【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『舟を編む』(2013)

e0033570_22485923.jpg2012年の本屋大賞第1位に輝いた三浦しをんの『舟を編む』の映画化作品。特に大きな事件が起きるわけでもない淡々とした展開で、映像化には不向きじゃないかなと思っていたのだけれども、見応えのある素敵な作品になってました。
原作より集約されたキャラクター、逆に膨らまされているキャラクターがいたり、細部に亘って違いはあるものの、なかなか良心的な映画化だったと思います。

原作小説では時代設定や時間経過がぼかされている部分がありますが、この映画では発端が1995年、そしてラストが2010年できっちりと15年間の物語となっています。
小道具やファッション、風俗や俳優さんたちのメイクなどでそれらを表現していますが、そこまでしなくても、と思う反面、『大渡海』が「今を生きる辞書」という編集方針だという設定に従えば、そのこだわりも必要なのかなとも思えます。

e0033570_22493182.jpg正直言って小説を読んだ時に浮かんだイメージに合致する俳優さんは一人もいませんでしたが、原作を知らなければ楽しめるというほど極端でもなく、描かれた映像空間の中では皆それぞれがしっかりと存在感を持ち、息づいています。
敢えて言えば宮崎あおい、彼女だけは決定的にキャラクターが違っていますね。彼女の持つ透明感というのかな、作品全体を包み込むような”癒し”のオーラはとても好きなんですが。

