【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『猿の惑星』(1968)

1968年は、SF映画史上のみならず映画史上でも特筆すべき年なのかも知れません。
というのも、今日まで語り継がれる2本の作品――一本はスタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』、そしてもう一本が本作、ピエール・ブールの小説をフランクリン・J・シャフナーが監督した『猿の惑星』――が公開された年だからです。

光速ロケットに乗り込んだテイラーたち宇宙飛行士は、船内時間で地球を出発して一年半、実際の地球時間では2000年が経過した頃、とある惑星に辿り着いた。しかしそこは人間が獣扱いされ、猿たちが支配していた世界だった――というストーリーは、あまりに有名だと思います。

e0033570_1719473.jpg猿の社会に種族による階級差(チンパンジーが知識階級、オランウータンが政治家、ゴリラが軍人など)があるのが当時のアメリカの世相を反映しているとか、人間を迫害している猿は東洋人をカルカチュアしたものだとか色々言われていますが、そんな深読みをしなくても先ずアイディアとしてショッキング、かつ面白いものだと思います。

最近プリークエルを描く新作映画が作られ、日本でももうじき公開されるということで見直してみましたが、猿の特殊メイクを含め、色褪せませんね。シリーズ化も頷けるところです。
勿論リアルタイムでは知りませんし、どちらかというと”多大なる影響”という表現では済まされないほどの模倣作、円谷プロ製作(で、ついでに言えば『アルプスの少女ハイジ』同様、『宇宙戦艦ヤマト』の裏番組)だった『猿の軍団』を夢中になって見ていたクチですが、そんなことを忘れるくらい惹きこまれて行きます。

そして、”あの”衝撃のラストシーン。
これは脚本を書いた、『トワイライトゾーン』で知られる名手ロッド・サーリングの手になるものだそうですが、知らなければ勿論のこと、わかって見ていてもインパクトがあります。

今回は日本語吹替版での鑑賞となりましたが、メイン格は納谷悟朗、熊倉一雄、平井道子、富山敬、それに仲村秀生に飯塚昭三でしょうか。名優たちによる往年の吹替版は、オリジナルを更に昇華させる役割を果たすものなんですね。
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by odin2099 | 2011-09-04 17:21 |  映画感想<サ行> | Trackback(6) | Comments(6)
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「猿の惑星コレクション 35周年記念アンコール発売」が安くなってたので購入。このGWで制覇しようと思って観た。... more
Tracked from 極私的映画論+α at 2011-09-06 07:38
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Tracked from mama at 2011-09-22 15:06
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Tracked from La.La.La at 2011-09-25 10:16
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JUGEMテーマ:映画 制作年:1967年  制作国:アメリカ  上映メディア:劇場公開  上映時間:112分  原題:PLANET OF THE APES  配給:20世紀フォックス  監督:フランクリン・J・シャフナー  主演:チャールトン・へストン      モーリス・エバンス      キム・ハンター      ロディ・マクドウォール 未知の惑星に不時着した宇宙飛行士たちは、そこでは猿が人間を支配している事を 知る。主人公テイラーはコーネリアスとジーラというチンパン...... more
Tracked from 新・映画鑑賞★日記・・・ at 2011-10-16 18:07
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【PLANET OF THE APES】 1968/04公開 アメリカ 113分監督:フランクリン・J・シャフナー出演:チャールトン・ヘストン、キム・ハンター、ロディ・マクドウォール、リンダ・ハリソン、モーリス・エヴァンス、ジェームズ・ホイットモア 地球を飛び立った宇宙船は1年余...... more
Tracked from いやいやえん at 2012-03-09 08:46
タイトル : 猿の惑星
チャールトン・ヘストン版、第一作目です。もう記憶の彼方だったので借りてみました。 いや〜今見ても凄い!猿だ!(当たり前だけど)色あせない技術ですね…。そしてわかってはいても自由の女神像のあるラストシーンは強い衝撃感があります。 不時着した宇宙船、コールドスリープからそれぞれ目覚めると、女性乗組員スチュアートがミイラに。地球時間3978年、こうして「その惑星」に到着したテイラーら男性3人。植物を探索して歩き回るも、荒廃したその星は干からびた世界があるだけ…。 やがて植物を見つけた彼らはその...... more
Commented by Brian at 2011-09-05 21:13 x
数年前に、観たのですが、あんなラストだったんですね。
昔観たと思ってたけど、しっかりラスト忘れてました。
インパクトありましたね~。

