変なのだろうか。

ともあれ、TVドラマ版、映画版どちらも楽しめる秀作である。
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by odin2099 | 2009-12-02 22:48 |  映画感想<カ行> | Trackback(16) | Comments(4)
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Commented by sakurai at 2009-12-03 14:49 x
TBありがとうございます。
「ステート・ウィズイン」は見たんですが、こっちは見逃したんですよ。いずれ見ねば!!の思いを強くしてます。
こういう脚本がしっかりしている映画は、見た甲斐がありますね。
でも、なかなかないのが残念です。
Commented by odin2099 at 2009-12-03 21:48
『ステート・ウィズイン』も録っといてあるんですが、まだ観てません。
ドラマ版の『ステート・オブ・プレイ』の方が当然キャラクターの描き方が細かいんですが、逆に描かれすぎていない良さも映画版にはあるような気がします。
TVの映画化、リメイクとしては成功した方でしょうね。
Commented by maki at 2012-05-16 09:21 x
コメントありがとうございました♪
カルの取材チームの存在やアンとの関係、警察関係者などなど削られてあるところもほとんど気になりませんでしたね
リメイクとしては成功しているとの事なので、BSを見れない身にとっては嬉しい限り。
骨太な作りの作品でしたが、俳優や脚本がしっかりと固めてあるので序盤からひきつけられるものがあってなかなか楽しめました
Commented by odin2099 at 2012-05-16 22:50
>makiさん

「正規の大傑作だ!」とまで主張する気はありませんが(苦笑)、元になったTVドラマ版、リメイクされた映画版、どちらも良く出来ていて楽しめました。
レンタル店で見かけたことはないので、こうなるとNHK-BSの再放送か、稀に総合テレビでやってくれたりするのを待つしかないかも知れませんね。

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