【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『情婦』(1957)

ロンドン郊外で起こった、裕福な未亡人の殺害事件。容疑者として逮捕されたレナードは、敏腕弁護士のウィルフリッド卿に弁護を依頼する。しかしレナード宛の遺言書が見つかるなど、状況は極めて不利。しかもアリバイの証人は、レナードの妻クリスティーヌだけなのだ。
公判が始まった。だが検察側の決定的な証拠も、老獪な弁護士ウィルフリッド卿の手にかかるとその信憑性を失い、一進一退。そこへ弁護側ではなく、”検察側の証人”としてクリスティーヌが召喚される。ところが彼女は夫のアリバイを否定し、偽証するように頼まれたと発言。しかもレナードとは正式な結婚ではなく、別に夫がいることまで明らかにしたことから、一気にレナードの有罪が固まっていく。
彼女の真意を測りかね、反撃の糸口が掴めないウィルフリッド卿だったが、そこへある女性から一本の電話が掛ってきた・・・。

e0033570_6193679.jpgアガサ・クリスティーの戯曲「検察側の証人」を、ビリー・ワイルダーが脚本・監督した法廷サスペンス物。
出演はウィルフリッド卿にチャールズ・ロートン、その付添看護婦にエルザ・ランチェスター、レナードにタイロン・パワー、クリスティーネにマレーネ・ディートリッヒ。

ミステリー映画のベストを選ぶとなると10位以内はほぼ確実、ミステリーというカテゴリーを取っ払って映画全体で考えたとしても、やっぱり上位には食い込んでくるんじゃないかと思う。
過去の”名作”というと古ぼけたものもあるけれども、犯人は誰かとか、容疑者は白か黒かという興味だけでなく、最後の最後まで二転三転するストーリー運び、出演者たちの熱演、小道具の使い方等々、何度でも観たいと思わせる傑作。
実際、この作品を観るのは今度が二度目か三度目なんだけれども、最後までだれずに楽しめた。

しかしなんでこんな邦題を付けたのだろう? この題名から内容を想像するのは難しい。
素直に「検察側の証人」のままで良かったんじゃなかろうか。
パワーとディートリッヒのメロドラマとして売りたかったのかなあ。
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by odin2099 | 2010-09-15 06:17 |  映画感想<サ行> | Trackback(9) | Comments(7)
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Commented by よろづ屋TOM at 2010-09-16 12:30 x
いったい、何度観た事か。もちろんすべてテレビでですけどね。
てことで、トラバもさせていただきました。
今回の放送で思ったのは、タイロン・パワーの演技。うまいんだか、へたなんだかよくわからない。むしろあの臭さが持ち味なのかな。
『血と砂』『愛情物語』でもそうですが、舞台っぽい芝居なんですよね。おおげさというか。
いっときの平幹二郎みたいな感じと言いますか。
逆にビリー・ワイルダーは彼のそういう“ウソくさい”所を逆手にとって、今回の被告役をさせてる気がしてなりません。
彼がウソくさいおかげで、ディートリッヒのいかにも謎めいたキャラから眼をそらす事ができてて、結果としてトリックを読みにくくしてるような。
チャールズ・ロートンもいい。吹き替え版だと雨森雅司さんだったんですよね。看護婦さんが高橋和恵さんだった記憶もある。

タイトル、やはり公開された時代を反映してるんじゃないでしょうか。
Commented by odin2099 at 2010-09-16 22:32
あ、そうか。NHKのBS-hiだったかで放送したんでしたっけ。
そういや今、クリスティー特集組んでますね、NHKは。

雨森さんと高橋和枝さんですかー。どっちも雰囲気ありますね。
DVDには吹替が搭載されていないので、どっかのTV局で放送してくれないかしらん?
法廷場面など台詞の応酬がある映画は、字幕だと付いて行くのが辛いもので。

タイロン・パワーは役柄か演出のせいもあるのかと思いますが、やたら大仰な芝居が気になります。
しかし結果的に(ネタバレになりますけど)”演じている”という解釈からすれば、これで正解なんでしょうね。
一方、マレーネ・ディートリッヒはずーーと”演じて”いて、最後の方にふと”素”に戻る瞬間がありますが、この落差は上手いと思いました。

ただパワーがこの時40代前半でしたっけ?
ディートリッヒに至っては50代半ばですから、本来のキャラクター設定からすれば年齢が上過ぎてミスキャストなんでしょうね。
Commented by odin2099 at 2010-09-16 22:32
(続く)

そういえばアル・パチーノとニコール・キッドマンでしたっけ?リメイクの企画がありましたね。
パチーノはロートンの役を演るつもりだったのかな。
キッドマンは、イメージ的には合ってると思いますが、はたしてここまでの大芝居が打てるかどうか。
観てみたかったとは思いますけど、やっぱりポシャったんでしょうか。
それとは別のリメイク版もありますので、今度はそっちを観てみようと思ってます。

TB、どうもココログに上手く送れないことが多いのですが、届いてますでしょうか・・・?
Commented by 小米花 at 2010-09-16 22:52 x
TBありがとうございました。
私もこの映画を見るたびにドキドキします。
先日でのTV放映も見ました。
アガサの特集も見ていますので、徐々に記事アップしたいと
思っています。。。
Commented by odin2099 at 2010-09-16 22:54
わざわざのコメント、有難うございました。

この映画、やはり”不朽の名作”と呼んで良い作品ですよね。
今回のクリスティー特集には乗り遅れましたけれど、勝手に盛り上がっていきたいな、と思ってます(笑)。
どうぞ宜しくお願いします。
Commented by よろづ屋TOM at 2010-09-17 12:25 x
トラバ、届いてました!ココログにいくら判定方法の改善を申請してもスパムブロックのキーワード設定がアホタレさんなままなので困ってしまいます。ご迷惑おかけしてすみません。

CSとかなら専門チャンネルとかあるんでしょうが万人向けではありませんし、レンタルもいくつものアクションを経なければならず。
やはりNHK-BSだけがクラシック映画の伝道師ですよ。字幕ばかりなのが残念なんですが。
Commented by odin2099 at 2010-09-17 19:20
届いていて良かったです。

ココログは、こちらには「送った」という記録が残っているのに、実は届いていないということが度々あるのです。
エキブロとの相性はあまり良くないみたい。

NHK-BSはTV情報誌などとランニングタイムが違っていて、タイマー録画しておくとたまにお尻が欠けたりすることがありますし、国会中継などで休止になったり、休止になるならまだいいですけど勝手に時間をずらされたりするので、イマイチ信用が置けないんですよね(苦笑)。

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