【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『Born of Hope』(2009)

噂には聞いていましたが、これは凄い作品でした。
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J.R.R.トールキンの『指輪物語』には数多くの熱狂的なファンがいることは広く知られていますが、これはそんなファンの一人が作った自主製作映画なのです。
e0033570_18421055.jpg最初にこの作品について記事を書いたのは3年半ほど前でしたが、その後完成しWeb上で一般に公開されたのは2年ほど前のこと。
現在でも公式サイトだけでなく、YouTubeでもかなりの再生回数を記録している程の人気作品で、今は日本語の字幕も付けられています。

作ったのはケイト・マディソンさんというケンブリッジ出身の女性で、紹介記事によって「女優志望」とか「アマチュア女優」とか「無名女優」とか様々な表現がなされていますが、まあ演技経験はあるものの、プロとして一本立ちしているわけではないのでしょう。
そんな彼女が自分の貯金約350万円を叩き、更に予告編をネットで公開するなどしてカンパを募って約240万円を集め、400人を超えるボランティアのスタッフ、キャストを使って1年がかりで作り上げたそうです。
なんだかんだでようやっと見ることが出来たのですが、これよりも遥かにチープなプロの”商業作品”は沢山ありますから、この完成度には唸るしかありません。

お話は『指輪物語』の序章的位置付けで、ドゥネダインの族長アラドールの息子アラソルンがギルラインと出会って結ばれ、二人の間には息子アラゴルンが誕生。
アラドール亡き後族長となったアラソルンでしたが、オーク討伐に出掛けた際に命を落とし、残されたアラゴルンは母親ギルラインに連れられ”裂け谷”のエルロンドの館に身を寄せるようになる、というものです。
タイトルにある”Hope”=希望とは、勿論アラゴルンのことです。

e0033570_18423237.jpg原作の「追補編」(文庫版第10巻)で語られた短い物語を上手く膨らませ、ピーター・ジャクソンが監督した映画版『ロード・オブ・ザ・リング』のイメージをも大々的に取り込み、堂々1時間10分もの大作に仕上げています。
そう、『指輪物語』のファン・ムービーであるだけでなく、映画『ロード・オブ・ザ・リング』のファン・ムービーでもあるのです。
衣装やオークのデザインも映画版ソックリだし、お芝居も映画版を彷彿とさせる場面があるのはやりすぎという声もあるようですが、そこはファンの熱意の表れと見てあげましょう。

ギルラインはもう少し綺麗な方に演じて欲しかったなあと思わないでもないですが、アラソルン役の方は映画版でアラゴルンを演じたヴィゴ・モーテンセン・・・とまでは行きませんが、そのお父さんとしてはイイ線行っているのでは?
なお、監督だけじゃなく、脚本、デザイナーなど八面六臂の大活躍を見せたケイトさんは、アラソルンに密かに想いを寄せている女戦士というオイシイ役をも演じてますが、なかなか綺麗な人でした。
映画でしかアラゴルンを知らない人には、その背景を知る上でも見て損はない作品かと思います。

e0033570_18425135.jpgこれだけの力作をファンが作ってしまったとなると本家の方が気になりますが、製作決定まで紆余曲折有り過ぎた(?)前日譚となる『ホビットの冒険』の撮影は間もなくスタート。
これまで同様ニュージーランドでの撮影となるそうですが、懸念された大地震の影響もないとのこと。

監督は結局ピーター・ジャクソンが担当し、ビルボ・バギンズをマーティン・フリーマンが演じ、アンディ・サーキス(ゴラム)、ヒューゴ・ウィービング(エルロンド卿)、イライジャ・ウッド(フロド=語り部?)、イアン・マッケラン(ガンダルフ)、ケイト・ブランシェット(ガラドリエル)らが引き続き出演。
更にはオーランド・ブルーム(レゴラス)、イアン・ホルム(老ビルボ)、クリストファー・リー(サルマン)にも出演の噂があるのですが、はたして・・・?
前後篇で作られ、前篇は2012年12月、後篇は2013年12月公開予定だそうです。楽しみ♪

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by odin2099 | 2011-03-06 18:46 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
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