【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『銀河英雄伝説 @TAKARAZUKA』

あの「銀英伝」を宝塚がどう料理するのだろうか?
――という興味だけで、20年ぶりぐらいに宝塚を観劇してきました。
日生劇場とかシアタークリエとかご近所さん(ちょっと離れますけど帝国劇場とかも)にはちょいちょい顔を出してますが、東京宝塚劇場へ来るのも20年ぶりぐらい。ここ、改装されたんですかね、記憶にあるよりも綺麗でした。

e0033570_18252035.jpg今回は宙組の公演、しかも新トップのお披露目公演なんだそうで、その 凰稀かなめ がラインハルト・フォン・ローエングラム、実咲凜音 がヒルデガルド・フォン・マリーンドルフを演じ、以下パウル・フォン・オーベルシュタインが 悠未ひろ、ヤン・ウェンリーが 緒月遠麻、ジークフリード・キルヒアイスは 朝夏まなと、アンスバッハが 凪七瑠海、オスカー・フォン・ロイエンタール 蓮水ゆうや、ウォルフガング・ミッターマイヤーに 七海ひろき、というのがメインの方々のようです。誰が誰やら予備知識は皆無ですが、ポスターやチラシにお名前が上がっているのが上記の方々でした。

お話はご多分に漏れず、原作小説の2巻までを2幕、休憩時間含めて3時間でまとめています。
先に見た松坂桃李が主演した舞台版もそうでしたが、やはり一区切りとなるとここまでなのでしょう。原作ファンとしては時系列がグチャグチャなのが多少は気になるところではありますが、それでもよくまとめてあるなあと感心しました。ルビンスキーとドミニクの二人を狂言回しに仕立て上げたのはアイディアだったと思います。
その反面、原作知らない人は果してお話に付いて行けてるのか?という疑問が・・・。

冒頭でも(なんとオーベルシュタインによって)この物語が始まるまでの歴史が語られ、以降も必要に応じて説明台詞が多用されてますが、色々な単語が飛び交ってもチンプンカンプンだったのではないかと思います。
銀河帝国と自由惑星同盟、それにフェザーンあたりまでは良いかも知れませんけれど、イゼルローンだ、アスターテだ、アムリッツァだ、ガイエスブルグだ、ヴェスターラントだ、と言われても、それは一体どこ?ではなかったのではないでしょうか。
それに登場人物も多すぎますね。

あちらの舞台版では自由惑星同盟側はオミットされ、帝国側に絞ってお話が進められていましたが、こちらは比重は軽いものの、ヤンもユリアンもジェシカもフレデリカもちゃんと出てきます。トリューニヒトもいますし、フレデリカのお父さんグリーヒル大将はリンチの口車に乗せられクーデターまで起こしちゃいます。盛り込み過ぎですよね。
そのくせ、キャゼルヌさんとかシェーンコップとかポプランとかアッテンボローとか、ヤン艦隊の幕僚は姿を見せません。

e0033570_18253962.jpg帝国側も、ビッテンフェルトは兎も角として、ルッツとかワーレンとかケンプとか出てきますけど見せ場はないですし、これならその分ブラウンシュヴァイク公爵とかリヒテンラーデ侯爵とかアンスバッハとかに時間を割いた方が親切ではなかったのかなあとも思いました。
あ、ベーネミュンデ侯爵夫人にスポットライトを当てたのは、これは宝塚ならではだと思います。こういう宮廷陰謀劇の雰囲気は、宝塚向きではないですか。ただ全般的に女性キャラクターが少ないからでしょうが、皇帝の娘二人はクローズアップされているのは違和感ありましたねえ。本筋に全く絡まないだけに。