【追伸】
パンフレット、ちょいと高めですが、シナリオも収録され、スタッフ・キャストのインタビューだけじゃなく辞書作りの実態や、実際に辞書作りに携わっている方のインタビューや座談会などもあって、かなり充実した内容になっています。
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by odin2099 | 2013-04-13 22:49 |  映画感想<ハ行> | Trackback(31) | Comments(6)
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Tracked from あーうぃ だにぇっと at 2013-04-14 20:56
タイトル : 舟を編む
舟を編む@東商ホール... more
Tracked from 充実した毎日を送るための.. at 2013-04-14 21:05
タイトル : 映画 舟を編む
・映画「舟を編む」(2013年4月13日より公開 松田龍平 宮崎あおい オダギリジョー出演)  出版社の辞書編集部を舞台に、新しい辞書づくりに取り組む人々の姿を描き、2012年本屋大賞で第1位を獲得した三浦しをんの同名小説を映画化。玄武書房の営業部に勤める馬締光也...... more
Tracked from こみち at 2013-04-14 21:44
タイトル : 映画 舟を編む
JUGEMテーマ:映画館で観た映画    冒頭は凄く地味なストーリー。   西岡正志と三好麗美のことがなければ   平凡すぎて飽きてしまうくらい地味だった。   中盤から後半は、辞書製作の苦労を現しているかのように   年代が飛ぶが、林香具矢役の宮崎あおいのメイクが   若い頃から中年になると髪が短...... more
Tracked from 勝手に映画評 at 2013-04-14 21:48
タイトル : 舟を編む
なるほど、こうきますか。 馬締が、松田龍平と聞いた時は「どうかな〜」と思いましたが、中々どうして。結構いい仕上がりになっていますね。さすがです。 凛とした美しさを持つ女性には、やっぱり宮崎あおいは外せないですよねぇ。ただ、「自分、不器用ですから」と言い...... more
Tracked from はらやんの映画徒然草 at 2013-04-14 22:30
タイトル : 「舟を編む」 大海を渡る拠り所
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Tracked from 悠雅的生活 at 2013-04-14 23:13
タイトル : 舟を編む
用例採集。袖カバー。言葉の海を渡る舟。... more
Tracked from **☆(yutake☆イ.. at 2013-04-14 23:18
タイトル : 映画『舟を編む』★ “大渡海〜キラキラ光る海は言葉が輝く..
      作品について http://cinema.pia.co.jp/title/160627/ ↑ あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。     映画レビューです(ネタバレ表示) http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id343711/rid55/p1/s0/c1/    ...... more
Tracked from たいむのひとりごと at 2013-04-15 08:08
タイトル : 「舟を編む」みた。
原作は未読。本屋大賞を受賞された時分は書店に山積みされていたし、ずっと気にはなっていた小説ではあるが、今まで手に取らなかったのはどうにも「”舟”を”編む”」というタイトルから内容がまったくイメージでき... more
Tracked from Akira's VOICE at 2013-04-15 09:43
タイトル : 舟を編む
大渡海めっちゃ欲しい。  ... more
Tracked from よくばりアンテナ at 2013-04-15 15:54
タイトル : 映画『舟を編む』観てきたよ〜(*´∀`*)
昨年度の本屋大賞を受賞した三浦しをんさんの同名作品が原作。 辞書編纂っていう、ちょっと考えてみても時間のかかる地味〜な仕事に スポットを当てた悪い人の出てこないお仕事&人間模様の内容。 ...... more
Tracked from パピとママ映画のblog at 2013-04-15 21:38
タイトル : 舟を編む ★★★★
2012年本屋大賞で大賞を獲得し、2012年文芸・小説部門で最も販売された三浦しをんの『舟を編む』(光文社・刊)。 言葉の海を渡る舟ともいうべき存在の辞書を編集する人々の、言葉と人に対する愛情や挑戦を描いた感動作を、「剥き出しにっぽん」で第29回ぴあフィルムフェ...... more
Tracked from 頑張る!独身女!! at 2013-04-15 21:42
タイトル : 映画『舟を編む』
なんか... more
Tracked from ダイターンクラッシュ!! at 2013-04-15 21:50
タイトル : 舟を編む
2013年4月14日(日) 15:40~ TOHOシネマズ川崎2 料金:1000円(TOHOシネマズデイ) パンフレット:未確認 感じ悪い若造を演じさせると日本で屈指の男、シャイではあるが頑固な好漢を好演 『舟を編む』公式サイト 辞書編集の話。気の長い仕事なのだろうと思ったが、三省堂の大辞林は28年もかかったとのこと。 こちらの大渡海は、15年ちょっとだが、それも気の遠くなる長さ。なにせ出版されない訳だから、長いこと売り上げの無いプロジェクトなのだ。まあ、失敗は許されない。 と、若干のプレッ...... more
Tracked from 大江戸時夫の東京温度 at 2013-04-16 00:23
タイトル : 「舟を編む」:仕事×年月=感動
映画『舟を編む』は小生にしては珍しく原作を先に読んでいたのですが、良い映画化でし... more
Tracked from 真紅のthinkingd.. at 2013-04-16 07:27
タイトル : 大渡海~『舟を編む』
 大手出版社・玄武書房では、新しい辞書 『大渡海』 の編纂作業が本格的 に始まろうとしていた。営業部から辞書編集部へ転属となった馬締光也(松田 龍平)は、「辞書とは、言葉という大海を渡るための...... more
Tracked from シネマをぶった斬りっ!! at 2013-04-16 22:14
