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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『GAMBA/ガンバと仲間たち』(2015)

斎藤惇夫の『冒険者たち/ガンバと十五ひきの仲間』の二度目のアニメ化で、『ガンバの冒険』のリメイク、ではない。


e0033570_09450497.jpg街ネズミのガンバとマンプクは、「世界で一番広くて大きいものらしい」海を見たくなり港を目指す。
船乗りネズミたちの宴に参加した二匹は、そこで島ネズミの忠太に出会う。白いイタチ”ノロイ”の一族に襲われ、全滅寸前の仲間たちを援けて欲しいとの申し出に尻込みする船乗りネズミたち。しかし持ち前の正義感からガンバは、たった一匹で忠太に同行して島を目指す決心をする。
だが出港した船内には、船乗りネズミのリーダーのヨイショをはじめ、ガクシャ、イカサマ、ボーボ、それにマンプクも乗り込んでいた。皆ガンバの心意気に打たれたのだ。
島に着いたガンバたちは途中で”ノロイ”によって仲間を殺されたオオミズナギドリのツブリたちと出会い、遂には忠太の姉・潮路ら島ネズミの生き残りたちと再会を果たす。
だがその喜びも束の間、”ノロイ”率いるイタチの大群が、隠れ家に襲い掛かってきた…!


「ガンバ」をCGアニメ化と聞いた時は嫌な予感しかなかったのだけれど、どーしてどーして面白い作品になっていて、これは嬉しい誤算。
原作は読んだことがないので相違点はよくわからないし、昔の『ガンバの冒険』だって忘却の彼方だから、ということもあるんだろうけれど、画面全体から伝わる疾走感、海や空の美しさ、熱い男たちの友情、淡い恋、切ない別れ…
ガンバたちとノロイの息詰まる戦いはハラハラドキドキしながら手を握りしめ、悲しい運命が待ち受けているキャラクターには涙しと、どっかのアニメの謳い文句じゃないけれど「夢・ロマン・冒険心」が十二分に伝わる出来だった。


キャスティングもはまり役で、ヨイショの大塚明夫、ガクシャの池田秀一、イカサマの藤原啓治、ボーボの高戸靖広など適材適所。ツブリ役で”元祖ガンバ”野沢雅子の出演は嬉しいし、忠太の矢島晶子の健気さ、ガンバ役の梶裕貴の一本気なところも良い。それに潮路を演じた神田沙也加、もうすっかり”声優業”が板についた感じ。
ノロイ役の野村萬斎のオーバーアクト(本人曰く「ガッチャマン」のベルク・カッツェを意識したとか。なるほど!)は賛否分かれるかも知れないが、存在感はバッチリ。音楽も場面を大いに盛り上げていた。


構想から完成まで実に15年を費やしたという企画、これがヒットしたら続編の製作はあるのだろうか。
原作は三部作なだけにやりようはありそうだが、しかしまた15年ともなれば、完全にタイミングを逸するなあ。


【ひとこと】
エンドロールの歌、あれはいらない。


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by odin2099 | 2015-10-11 09:52 |  映画感想<カ行> | Trackback(1) | Comments(0)
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