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『キャプテンウルトラ』(1967)

『キャプテンウルトラ』は、円谷プロ製作の『ウルトラマン』と『ウルトラセブン』の間に放送された、「国産初の本格的スペースオペラ」と呼ばれている作品、なんて説明は今更でしょうかね。
製作が東映なのでカウントされないことも多いですが、放送のTBSサイドからすれば、れっきとしたウルトラシリーズ第3弾
東映テレビヒーローでは初めてのカラー作品ということもありますので、もっと再評価すべきなのかも知れません。『キャプテンウルトラ』(1967)_e0033570_21384795.jpg
ただ再放送、頻繁にやったんでしょうかね。
『ウルトラマン』や『セブン』は再放送で何度も観ましたけど、『キャプテンウルトラ』は観たことなかったですし、70年代末のリバイバルブームの頃まで殆どその存在を知りませんでした…。

そしてこれは1967年7月公開の<東映まんがまつり>上映版ですが、実は今回が『キャプテンウルトラ』初体験。
いや~、結構楽しいですな。

ヘルメットを脱いで敵の宇宙船の内部や未知の惑星の洞窟内を平気で探検するというのが、当時は良かったのかも知れませんけど今は非常に気になってしょうがなかったり、小生意気なガキが出しゃばって掻きまわすのが気に食わない点など色々ありますけど、オール・セット撮影で頑張っていることや、なかなかシュールなバンデル星人も見慣れてくると可愛く感じられたり、それはそれでアリかなと思います。
ただリアルタイム、じゃなくても幼少の砌に『ウルトラマン』の後番組としてこれを観たならショックだったかも知れませんけど、ウルトラシリーズだと思わなければ気に入ってたかも知れません。

で、これまた有名な話ですが、この作品の元ネタはエドモンド・ハミルトン<キャプテン・フューチャー>シリーズ。

『キャプテンウルトラ』(1967)_e0033570_21401715.jpgキャプテンことカーティス・ニュートンを中心に、全身金属のロボット、グラッグ、変幻自在、ゴム製の人造人間オットー、”生きている脳”ことサイモン・ライト、紅一点のジョオン・ランドール、フューチャーメンに憧れている少年ジョニー・カーク(アニメ版のケン・スコット)という布陣は、そのまんまロボットのハック、キケロ星人のジョー(演じているのはご存知、小林稔侍)、ムナトモ博士、アカネ隊員、ケンジに対応。
ちなみにキャプテンは、本郷武彦というのが本名らしい。

といっても<キャプテン・フューチャー>、NHKで放送していたアニメ版しか知らないんですがねぇ。
それもどこまで観ていたやら。半年ぐらいは観たのかな、記憶にないけど。

あ、そういえば原作小説、2~3巻ぐらいまでは読んだんだっけ。
内容が古すぎて、当時は付いて行けなかったんだった…。

ところでこの劇場版、一般的には第2話「宇宙ステーション危機一髪」と第5話「バンデル巨人あらわる!!」を再編集したもの、と紹介されてますけど、その実体は単に2話分を連続上映してるだけ
第2話が終わるとすぐに第5話のオープニングが始まります。
勿論主題歌は2回流れ、スタッフ・キャストのクレジットもそのまんま2回分流れるのです。
いや~、ビックリ。
きちんとお色直しをするか、さもなきゃ1エピソードのみの上映で良かったんじゃないの?
Commented by よろづ屋TOM at 2010-08-26 00:02 x
ほんにょほにょん。私はわりと再放送で観てますね。近畿は多かったのかも知れません。
赤影も関西テレビ制作だったためか、オリンピックの毎に再放送あったという記憶もありますし。
キャプテン・ウルトラはなんといっても主題歌のインパクトが大きい。今聴いても気分が高揚します。むしろ永らく観てないので、脳内補完で勝手にカッコイイ物語に化けてしまってる感もありますけど…。
ところで円谷がらみで「なんでこんなんまで!?」と思うようなネタさえも食玩化されてるにもかかわらず、シュピーゲル号だけはまだ一度も出てないんですよ。合体分離メカの元祖だと思うんですけど。
再放送の少なさも含めて、なにか版権元が違うんでしょうかねえ。
Commented by odin2099 at 2010-08-26 21:36
関東、特に東京は再放送ローカルですからねー。
70年代末から80年代初めにかけてのリバイバル・ブームの際にも、辛うじて一部のウルトラシリーズをやっただけ。
マイナーな作品は勿論、「仮面ライダー」すら再放送してませんからね。
関西と、後は北海道がこの手の番組は強かったみたいです。
「宇宙戦艦ヤマト」も関西や北海道から火がついたという話があるみたいですし。

シュピーゲル号って食玩になってなかったでしたっけ?
そういやこの時期の東映モノって、なかなかグッズ展開していないかも。
「ジャイアントロボ」とか「赤影」とか「悪魔くん」とか。

むしろ「シルバー仮面」や「アイアンキング」、「レッドバロン」などの宣弘社作品とか、「スペクトルマン」や「怪傑&風雲ライオン丸」、「電人ザボーガー」などのピープロ作品の方が熱心なのは・・・それしか”商品”がないからかなあ。
東映は逆に”商品”多すぎるもんなー。
Commented by odin2099 at 2017-10-02 21:28
> タロスさん
円谷プロが「ウルトラマン」の製作体制を維持できなくなり、次の企画をまとめるまでにも時間がかかるので、TBSに売り込みをかけていた東映に白羽の矢を立て製作を依頼。
その後は円谷プロが「ウルトラセブン」以降のウルトラシリーズを継続して製作し続けてるので、(円谷プロ製作の)ウルトラシリーズとしてはカウントされない、しかしTBSサイドからすればウルトラシリーズの1本という扱い。
現在はTBS以外からもウルトラシリーズが放送されているので除外されている、というのが一応の定説。
異論はもちろんあるのだろうが。
by odin2099 | 2010-08-25 21:44 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(3)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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