タイトル : 舟を編む
【監督】石井裕也 【出演】松田龍平/宮崎あおい/オダギリジョー/黒木華/渡辺美佐子/池脇千鶴/伊佐山ひろ子/八千草薫/小林薫/加藤剛 【公開日】2013年 4月13日 【製作】日本 【ストーリー】 ...... more
Tracked from FREE TIME at 2013-04-18 00:29
タイトル : 映画「舟を編む」
映画「舟を編む」を鑑賞しました。... more
Tracked from 京の昼寝〜♪ at 2013-04-18 12:24
タイトル : 『舟を編む』
□作品オフィシャルサイト 「舟を編む」 □監督 石井裕也□脚本 渡辺謙作□原作 三浦しをん□キャスト 松田龍平、宮崎あおい、オダギリジョー、小林 薫、加藤 剛、       渡辺美佐子、黒木華、池脇千鶴、鶴見辰吾、伊佐山ひろ子、八千草 薫■鑑賞日 4月13日...... more
Tracked from カノンな日々 at 2013-04-18 22:04
タイトル : 舟を編む/松田龍平、宮崎あおい
三浦しをんに同名の原作小説は出版当時から本屋さんで見かけるたびに気にはなっていたもののハードカバーはちょっと億劫なので文庫化されてからでもいいかなと思っていたら、2012年 ...... more
Tracked from にきログ at 2013-04-20 22:43
タイトル : 舟を編む
さて、お久しぶりの映画感想ですね こちら三浦しをんさんの小説原作の映画化ですね ほぼあらすじも知らずに見た映画です 個人的には私は前情報を入れすぎると余計な先入観が入るので何も知らずに見るほうが...... more
Tracked from タナウツネット雑記ブログ at 2013-04-23 23:00
タイトル : 映画「舟を編む」感想
映画「舟を編む」観に行ってきました。2012年本屋大賞に輝いた三浦しをん原作の同名小説を、松田龍平・宮崎あおい主演で実写化した作品。物語の始まりは1995年。出版社の玄...... more
Tracked from 映画的・絵画的・音楽的 at 2013-04-24 21:57
タイトル : 舟を編む
 『舟を編む』を渋谷のシネパレスで見ました。 (1)昨年の本屋大賞を受賞した際に原作本〔三浦しをん著『舟を編む』(光文社)〕を読んだことから、本作にも興味が湧いて映画館に出かけてみました。  本作の最初の方の時代は1995年、舞台は出版社・玄武書房の辞書編集...... more
Tracked from オールマイティにコメンテート at 2013-04-26 06:16
タイトル : 「舟を編む」言葉を意味を集め続けた先にみた言葉1つ1つの..
「舟を編む」は三浦しをん原作の「舟を編む」を映画化した作品で辞書編集者になったまじめな男が15年という歳月を掛けて辞書を出版するまでの過程を描いた作品である。辞書と言 ...... more
Tracked from まがね文学会 at 2013-04-27 20:50
タイトル : 見てから読むか? 笹本敦史
見てから読むか?  映画「舟を編む」感想   笹本敦史 「読んでから見るか。見てから読むか」は30年余り前、文庫と映画をセットで宣伝して成功した角川のキャッチコピーだが、原作を先に読んで、それが気...... more
Tracked from 迷宮映画館 at 2013-05-04 22:09
タイトル : 舟を編む
日本語っていいなあと思わせる逸品... more
Tracked from 気ままな映画生活 at 2013-06-09 21:34
タイトル : No.351 舟を編む
出版社の辞書編集部を舞台に、新しい辞書づくりに取り組む人々の姿を描き、2012年本屋大賞で第1位を獲得した三浦しをんの同名小説を映画化。玄武書房の営業部に勤める馬締光也は、 ...... more
Tracked from C’est joli〜こ.. at 2013-06-11 23:04
タイトル : 舟を編む
舟を編む '13:日本 ◆監督:石井裕也「ハラがコレなんで」「川の底からこんにちは」 ◆出演:松田龍平、宮崎あおい、オダギリジョー、黒木華、渡辺美佐子、池脇千鶴、 鶴見辰吾、伊佐山ひろ子、 八千草薫、小林薫、加藤剛、宇野祥平、森岡龍 ◆STORY◆玄武書房に勤務す...... more
Tracked from シェイクで乾杯! at 2013-07-06 20:49
タイトル : 舟を編む
辞書作りって、こんな風にアナログで地道な作業だったんだと感動〜。... more
Tracked from ふじき78の死屍累々映画日記 at 2013-10-13 22:10
タイトル : 『舟を編む』をUCT豊洲6で観て、舟は漕がなかったがノリ..
五つ星評価で【★★★あるあるは分かった。その先の情動が弱い】 辞書作り作業のとてつもない大変さ、という職業アルアルみたいなのはたいそう面白く見せてもらったけど、演出の ...... more
Tracked from 映画のブログ at 2014-01-03 21:01
タイトル : 『舟を編む』 なぜ1995年なのか?
 『舟を編む』は、辞書の編纂という地味で気の長そうな仕事が、想像を遥かに上回るほど地味で気が長いことを描き、そこから絶妙な笑いを生み出すコメディだ。  本作は1995年を舞台にしているけれど、描かれる内容は極めて今日的だ。東日本大震災後の私たちにとって、切実な問題でもある。  それどころか、時代設定が1995年であるところがミソなのだ。  20年にも及ぶ辞書作りは、いつの時代を舞台にし...... more
Tracked from のほほん便り at 2014-04-30 08:30
タイトル : 舟を編む
原作は2012年、本屋大賞で第1位を獲得した三浦しをんの同名小説「王様のブランチ」で、ずっと、ブックランキングで、1位、ならびに上位をキープしてたので、映像化したら、どんな風になるのかな?と思っていたら、映画の世界でも受賞!密かに、すごく嬉しかったのでした。期待通り、すごく面白かったです。キャスティングもハマってたし、丁寧さと風情があって、贅沢な時間でした。それに、中型国語辞典『大渡海』作りの丹念な作業を「編む」と表したセンスにも感服… 本当に地道で気の遠くなるような作業ですよね。知らなかったので、そ...... more
Commented by メビウス at 2013-04-16 22:16 x
エクスカリバーさんこんばんわ♪TB有難うございました。

