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『新版ホビット/ゆきてかえりし物語』(上) J・R・R・トールキン

映画『ホビット/思いがけない冒険』の公開を前に、原書房から出ている『ホビット/ゆきてかえりし物語』が文庫になりました。

『新版ホビット/ゆきてかえりし物語』(上) J・R・R・トールキン_e0033570_10223097.jpgこの”THE HOBBIT”に関しては岩波書店からも『ホビットの冒険』と題した翻訳が出ており、そちらの訳文にはどうしても馴染めなくて・・・というのは以前に書きましたが、さりとてこちらも納得しているわけではない、のですが、一読してビックリ!
<改訳版>とは聞いてましたけど、かなーり訳文、訳語に手が入れられています。

「エルフ」は「妖精」ではなく「エルフ」、「ドワーフ」も「矮人」ではなく「ドワーフ」のまま。「ゴクリ」も「ゴラム」になってます。
エルロンドの館がある場所も「さけ谷」・・・と、これでは岩波版と差がなくなってきましたが、「ソーリン」が「トリン」、「ビョルン」が「ビヨン」と独自色は相変わらず。まあ色々な訳があっても良いですがね。

上巻は第7章までで、残り三分の一は膨大な注釈に頁が割かれていますが、さて映画第一部となる『思いがけない冒険』はどこまで描くのでしょう?
第二部は『スマウグの荒らし場』、第三部は『ゆきて帰りし物語』と題されていますので、分量としては霧ふり山脈でのゴブリンとの一件、ビルボがゴラムから指輪を手に入れるあたりまでかなあ。

ところでこの文庫版、評論社から出ている『指輪物語』の文庫版に合わせているんでしょうかね。並べてもあんま違和感ないし。
『新版ホビット/ゆきてかえりし物語』(上) J・R・R・トールキン_e0033570_1024095.jpg

by odin2099 | 2012-11-24 10:25 | | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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