【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『眠れる森の美女』(1959)

シャルル・ペローの童話を基に、チャイコフスキーのバレエ音楽で彩を添え、製作期間6年、製作費600万ドルという巨費を投じ、70mm映画として作られたディズニーアニメの超大作。


e0033570_21005805.jpg時は14世紀、ヨーロッパのある国に女の子が生まれ、オーロラ姫と名付けられる。その祝いの席で隣国の王子フィリップとの婚約が調い、招かれた3人の妖精たちがそれぞれ姫に贈り物を授けている中、招かれざる客である魔女マレフィセントは、16歳の誕生日に姫は糸車の針に刺されて死ぬと呪いをかける。妖精たちは、姫はただ眠るだけで、愛する人のキスで目覚めると呪いの効力を弱め、姫を護るために密かに森の中で育てることを王に進言する。
そして16年後、輝くばかりの美しさに成長したオーロラだったが、3人の妖精が自分を子ども扱いにすることに不満を抱いていた。そこへハンサムな青年が現れ、2人はたちまち恋に落ちる。それがフィリップであることを姫は知らず、フィリップもまた彼女が自分の許嫁のオーロラであることを知らない。運命的な出会いを果たした2人だったが、その存在はついにマレフィセントの知るところとなり、針に刺されたオーロラは深い眠りに落ち、フィリップもまた囚われてしまうのだった…。


20年近く前に一度観ているのだが(いやもしかするともっとご幼少の砌に、TVなどで観ていたかも?)、素晴らしいことに全く記憶に残っていない。
ということは、少なくても面白くは感じなかったのだろう。
古臭くて退屈で……自分にとってのディズニーアニメのイメージは、長らくそういうものだったから。
今回は割と愉しく見られたのだが、よくよく考えるとちょっと不思議な構成のお話だねえ。いや、そもそもおとぎ話ってそういうもの?


魔女のマレフィセントは大言壮語している割に詰めが甘くて大物感はないし、タイトルロールのオーロラ姫は(時代故でもあるが)受け身のヒロインだし、対するフィリップ王子もヒーローと呼ぶには物足りない。クライマックスにアクションシークエンスが用意されているものの、常にアシスト付だ。
結局のところ、この映画は徹頭徹尾フローラ、フォーナ、メリーウェザー、3人の妖精たちのお話だったのだ。


姫を護るためといって森へ匿ったのも妖精たちなら、不注意から魔女にその居場所を知られてしまったのも、姫を一人きりにしてしまってまんまと浚われてしまったのも、これ皆妖精さんたちのせい。そして姫を救い出すのも、妖精さんたち(に操られてるといっても過言ではない王子)だし、最初から最後まで彼女たちの独壇場。
マレフィセントとの力関係が今一つわからないのだが――3人の力でも魔女には敵わないということらしいけれど、終盤はむしろ圧倒してるように見える――、姫は象徴に過ぎないし、王子はただの道具。出ずっぱりなのは3人の妖精さんたちだけなのだった。


で、この3人の妖精さんたちが、吹替だと麻生美代子、京田尚子、野沢雅子のお三方なので、それだけでニコニコしてしまう。
さて、もうじきこの作品の実写リメイク版『マレフィセント』が公開されるけど、どうかなー、面白いのかなあ?


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by odin2099 | 2014-06-27 21:06 |  映画感想<ナ行> | Trackback(2) | Comments(0)
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