【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『インデペンデンス・デイ』

前作の主役トリオからウィル・スミスが(ギャラ高騰で)離脱したりであんまり興味の持てなかった続編ですが、予告編が解禁になり相変わらずハッタリ映像のオンパレードだとわかると、期待値がどんどん上がっていきます。
そこで「新作見る前におさらい」と最近出たばっかりの「吹替の帝王」シリーズのBlu-rayをいそいそと開封。
以前出た<特別編>とセットになった2枚組のDVDも持ってるんですが、ソフト版に加えてテレ朝「日曜洋画劇場」版の吹替も搭載されてるとなるとついつい…ねぇ?

e0033570_20560033.jpgただ以前にも書きましたけど、吹替キャストは総じてソフト版の方が好きでして、今回もメインはソフト版で見てました(どっちもウィル・スミスは山寺宏一で、ソフト版はジェフ・ゴールドブラムが大塚芳忠、ビル・プルマンが安原義人、テレ朝版は磯部勉と古川登志夫)。そのあとでテレ朝版と比較してみましたが。
その昔、まだ古川さんがデビューしたばかりの頃(もう40年ぐらい前ですかね)、安原さんと間違えてしまったことがあったのですが、こうやって同じキャラの台詞を聞き比べると、やっぱり似てる部分もあるなあと改めて感じた次第です。

この映画が公開された頃って『ツイスター』が公開され『エグゼクティブ・デシジョン』『ザ・ロック』が続き、とパニック映画、アクション映画が充実していたんですよね。
この映画も(些か長すぎるきらいはありますけど)娯楽映画のテンプレートともいうべき作品になっています。

もう初っ端から何かが進行しているという緊迫感。その一方で市井の人々の生活は平穏無事静かであることを描写し、その中で主人公たちや彼らを取り巻く人々の顔を売って行きます。
そしていざ侵略となると一気呵成。顔を売っておいたキャラクターたちが実にあっさりと命を落としていき(まあフラグを立てているとも言えますが)、メイン格のキャラかと思ったらザコだった、次は一体誰がどうなるんだろう?と更に緊迫感を煽って行きます。この人も死んじゃうのかなあ、と。

宇宙船の圧倒的な威圧感もいいですね。
最初にビジュアルイメージを見た時はクラークの『幼年期の終わり』を連想したのですが、あれを映像化する際にはこれぐらいのスケールは欲しいところ。そういやTVのミニシリーズが作られましたけど、どんな出来なのか気になります…閑話休題。

また光で交信を試みるファーストコンタクトのシーンは『未知との遭遇』、撃退の鍵となるのがウィルスなのは『宇宙戦争』の、それぞれオマージュなんでしょうね。
そういえば「おはよう、デイヴ」という『2001年宇宙の旅』ネタで笑ってたのは、満員の劇場で自分だけだったような…?

ただ娯楽映画とはいえ、気になるのは毎度おなじみの米軍の核兵器の扱い方。というか、核というものの認識の甘さです。
何とか核兵器を使わずに済ませる方法を模索する、という方向へお話を引っ張ることは出来ないものでしょうか。
とりあえず強大な敵にはまずぶっ放しておけ。そして発射しても効果なし、というシチュエーションを見せないと米国民は納得してくれないんですかねえ。使わずに敗北を描いたら「なんで核を使わないんだ!」と非難されるのかしらん。

それに例え相手に対して効果はなくても、実際には残留放射能やら何やらで被害が残るわけで、それを全く無視というのはちょっと恐ろしい気がします。都合よく相手が放射能やら有害物質やらを全て吸収してクリーンな状態に戻してくれてる…なんていうのは現実にはまずあり得ないでしょうけれど。

それでも最初はバラバラに描かれている複数の人間の行動が、やがて一つに収斂しクライマックスを迎える高揚感は一級品。
考えてみるとこの大統領はかなり素人臭いし、決断力はありそうですが根拠不十分な怪しげな推論の上で自説を主張しちゃうし、自ら最前線に飛び込んじゃったりとかなりトンデモな人ではありますが、娯楽映画のヒーローというのはこういうものですよね。

ちなみに今度公開される続編『インデペンデンス・デイ/リサージェンス』は、当然今回撃退した連中が20年経って復讐戦を挑んでくるという展開になる訳ですが、サブタイトルの「リサージェンス(誘導多発性)」とは、一度中断したことが復活・再開するという意味だそうで、例えば害虫を駆除するために農薬を散布したら、散布する前よりかえって増えてしまう現象などを指すようです。うーん、なるほど~。

【ひとりごと】
キーマンの一人となるラッセル・ケイスは、当初はパイロットを志願するも断られ、独断で複葉機で参戦し母船に突っ込むというというシーンが撮影されていたものの、登場シーンで笑いを取っても端から自殺志願者になってしまうのでボツになり、現行の展開になったということですが、うーん、どっちが良かったんでしょうかね。
特典映像として収録されてる場面を見る限り、これはこれでアリかなという気がします。
ところで終始酔っぱらってるケイスは本当に宇宙人に誘拐されたことがあるんでしょうか。
また事実ならそれは同じ宇宙人だったのでしょうか。謎は残ります。

【ひとこと】
続編にも出るらしいですが、オーキン博士、あれで生きてたとは…。

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by odin2099 | 2016-06-11 20:58 |  映画感想<ア行> | Trackback(2) | Comments(2)
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Commented by 豆はんてん at 2016-06-12 02:44 x
お疲れ様です。「帝王」を買おうか迷っていましたが、欲しくなって来ました(笑)。円谷のCDがバンバン出るので苦しいんですが(笑)。
色々ツッコミ所がありますが、クライマックスはグッと来ました。短い予告編しか見てないので、近くのシネコンの設置モニターでチェックしてみます。
ところで、古川さんがダンプコングの中の人というのは間違いという説(アナウンサーの声の誤表記)がありますが、詳細をご存知でしょうか?
Commented by odin2099 at 2016-06-12 09:32
> 豆はんてんさん
古川さんはたまに昔の仕事の話題をTweetしてますが、さて怪獣の着ぐるみに入ったことはあったのかしらん?
円谷作品では「アステカイザー」だったかでクレジットのミスがあったり、スタントなどをやってたことは以前呟いていたように記憶してますが…。

「吹替の帝王」シリーズは、確かに値が張りますけど復刻されたAR台本が付録についたりしますので、ファンならばやはり気になるアイテムですね。
20世紀フォックスなだけに「スター・ウォーズ」の<クラシック・トリロジー>を是非とも出して欲しいところですが、権利関係が難しいかなあ。

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