【徒然なるままに・・・】

odin2099.exblog.jp

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『新・平家物語』(1955)

吉川英治の小説を市川雷蔵を平清盛役に起用して映画化したもので、監督は溝口健二。
今年のNHK大河ドラマは『平清盛』だが、この作品も以前大河ドラマになっている。

物語は父・平忠盛に付き従った西海の海賊討伐から帰還するところから始まり、比叡山延暦寺とのいざこざを絡め、忠盛の昇殿、清盛と時子の結婚、殿上での闇討、父の死等々のエピソードを、自らの出生に苦悩し、貴族に対して憤る姿を通して描いている。

e0033570_191222.jpg時系列含め、多分にフィクションの部分が多いと思われ、例えば妻となる時子とは相思相愛の恋愛結婚だし、時子の同母弟・時忠共々藤原一族の末席に連なる、という設定になっている。
そもそも時子は後妻のはずだが、最初の妻が藤原氏の娘だったという説もあるそうなので、敢えて二人を一人の人物に集約したのかも知れない。

また清盛の実父については、白河法皇なのか、それとも母・泰子(祇園女御)を法皇から寝取った悪僧なのかで引っ張るが、最終的には母の口から白河法皇だと明かされることになる。
母・泰子は白拍子上がりであまり身持ちが良くなく、子どもよりは自分を優先する悪女として描かれ清盛とも大々的に対立するし、忠盛は自害してしまうのだが、これは完全な創作だろうか。
実際は年齢的に祇園女御は清盛の母にはなり得ないらしいが(祇園女御の妹説もある)、一方白河法皇の子どもというのは否定は出来ないようだ。

映画の最後は、「公家どもに明日はない」と清盛が打倒・貴族を宣言するところで幕となり、あくまでも序章の趣き。評価は高いようだが、幾つかのエピソードが淡々と積み重ねられるだけで盛り上がりに欠けるし、さほど面白いとは思えなかった。
意外な見どころは、何故か披露される泰子役・木暮実千代の胸の谷間だったり・・・?

続編として衣笠貞之助監督の『新・平家物語/義仲をめぐる三人の女』と、島耕二監督作『新・平家物語/静と義経』とが作られ合わせて三部作となっているようだが、キャストも一新されているようだし、映画としてまとまったものになっているのだろうか。
[PR]
by odin2099 | 2012-01-03 19:13 |  映画感想<サ行> | Trackback(2) | Comments(0)
トラックバックURL : http://odin2099.exblog.jp/tb/17162635
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from 或る日の出来事 at 2012-01-05 23:15
タイトル : 「新・平家物語」
(c) إɱDz ¸Υ顼Dz衣 ϵѼܤϰĵСԵװ졢Ƥϵסڤʸͺ ʿ»ʿ᤬ޤϤäƤʤä ʿϾĤ̿γ±ʿꤷƤ뤬Ĥμ괬ϢΤǡޤʤ̤ˡ˼Ϥۤɡ˳ʲȤʤΤäޤΤϵ²β˰֤롢¤ʤϲ͡ʤˤˡפ ΤȤϡûʼϤ餬̤Τ˽Ф路ƤޤäʿΰԤϤơޤ롣 ϾĤ⡢ο塢ϻСˡաʼͤϼʬλפ褦ˤʤʤòƤΤͭ̾ ©ҤǤ¢餸롣κʤϡֱʣǯˡפ餤ѤƤʤ̲Ϻ꡼Ǥͭ̾ͥ...... more
Tracked from ふじき78の死屍累々映画日記 at 2017-02-01 23:58
タイトル : 『噂の女』と『新・平家物語』を角川シネマ新宿1で観て、健..
「溝口&増村保造映画祭 変貌する女たち」から 溝口健二は多分『雨月物語』しか観ていない (あっ『元禄忠臣蔵』があった)。 それしか観なかった理由は特になく、 ただ手元に ...... more

by Excalibur
ブログトップ