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『ジョン・ウィリアムズ映画音楽コンサート2011』

『ジョン・ウィリアムズ映画音楽コンサート2011』_e0033570_9413058.jpg昨年文京シビックホール10周年記念として行われたコンサートが、好評につき再演ということになりましたので行って来ました。
といっても、演奏曲目は違うんですけれどね。

会場は文京シビック大ホール、指揮は大友直人、管弦楽が新日本フィルハーモニー交響楽団なのは昨年と同じですが、今回は司会が朝岡聡。この人、未だに元・テレ朝のアナウンサーとしてしか認識出来ません。
フリーになってもう15~6年ぐらいになるみたいですし、クラシック関係のコンサートは司会だけでなく構成なども手掛けているんですけれど、『ニュース・ステーション』だったかでスポーツコーナーを担当していた印象が未だに根強い・・・。

しかし今回は題名にやや偽りあり。
第1部こそ「ジョン・ウィリアムズ作品集」と銘打たれていますが、第2部は「ハリー・ポッターの世界」
つまり、ウィリアムズ以外の作品も演奏されるのです。これはこれで貴重な体験ですが。
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第1部で演奏されたのは、『スター・ウォーズ』から「メイン・タイトル」、『7月4日に生まれて』から「メイン・タイトル」、『ジョーズ』からは組曲として「テーマ」「サメ狩り」「檻の用意」、そして『レイダース/失われた≪聖櫃≫』から「レイダーズ・マーチ」。
『ジョーズ』のテーマを生で聴くのは多分初めてだと思いますが、色んな楽器が鳴っているんですねえ。想像以上の大迫力でした。

20分の休憩をはさんだ後での第2部は、「ハリー・ポッター」を7作目から1作目へとカウントダウン。
ただ朝岡さんは「ハリー・ポッター」をきちんと見ていないんでしょうかね、コメントがグダグダでしたけれど。

最初は『死の秘宝PART1』から「オブリビエイト(忘れよ)!」、オープニングに用意された映画オリジナルの衝撃的なシーンに流れた曲ですね。作曲はアレクサンドラ・デブラ
続いて『謎のプリンス』から「コンサートメドレー(オープニング~物語のはじまり~イン・ノクテム~ウィーズリーいたずら専門店~ロンの勝利~なめくじパーティー~洞窟の中へ~さよならダンブルドア~固い友情)」、『不死鳥の騎士団』から「不死鳥の騎士団の飛行」「アンブリッジ教授」。この2作品の音楽担当はニコラス・フーパー

パトリック・ドイルが作曲した『炎のゴブレット』からは「金の卵」と「冬のハリー」。この人は流石に”聴かせる”音楽を書いています。

そしていよいよウィリアムズ登場で、『アズカバンの囚人』から「過去への窓」「マージ叔母さんのワルツ」、『秘密の部屋』から「不死鳥フォークス」「秘密の部屋」、最後は『賢者の石』から「ヘドウィグの飛行」「ダイアゴン横丁」「ハリーの不思議な世界」。
うーん、ワンパターンと言われようとやはりウィリアムズ節は良いですねえ。是非とも完投して頂きたかった・・・!
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今回のコンサートの目玉は、実は『死の秘宝PART1』と『不死鳥の騎士団』、『炎のゴブレット』で、これらの作品にはコンサート用の楽譜が存在していないんだそうです。その為に今回はサントラ用の楽譜を取り寄せたということで、”世界初演”になるそうな。
しかしどうでしょう?
今後ウィリアムズ以外の「ハリー・ポッター」の音楽が、コンサート・ピースとして定着する様なことはあるでしょうかね。
改めて感じたのはウィリアムズの音楽の凄さ。
失礼ながら他の作曲家の作品は、映画音楽としては合格かも知れませんが、プラス・アルファの魅力には乏しいなあ、と。

アンコールは『E.T.』の「フライング・テーマ」。
最初からアンコールは、これか「スーパーマンのテーマ」か「ジュラシック・パーク」のどれかだろうと考えていたので予想通りでした。

『ジョン・ウィリアムズ映画音楽コンサート2011』_e0033570_941362.jpgコンサートではなかなか聴けない曲を取り上げてくれたという点で、今回のプログラムは満足でしたが、次があるとすれば難しいですね。個人的には『推定無罪』とか『1941』を演奏して欲しいと思いますし、今回の「ハリー・ポッター」みたいに「スター・ウォーズ」を全6作から選んで大々的にやって欲しいなあという希望もあります。

また今度はウィリアムズ作品だけじゃなく、SFやファンタジー系の音楽を集めたコンサートをやってくれないものかなあと思ったりもしますが、来年もあるのでしょうか。

ところでこのコンサート、珍しく時間きっちりに始まったのですが(普通のコンサートだと4~5分くらい遅れて始まるのが普通かなあ、なんて思ってますが)、第1部が40分程度で第2部が70分くらいという構成も珍しいように思います。
第1部はあっさりと終わってしまったので物足りなかったのですが、逆に第2部はこってりでしたね。
by odin2099 | 2011-08-21 09:46 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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