【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『宇宙戦艦ヤマト/復活篇』 DVD

DVDの発売は延期されてしまったものの、レンタル版は予定通りのリリース。詳しい事情はわかりませんが、このあたりは何とも不可解ですね。
しかしそれでもとりあえず観ることは出来るかな、と楽観視していたところ、周辺のレンタル店はどこもかしこも入荷は1枚だけ。出演者誰一人知らない、劇場未公開どころかTVドラマかビデオシネマと思われるような海外のB級映画でさえ3枚4枚と仕入れているのにこの仕打ち。結局一週間通い詰めでようやく借りてくることが出来ました。
ただ今度はじっくりと観直す時間がとれず、こんなに間が空いてしまいましたが・・・。

e0033570_631130.jpg改めて観直してみると、この作品はシリーズ中で一番ゆったりした展開かも知れないなあと思いました。詰め込み過ぎはいつものことですが、それでも観易いです。
一つには古代が大人になって、自分が自分がと前に出ることが少なくなったからかも知れません。今回も自ら戦闘機を駆ったりするシーンはありますが、それもごく僅か。基本的には艦長職に徹していますので、安心感があります。それには大村副長の力も大きいように思います。

艦長代理だった時の古代には補佐役がいませんでした。
艦長に昇格した際には島や真田が副長として付きましたが、二人とも古代よりも経験豊富という訳ではありません(島に至っては同期ですし)。その点で今回は、大村という古代よりも一回り上の大人の存在があって、側面からきっちりと支えてくれているのです。かつての徳川彦左衛門や山崎、あるいは佐渡先生も古代を支える大人のキャラクターではありましたが、大村と違って”将”たる器は持ち合わせていませんでした。
今回の古代の落ち着きは、単に年齢を、経験を重ねただけではないと思います。

代ってかつての古代たちのポジションにいるのが上条や小林、桜井や天馬といったキャラクターたちですが、彼らは『新たなる旅立ち』の北野や坂本、徳川太助や、『III』の時の土門や揚羽ほど描きこまれておらず、その結果作品を掻きまわすほどの存在感は示せませんでした。それが作品全体を大人しくしていることにもなっています。

そしてエトス軍のゴルイ提督の存在。
比較的早い段階から登場し、作品世界の構造、ヤマトや地球の立ち位置を説明してくれる彼のおかげで、ダラダラと説明を続けたり、逆に何が何だかわからないままお話が進むの愚を避けられました。
こういった要素が重なって、今までになく観易い作品になっているような気がします。

やっぱり自分は「ヤマト」好きなんだなぁ・・・。

今までの「ヤマト」とは違いすぎる、という声も聞きましたが、自分にはそうは思えません。以前のエントリーでも書きましたけれど、他に思いつかないのかと思うくらい旧作のシチュエーションを再利用しています。
シリーズでお馴染み、”誘爆”も健在です(笑)。

『完結編』と『復活篇』を比べると違和感を覚えるのかも知れませんが、”西崎義展作品”としてはその間に『オーディーン/光子帆船スターライト』と『YAMATO2520』があります。この二つを観ていれば、明確な”流れ”――かつて御本人は”西崎におい”と称してましたが――を感じられるのではないかと思います。

『海のトリトン』→『ヤマトパート1』→『さらば』&『ヤマト2』→『新たなる旅立ち』→『宇宙空母ブルーノア』→『永遠に』→『ヤマトIII』→『完結編』→『オーディーン』→『2520』、そして『復活篇』へと、何だかんだありながらも(良い悪いも別にして)西崎プロデュース作品には意外とブレがないものです。今回違和感を覚えた方は、機会があればこれらの作品もご覧になってみて下さい。

とは言っても、全面的に諸手を挙げて賛成、というワケにはいかないのが古参のファンの常でしょうか。色々と、「コレはどうなの?」と思う部分も多々あります。
かつて40万光年離れていても即時で通信出来たのに、アマール星やその航海途中からは中継基地を経て録画でしかやり取りが出来ないのは何故なんだ、とか。
遊星爆弾の攻撃によって海は干上がり、地表は赤茶けてしまったのに、クジラやライオン、ゾウたちはどうやって生き延びていたんだ、とか。
漢字表記が連発されると『エヴァ』を思い出す(苦笑)、とか。
まあ重箱の隅つつきと言われればそれまでですけれどね。

ところで最後にキャストのことで何点か。
真田役の青野武さんが闘病中である旨、最近報じられましたが、それを踏まえて観てしまうと真田さん、元気ないなぁと思えてしまいます。『ウルトラ銀河伝説』のザラブ星人役ではさほど違和感なかったのに・・・。
それと今回、残念ながらキャスト変更になってしまった古代と雪ですが――
雪は、手紙の朗読だけならば、いっそ台詞なしでも良かったかな、という気もしてます。それに代役を使うのならば、もう少し麻上さんに似た声の人はいなかったものかと。

そして古代進の山寺宏一さん。
既にプレステ・ソフトなどで古代進を演じ、そこでは富山さんの物真似とは言わないまでも彷彿とさせる演技を披露してましたが、今回は富山=古代ではなく、完全に山ちゃんの古代像を作り上げ、それはそれで素晴らしかったのですが、もし可能ならば回想シーン等で若い頃の古代を登場させ、その場面でプレステの再現のように演じてくれれば、もっとスムーズに”新生”古代進を受け入れられたように思うのですが・・・。
致し方ないことですが、時折全くの別人に思えてしまう箇所があったもので。


過去記事はこちらこちら

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by odin2099 | 2010-07-05 06:31 |  映画感想<ア行> | Trackback(2) | Comments(0)
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