淡々としてる内容ではあったものの、辞書編纂の行程は自分が全く知らない光景ばかりだったので、なんかかなり興味津々となりながら見入ってた感じがありましたねぇ。登場人物たちも1人1人個性がありユーモアも溢れてたのでつまらないどころか笑ってた方が多かったかも?^^;
・・でも自分は宮崎あおい目当てでもあったのですが、彼女だけイメージ違ってたのですか?今回も良い妻役だな~とか思ってニヤニヤしながら観てた自分だったり・・(汗
Commented by odin2099 at 2013-04-16 23:25
メビウスさん、いらっしゃいませ。

辞書作りの過程は勿論原作小説でも丹念に描写されてはいますが、実際にそれを映像で見ると「なるほど~」感が強くなります。
こういう、”仕事に取り組んでいる人”を題材にした映画やドラマって、どうやらかなり好きみたいです。

で、香具矢さんって、原作だとキリっとした美人タイプなんです。
宮崎あおいだと、どうしてもホンワカした感じになりますよね。
それに彼女だと家庭料理を作るイメージはありますが、板前さんのカッコは似合わない……(^^ゞ
なので、途中から配属される岸辺みどりという女性キャラクターがいますけど、あっちだったら宮崎あおいでも良かったかなあ、という感じです。
ただ、出来上がった映画の中で、宮崎あおいはしっかりと存在感があって良かったと思いますよ。
Commented by sakurai at 2013-05-04 22:08 x
配役は加藤剛さん以外は、みんな意外でしたね。
でも、なぜかそう見えてくるから不思議。
あおいさんだけは、やっぱ違うなって。
それこそ、若い時の麻生久美子かなあと思って、本の時からイメージしてました。
マジメくんは瑛太かなあって。
丁寧で、原作への尊重もきちんと見えて、好感のもてる作品でした。
あのぼろアパートがやけにリアルだったです。
実際にあるんですかね。あんな建物。
Commented by odin2099 at 2013-05-06 16:08
加藤剛さんも、自分には想像つかないキャスティングでした。
でも皆さん、それっぽく見えますよね。
しかし香具矢さんはやっぱり宮崎あおいじゃない、と(苦笑)。

自分は何となく黒木メイサとか北川景子を漠然と思い浮かべて読んでたんですけど、どっちも板前さんの格好が似合わなそう、という以前に料理をするイメージがないな。

あのボロアパートは、ロケーションからして素敵でしたね。
なんか昭和30年代の下町というか。
Commented by ふじき78 at 2013-10-13 22:11 x
> 自分は何となく黒木メイサとか北川景子を漠然と思い浮かべて読んでたんですけど、どっちも板前さんの格好が似合わなそう、という以前に料理をするイメージがないな。

ちなみに北川景子は「チェリーパイ」という映画でパティシエ役をやってます。・・・なんかケーキを作る時に化粧が濃かったのに引いた記憶があるな。
Commented by odin2099 at 2013-10-14 08:04
北川景子だと垢抜け過ぎてるのかなあ。

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