【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『長靴をはいた猫』(1969)

e0033570_2125889.jpg♪ビックリしたニャ ビックリしたニャ ・・・で始まる”長靴をはいた猫”ペロの大冒険。
1969年春の<東映まんがまつり>で上映され、1978年夏にリバイバル。更に1998年には『銀河鉄道999/エターナル・ファンタジー』の併映作品として再公開されるなど、東映動画長編漫画映画を代表する作品の一つ。
ペロはその後、東映動画(→東映アニメーション)のシンボルキャラクターにもなっている。
2本の続編も作られた。

原作はシャルル・ペローの童話で、確か原作版では猫に名前はなかったんじゃないかな。多分原作者の名前を拝借して、この作品では「ペロ」と名付けたんだと思う。
で、その原作は昔々にペラペラと捲った程度なので殆ど覚えていなかったんだけど、今回観直すにあたって粗筋を読むと、結構映画に活かされているのでビックリ。全く別物だと思ってた。

とはいってもそれは骨格に過ぎず、やっぱりその面白さは井上ひさし(合掌)と山元護久の脚本、それにギャグ監修として付いた中原弓彦(小林信彦)によるものだろう。
それに森康二の作画、宇野誠一郎の音楽、そして矢吹公郎の演出の賜物。
ちなみに脚本の井上&山元コンビと音楽の宇野誠一郎は、大ヒット作『ひょっこりひょうたん島』のスタッフでもある。
クライマックス・シーンは何故か『世界名作童話 白鳥の湖』でリメイク(魔王の声を演じた小池朝雄もそのまんまの役で)されている。

e0033570_15434047.jpgディズニーは昔の作品を大事にし、リバイバル公開したり、今なおフィルムを補修しながら新しいソフトをリリースしたりしているが、東映ももっと自社のアーカイブを活用したらどうだろう。
この作品もTVで放映したり、小規模でも良いから再公開の場を設けたりすれば新しいファンの獲得だって可能なはず。それぐらいのクオリティを持った作品なのだから。

ただ昨今ではこの作品、「宮崎駿」作品というレッテルを貼られる傾向があるけれど、それはイヤだ。
勿論この作品における宮崎駿の功績を否定するものではないし、ジブリ作品を切っ掛けにしてこの作品に興味を持つのは良いことだと思うけれど、それ以外のスタッフやキャストの仕事ぶりは正当に扱って欲しいもんである。
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by odin2099 | 2010-07-27 21:23 |  映画感想<ナ行> | Trackback(1) | Comments(2)
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Tracked from 古今東西座 at 2010-07-28 23:16
タイトル : 祝・こどもの日 記念企画 「長靴をはいた猫」
よい子のみんなーっ、げんきかな? お父さん、お母さんのおてつだいをちゃんとしてるかなーっ?きょうはとってもたのしいえいがをしょうかいしちゃうよ。『長靴(ながぐつ)をはいた猫(ねこ)』っていうアニメーションで、これはぼくがきみたちくらいの子どものときに、お母さんにつれて行ってもらって、うまれてはじめてみたえいがなんだよ。ネコのペロがにんげんのピエールとなかよしになって、こまっているおひめさまをたすけるために大かつやくしちゃうんだ。とーってもおもしろいから、ぜったいみよーね。ディーブイディーになってるから...... more
Commented by よろづ屋TOM at 2010-07-27 23:35 x
うわあ、これ大好きです。LD持ってますが、画質も音質もひどいもんです。
ウチはブルーレイなどまだまだ先ですが、この作品こそデジタルリマスターにして売り出し、某放送局が飽きるほど再放送してるトトロみたいに、機会ある事に新たな子どもたちに見せて欲しいですねえ。
森やすじさん!この人なくして日本の動物アニメはありませんよね。

声の配役も大好きな人ばかり。あ、そうか。そのこともあって再販できないのですかね?亡くなってる人も多いし、おられる方もギャラ高そうですもんねえ。
そういえば、ローザ姫は榊原るみ子さんでしたっけ?ある意味、すごく珍しいキャスティングですよね。

これが出てきたらやはり『ホルスの冒険』『どうぶつ宝島』も観たくなります。
Commented by odin2099 at 2010-07-28 22:35
お待ち申しあげておりました(笑)。

自分は最初に観たのが20年ぐらい前で、その時は「世間の評判ほどじゃないな」というのが素直な印象だったんですが、その後で観直した時に「や、これは凄いかも」と思い直したというクチです。
リアルタイムで観ていれば違っていたんでしょうけれどねぇ。

ローザ姫の声は榊原るみさんで、まだ『帰ってきたウルトラマン』に出る前ですね。
このキャスト陣の中では、ちょっと浮いた人選かなあ(今でいうところのアイドルの起用みたいな感じでしょうか)。
なんせ他が益田喜頓、熊倉一雄、愛川欣也、水森亜土・・・という面々だし、ペロが石川進でピエールが藤田淑子。
それまでの東映動画作品の流れからしても、随分意外な感じがするのですが。

『ホルス』は既に感想UPしてますけど、『ど宝』も、もう一度観てみたいな。

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