因みに、こちらでは「宇宙戦艦ヤマト」と「猿の軍団」が放送してました。
交代で観る約束してたけど、「宇宙戦艦ヤマト」だけになってしまってました。(笑)
最終回は二台のテレビで観ようとしたけど、やはり「ヤマト」が主になってしまいました。
Commented by odin2099 at 2011-09-05 22:32
>Brianさん

このDVDのジャケット、ネタバレだと不評のようです・・・(苦笑)。

こちらでは4ch(日本テレビ)が『宇宙戦艦ヤマト』、6ch(TBS)が『猿の軍団』、8ch(フジテレビ)が『アルプスの少女ハイジ』&『フランダースの犬』というのが日曜7時半の陣容でした。

9月一杯『ハイジ』を見て、10月から『猿の軍団』を見て(『ハイジ』は最終回だけ見てます)、そのまんま3月まで来たので『フランダース』は見ていない、という状況ですね。『猿の軍団』が3月で終わった後、一体何を見ていたんだろう?

TBSは8時からは小松左京の『日本沈没』を放送。小松左京は『猿の軍団』にも絡んでますから、1時間半のSFタイム&小松左京アワー。
『猿の軍団』と『ヤマト』はどっちにも豊田有恒が噛んでるという間柄ですし、『ハイジ』を製作した瑞鷹エンタープライズには西崎Pが在籍。そもそも『ヤマト』は瑞鷹時代に企画されているんですよね。なんか複雑ですけど。
Commented by よろづ屋TOM at 2011-09-06 11:36 x
私はリアルタイム世代。しかしまだ親に連れられないと観られなかったお子ちゃまやったんで、当時は専らディズニーばかり連れられて。
でも劇場の向かいにある百貨店からシリーズのたびに掲げられた巨大な看板をはっきりと記憶しています。

この作品はたぶん柳の下のドジョウを狙っての五部作化だったんでしょうが、どれも衝撃的なラスト、しかもちゃんとループになる上に人種問題、人間のエゴを見事に描いた傑作揃い、さらにSFマインド満載…
私にとってもSFベスト5(5本でひとつとして)です。

フト思い出したのが、今をサル1979年の大晦日(つまり年が明ければ申年)に、サンテレビだったかがシリーズ5本をまとめて放映した事。
思えば粋な特集でした。最近はやってもこの一本だけなのが残念。

新作、ぜひマインド溢れる傑作にして貰いたいもんですね。
Commented by odin2099 at 2011-09-06 22:44
自分は15~6年ぐらい前だったか、WOWOWで5作を一挙放送した時にまとめてみました。
といっても録画しておいて、後日順番に見ていったのですが。

2作目以降は御都合主義の駄作だと言われることが多いシリーズですが、きちんと5作でループになる構成は、当初の狙いではなく結果的にそうなったのかも知れませんけれど、綺麗にまとまっていて感心したものです。

今度の新作は1作目の前日譚ということになるようですが、きちんと輪の中におさまるような内容になっているのでしょうか。

しかしそうなると、10年ほど前のティム・バートン監督のリ・イマジ版の扱いが更に微妙になりますねえ。
番外編と割り切るしかないんでしょうか。
Commented by よろづ屋TOM at 2011-09-07 13:56 x
予告編の前半を観た限りでは、かなり『征服』っぽかったですけどねえ。(成人後のマイロ=シーザーの声は近石真介さんが宛てられたら最高ですが)
ただ、ティム版の場合はオチがオチでしたから、もうスタートレック13同様、今後の作品はどれも必殺のパラレルワールドのひとつという割り切りが楽しむコツかと。
Commented by odin2099 at 2011-09-07 20:47
新作を見に行く前に旧作は全部お浚いしておこうと思っていますが、リ・イマジ版はどうしようかなあ。

新作の予告はネットで見ただけですが、当然のことながらテクノロジーの描写には隔たりがありますね。敢えて旧作に阿る必要はないと思いますけど、シリーズとしての統一感が保たれているのかどうかはちょっと不安。
その点、リ・イマジ版の方のプリークエルだと思って見た方がしっくりきたりして・・・?

近石さんは先日『ぶらり途中下車の旅』のナレーションを、滝口さんのピンチヒッターで担当したそうですが、近石さん自身ももう80歳なんですよね。
他に縁のキャストというと納谷悟朗さんですが、これまた微妙・・・。

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