【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN III/暁の蜂起』(2016)

e0033570_20164100.jpgキャスバルがテキサス・コロニーを出て、ジオンへ入国しようとしているとの情報を得たキシリアは、密かにキャスバル暗殺を計画する。だがエドワウことキャスバルは、自分と瓜二つのシャアと入れ替わることで危地を脱し、シャアになりすまして士官学校へと入学する。
士官学校では学科、実技ともトップの成績を残すシャア。ザビ家の末子ガルマにはそれが面白くない。が、やがて自分を特別扱いしないシャアに好感を抱き、信頼を寄せるようになる。
しかし本物のシャアを知っていた同級生のリノは、旧友シャアのあまりの変貌ぶりに違和感を抱き、やがて驚愕の真実に辿り着く。

コロニー周辺で連邦軍の戦艦とジオンの物資輸送船が衝突し、コロニーに甚大な損害を与えるという事件が起こり、ジオンでは連邦政府からの独立運動の機運が高まってきていた。
鎮圧に乗り出した連邦軍によって人民に犠牲者が続出、両者は一触即発の状態に陥ってしまう。ザビ家でもこれを軍事的に利用しようと画策するギレンと、戦争を回避しようとするデギンとの間の温度差が浮き彫りになっていた。
そんな中シャアは学生を集め、連邦軍基地を急襲して武装解除する計画を立案、ガルマに持ち掛ける。逡巡するガルマだったが、「自分の手で歴史の歯車を回したくはないのか」とのシャアの言葉に武装蜂起を決断する。

「シャア・セイラ編」の第三章。時代は少しずつ戦争へと動き始めてゆく。
シャアがジオンに入国したことで新たな人間関係が生まれ、今回もドラマ部分、アクション部分ともに見応えあり。
今後「機動戦士ガンダム(ファーストガンダム)」を語る上での新たなスタンダードになりそうな勢いである。
今秋公開予定の第四章「運命の前夜」にて「シャア・セイラ編」は完結。来年からは新章となる「ルウム編」の製作が決定したとのことである。

今回はシャアとガルマの初めての出会い、その後も続く二人の友人関係の発端が描かれているが、まあガルマがヘタレなことヘタレなこと。
成績はそこそこみたいだけれど体力はからきしダメ。それでもプライドが高く、いつも取り巻きを連れているという、原典から想像する以上のお坊っちゃんぶりを如何なく発揮。原典では線の細い部分はあるものの、それなりの才能を備えた実力者のように思えたんだけれどもねぇ…。
それでも性格は割と素直で人は良さそうだし(早くもシャアに良いようにあしらわれている)、これから軍人として如何に成長していくのか、も楽しみだ。

ヘタレといえばもう一人、”ホンモノの”シャア・アズナブル。
ぶっちゃけ第二章の最後の方に出てきて、この第三章の冒頭で死んでしまうから掘り下げも何もないのだけれども、その短い出番の中でもメンタルが弱そうな面が強調されるだけ。
瞳の色を除けば容姿はキャスバル(=エドワウ)と瓜二つという特徴だけの、出落ちみたいな存在だから尚更だった。

ジオンでのお話が中心ということで、セイラの出番は少なく、第一章から陰の主役的存在だったランバ・ラルやハモンは一切登場しないのがちょっと残念。いよいよ戦争が始まるから第四章ではセイラはともかく、ランバの出番はあるだろうね。
アムロは今回も顔見せ程度だけど、ファンサービス以外に必要なシーンなのかなあ。ま、次では親父のテム・レイがRX-78開発について力説するらしいから、それの伏線なのかな。
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by odin2099 | 2016-05-21 20:19 |  映画感想<カ行> | Trackback(6) | Comments(8)
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Commented by まんじゅう at 2016-05-23 07:38 x
シャアとキャスバルの、瞳の色以外、見た目が同じ件、
あのネタって肝心なところがおかしくないですか?

さすがに、双子みたいにそっくりなら、
ジオンの暗殺者も色々想定して、念のため、二人とも殺すか?
あるいは、シャアの方にも尾行を付けるのが普通な気がします。
でも実際には、ずっと前からシャアの方は監視もなしでしたよね。

それに、アルテイシアがシャアという名前の人物を知っていて、
その人がジオンに入隊したのも知っているなら、
ガンダム本編の方で、キャスバルと何回か再会した際、
1回くらいは
「本物のシャアさんはどうしたの?」
というように、問いただしても良いようなもの。でも、それをしない。

だから、双子みたいなシャアという人物は、
アルテイシアの知らないところに存在しないといけないんですよね。

それに、例え双子みたいにそっくりでも、
髪形が違うとか、瞳以外にも、どこか違うところがないと、
ジオンの人達が、服装を変えただけで誤魔化されてしまうのにも無理がある。
だから、シャアはロン毛で、常にサングラスをかけていたとか、
双子みたいにそっくりなのを、一見してわからないようにしないと、
このネタは成立しないような気がします。