ヤンがヒーローっぽく描かれ過ぎてる(アクションシーン!があったり、ジェシカさんとメロドラマを繰り広げたり)とか、ヒルデが”恋する乙女”になっちゃってるとか、アンネローゼに存在感がないとか、キルヒアイスの背がラインハルトより低いとか、あと印象に残る歌、メロディーが少なかったとか、色々と気になるところもありますが、当初抱いていた不安感は見事に払拭されました。
東京公演は今日で終わりですが、機会があればまた見てみたいですし、ちょっと怖いですが(苦笑)、続編というかシリーズ化への期待も・・・・・・。
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by odin2099 | 2012-11-18 18:27 | 演劇 | Trackback(4) | Comments(8)
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Commented by スキップ at 2012-11-19 01:18 x
はじめまして。
トラックバックありがとうございました。
私は「銀英伝」原作を全く知らずに観ましたので、原作ファンの方のレビューは大変興味深く読ませていただきました。
宝塚の独特なスターシステムに配役を当てはめているので、原作とは役の比重が違ったり、いろいろご不満な点はおありでしょうが(笑)、概ね合格点をいただいたようで、ヅカファンとしてうれしいです。
何と言っても、脚本・演出の小池修一郎先生は宝塚のエースですから。
多分原作ファンの方の半分も理解していないかもしれませんが、あれはあれで、私はひとつの物語として楽しむことができました。
何だか続編がありそうな終わり方でしたよね。私も続編や再演があればまた観てみたいです。
Commented by odin2099 at 2012-11-19 21:18
いらっしゃいませ。コメント、有難うございました。
もう一つの舞台版『銀英伝』を見ていたこともありますし、それ以前にコミック版やアニメ版もあるので、すんなりと受け入れることが出来ました。
逆に、予備知識のない宝塚ファンに、このお話が受け入れられるのかなあという不安がありますね。
ストーリーやキャラクターよりも「配役ありき」なのかな、役者さんの格というか序列が優先されるのかな、という印象は若干受けましたが、それを踏まえた上で構成された台本でしょうから、その辺りは上手かったなあと。
『ベルばら』みたいに続編や外伝が作られ、作品世界がどんどん広がってくれると良いですね。
Commented by スナッチャー at 2012-11-20 07:53 x
TBありがとうございました。

原作を全く知らず、コミック版を(それも2冊だけ)さ~~と読み観劇。


凰稀新トップのお披露目ムードもあり、

“綺麗!ピッタリ!”って拍手、
さらに、今回は照明の美しさにうっとり
してしまいました(笑

ただ、時間制限もあり、飛ばし気味で、
独自の改変とかもあり・・・
原作をじっくり読みたくなったのも確かです。

Commented by かしまし娘 at 2012-11-20 18:05 x
エクスカリバー様
トラックバックに気がつくのが遅れました。今頃申し訳ありません。
先日は突如現れて驚かれたと思います。失礼いたしました。
ほとんど何も知らないまっさらな心で1度目を観ました。
人物紹介で終っている感は否めず、物語に入って行くというより俯瞰で眺めるといった感じで、
「へ~こんなもんか」って感想でした。
2度目に観るまでに、出来るだけ原作と劇場版アニメを観ておこうと頑張りました。
脳内に詰め込んでから観てみると、のめりこめましたぁああ。
ヤンに惚れましたぁああ♪あ、ヒーロー過ぎますか。まるほど。
もともとの原作ファンの方にはやはり様々な想いがありますよね…。
@TAKARAZUKA版は一応及第点を頂いたということで宜しいのでしょうか(笑)
娘役が演じる役が少なく…その中で、クローズアップされた役がありましたよね。
やっぱりあれ変でしたよね…(汗)
物語は序章という感じだったので、再演、続編、外伝など有りだと思います。
それにしても、他で上演されてる舞台版もご覧になっていらっしゃるのですね!アッパレです!
Commented by odin2099 at 2012-11-20 22:01
>スナッチャー様

いらっしゃいませ。
舞台は華やかで良かったですね。
お話はダイジェスト感が漂ってましたが、むしろ個々のキャラクター同士のやりとり(毒舌合戦)が割愛されている方が、原作の良さを損なってる部分かも知れません。
興味がお有りでしたら、是非小説版もとりあえず2巻までは読んでみて下さい。
Commented by odin2099 at 2012-11-20 22:01
>かしまし娘様

いえいえ、こちらこそロクなご挨拶も出来ませんで・・・(^^ゞ
宝塚版、十分に堪能致しましたです。
勿論不満点はありますが、始めから割り切って見ていた部分も多いですし、また違いがなければ敢えて宝塚でやる意味もありませんし。

それでは原作小説&アニメ版、楽しんで下さい。
またいずれゆっくりとお話する機会がありましたら――。
Commented by はぎお at 2012-11-20 22:46 x
こんばんは。
確かに、エピソードを盛り込み過ぎて、キャラの個性が生かされなかった面は残念でした。
ただ、中年好きの私としては、シェーンコップさんやらキャゼルヌさんやらが宝塚版に登場しなくて、ちょっとホッとした部分もあったりして(^^ゞ
Commented by odin2099 at 2012-11-21 20:28
>はぎおさん

今回はお付き合い頂き、有難うございました。
そして色々と解説して頂いたので大変助かりました。

まあ色々と無理のある場面はありますよね。例えばオフレッサー上級大将に相応しい体型の人が、宝塚にいる筈ない!とか(爆)。
中年・・・そうですねぇ、伊達男のシェーンコップさんあたりなら演じられる人はいると思いますが、そのあたりは今後に期待しましょうか。

で、えーと、次は『ベルばら』なんでしたっけ・・・?(^^ゞ

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