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『宇宙戦艦ヤマト2199 第三章/果てしなき航海』(2012)

イベント上映第三弾は7話から10話の再構成版。

『宇宙戦艦ヤマト2199 第三章/果てしなき航海』(2012)_e0033570_1745416.jpg7話は旧作の10話に相当するエピソードで、地球圏に別れを告げる際に赤道祭が催される。家族との交信シーンもあるが、家族のいない沖田と酒を酌み交わすのは徳川、古代は似た境遇の山本と一緒に艦の修理を担当、南部は両親からお見合い写真をつき付けられ、という具合に旧作をかなりアレンジ。古代と山本が接近し、雪はどうやら古代を意識しているらしい様子が窺われ、保安部の伊東が前面に出てくることで、ヤマト艦内が一枚岩ではないことも暗示される。そして雪の謎の一端も・・・。

8話は旧作の11、12話に相当するエピソードで、周囲を囲まれた中でデスラー機雷に仕込まれたガス生命体がヤマトを襲い、前面には灼熱の恒星グリード581が?!というシチュエーションを、シュルツ最後の戦いとして描いているため旧作9話の要素も加味されている。
「ガミラスに下品な男は不要だ」というデスラーの名セリフも健在。

9話は完全オリジナル・ストーリーで、捕獲したガミラスの機械化兵とアナライザーとの交流が描かれる。二体のロボットの間に芽生えた”友情”のような関係を前に真田と伊東が対立することで、伊東の不気味さ(?)を強調。今後の展開への伏線となるのだろう。また今回も雪の謎への目配せと思われるシーンが存在する。従来の「ヤマト」のイメージからは大きく外れる内容なので、おそらく賛否両論あるのではないだろうか。

『宇宙戦艦ヤマト2199 第三章/果てしなき航海』(2012)_e0033570_17453426.jpg10話は旧作の13話と15話のミックス。宇宙のサルガッソーに嵌り込んでしまったヤマトは、同じ境遇のガミラス艦と協力することになり、そのためにガミラスの女性パイロットがヤマトへと乗り込んでくる。今回ガミラス兵へ憎しみをむき出しにするのは山本。古代は冷静に交渉の席に着く。

これで全26話の内10話までを見て来た訳だが、ここまでの『宇宙戦艦ヤマト2199』という作品には十分合格点を上げられる。スタート前は、どこまで我慢してつきあえるか、と忍耐力への挑戦になるだろうと覚悟していたのだが、自分でも驚いている。
第四章「銀河辺境の攻防」の公開は来年1/12だが、今から待ち遠しい。
Tracked from まっきいのつれづれあれこれ at 2012-10-28 00:10
タイトル : 『宇宙戦艦ヤマト2199 第三章果てしなき航海』
宇宙戦艦ヤマトの第三弾、いよいよ太陽系からの脱出が描かれます。 あの有名な地球の... more
Tracked from だらだら無気力ブログ! at 2012-11-04 02:07
タイトル : 宇宙戦艦ヤマト2199 第三章「果てしなき航海」
1章、2章、そして今回の3章と結構テンポよく公開されるので、前章の内容をまだ覚えているうちに観られるのは個人的には嬉しいところ。... more
Tracked from カノンな日々 at 2012-11-04 10:17
タイトル : 宇宙戦艦ヤマト2199 第3章 「果てしなき航海」/菅生隆之
『宇宙戦艦ヤマト2199』全26話を全7章で再編し各章順次映画館にて公開していくシリーズの第3章です。今作は第7話「太陽圏に別れを告げて」第8話「星に願いを」第9話「時計仕掛けの虜 ...... more
Tracked from 西京極 紫の館 at 2012-11-05 16:20
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Tracked from 健康への長い道 at 2012-11-12 00:04
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新宿ピカデリーで10月13日(土)よりイベント上映がスタートした『宇宙戦艦ヤマト2199 第三章』を鑑賞してきました。もちろん、既にDVDは予約注文してあります。 Story  イスカンダルを目指して宇宙を進むヤマトは、いよいよ太陽圏と恒星間空間の境界“ヘリオポーズ”…... more
Tracked from ふじき78の死屍累々映画日記 at 2013-01-15 00:15
タイトル : 『宇宙戦艦ヤマト2199 第三章 果てしなき航海』を新宿..
五つ星評価で【★★★★★珠玉】 アナライザーに泣いた。 短編四つの趣きで、どれも甲乙付けがたい面白さ。 一つ目は、太陽系にさよならを言う回。静かに漂う男のセンチメンタ ...... more
Tracked from マスターオブライフ at 2014-01-25 23:06
タイトル : 宇宙戦艦ヤマト2199 #7
「宇宙戦艦ヤマト2199 #7」 日曜の夕方、5時くらい? (ガンダムとかごちゃごちゃやってたあの時間) テレビで放映中。 <あらすぢ> 第七話「太陽圏に別れを告げて」 ヤマトは太陽圏と恒星間空間の境界<ヘリオポーズ>を 通過しようとしていた。艦…... more
Commented by ふじき78 at 2013-01-14 23:04 x
> スタート前は、どこまで我慢してつきあえるか、と忍耐力への挑戦になるだろうと覚悟していたのだが、自分でも驚いている。

全くです。
洋邦リメイク、リブート数ある中、ここまで過去作を尊重しながら新しい取り組みをしつつ、成果を上げている作品は他に思い付きません。
by odin2099 | 2012-10-14 17:46 |  映画感想<ア行> | Trackback(7) | Comments(1)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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