個人的には、その2つが残念でした。
面白いけどね。
Commented by odin2099 at 2016-05-24 17:48
> まんじゅうさん
それについてはHPのコンテンツの方に書こうと、今執筆中です(^^;
あの時代なら顔認証システムとかDNA照合とか、現代よりも進んでいるでしょうから、単純に見た目が似てるぐらいじゃ誤魔化せないと思いますね。
おそらく一卵性の双子でもしっかり識別してくれるでしょうし。
だから本当ならば、似ても似つかぬシャアという人物と入れ替わるために、キャスバルが整形するとかじゃないと説得力はないですね。

まあおそらく放送時にはシャアが実在の人物か架空の人物かさえも決まっておらず、それを安彦さんが膨らませたってことなんでしょうが。
Commented by ふじき78 at 2016-05-24 23:07 x
ガルマとシャアの関係がのび太とドラえもんのようでした。
Commented by まんじゅう at 2016-05-25 10:09 x
なるほど!顔認証システムにDNA照合か!

ファーストって、作り手が、(ある部分以外は全く)未来観にこだわっていないから、そういう目では見ていなかったです。

でも確かに、宇宙戦争をしている最中なので、コロニー間の移動とかは、本人確認とか、とても厳しそうですよね。

ただ、いつの時代にも偽造屋さんっていそうだから、キャスバルなら、事前にその程度の対応は(ゴルゴ13並みに)出来ちゃいそうな気がします。

それにしても、キャスバルの整形は、面白い発想ですね。
確かに、双子のようにそっくりな設定は、読んでいて違和感がありました。
ただ、仮面を取ったシャアの顔を一目見て、キャスバルだと気づくアルテイシア・・・というガンダムの名場面に繋がりにくくなりそうな気もします。
それに、実在する他人に成りすますという作戦に、私はどこか違和感があるんです。

だから、シャアという人間はそもそも存在しない。
架空の人物の、過去まで徹底して偽造して、完璧になりすます。
個人的には、(ファーストの)シャアという人物と、ガンダムと言う世界観には、そんなイメージがあります。

どんな無理があろうとも、とにかくまずは、ガンダムらしさを最優先に考えて、穴埋めして、そこにつなげるにはどうすれば良いか?そういう物語の作り方をした方が、不自然さは少なく出来た気がします。
Commented by odin2099 at 2016-05-25 20:22
> まんじゅうさん
もっと単純に指紋とか声紋はどうなのか?という気もします。
キャスバルの指紋を採取することってそんなに難しいことじゃないと思うし(ザビ家に囚われていたこともあるんだし)、また学生時代のシャアの指紋を取ることだってねぇ。
そもそも誰が見ても「瓜二つ」なのに、誰一人入れ替わりの可能性すら考えないというのはどうも…。
やはりファースト当時の設定では、シャアは架空の存在か、さもなければ後の「クワトロ・バジーナ」同様、誰も(周囲に)知る人がいないような人物だったんだと思いますね。
Commented by まんじゅう at 2016-05-26 07:21 x
そういえば、
クワトロ・バジーナも、散々、あれはシャアか?と疑われているのに、指紋や声紋、DNAでの照合すら、誰も提案しないですよね。
Zガンダムの時代ですら、簡単に調べられるような、お手軽なものではなかったのかな?
まあ、クワトロの場合は、調べるまでもないって感じでしょうけど。

まあ安彦さんも、このエピソードは、編集からの、無理矢理気味な物語の延長に、一から自分で考える物語と、締切とで、細かいとこまで詰められなかったんでしょうけどね。

でも、シャアの入れ替わりネタって、意外にも、読んでいて気になってない人が非常に多いみたいです。過去に、原作の感想をアップしてるブログに、何度か同じように、コメントで書いたことがあるのですが、「あ~、そういえばそうですね。」みたいな返事が多いんです。

話し合える人に出会えてうれしかったですよ。
HPのコンテンツに書かれたものを拝見するの、楽しみにしています。
お付き合いいただきありがとうございました。
Commented by まんじゅう at 2016-05-26 07:59 x
そういえば、確か富野さんだったと思うけど、「赤い彗星のシャア」って、仮面被ってるからどうせ誰だかわかんないし、あのデザインが嫌いだから、本当はそんな奴いなかった、ってオチにする予定だった。そんな裏話を聞いたことがあります。
でも、1話か2話で早速顔を晒してしまったので、実在しないオチには出来ず、
次は適当なところで、死んだことにしようと思ったら、その後に人気も出で、結局それも出来なくなった。と言ってました。
Commented by odin2099 at 2016-05-26 22:19
> まんじゅうさん
レーダーを無力化するミノフスキー粒子みたいに何らかの発明があったのかも知れませんね。

ブログだけじゃなくサイト「CHAOS∞」でも色々とやっておりますので、宜しければどーぞ♪

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