【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『CUTIE HONEY/TEARS』(2016)

e0033570_20084502.jpgAIが支配する近未来。街は高層化され、富裕層が暮らす上層階と貧困層が暮らす下層階に分けられ、下層階の人たちは上層階の住民が廃棄する汚染物質によって苦しめられていた。
そんな中、上層階から下層階へと落下してきた一体の美しき女性アンドロイド=如月瞳。
下層階の人たちを救い出したいと願う者たちは、上層階のAIを破壊すれば汚染が止むと考え行動に移そうとする。
そしてその鍵を握るのが、その如月瞳だった…。

主演の西内まりやにキューティーハニーのイメージはないが、美人でスタイルも良く、アクションシーンも決まっていたのでその頑張りは評価したい。
しかし自虐ネタなのか、劇中の台詞にもあるけれど「もう少し胸にボリュームがあれば」というところ。
そして対するジルを演じた石田ニコルの、キュートでありながら冷徹な悪役ぶりも悪くない。そしてモデル出身のこの二人の美女の絡みにはゾクゾクするようなセクシーさを感じられた。

e0033570_20081003.jpgしかしそこまで。
出演者を聞いた時、ビジュアルイメージを見た時、粗筋を読んだ時、そして予告編を見た時…
どのタイミングでも凡そ「キューティーハニー」の映像化作品とは思えなかったが、出来上がった作品もやはりそうだった。ヒロインの名前も「如月ハニー」ではなく如月瞳、劇中ではジルが「キューティーハニー」と呼称するシーンがあるものの、本人も周囲の人たちも一度も「ハニー」の名前は使わない。
ならばせめて「ハニー」じゃない別作品として面白ければ良いのだけれども、それも微妙。

例えばこれが雨宮慶太監督ならAIやラストに出てくる如月博士の姿などに、ややグロテスクながらも強烈なビジュアルイメージを持ってきただろうし、坂本浩一監督ならばハニーとジル、あるいはその秘書のルキア(演:深柄比菜)や女レジスタンスの清瀬由紀子(演:今井れん)などをエロカッコよく撮るだろうが、そういったプラスアルファが何もないのだ。
「キューティーハニー」というビッグネームをいじるならば、それ相応の覚悟が必要だということだ。

【ひとこと】
ラストシーンは「復活」を暗示させているのだろうか。


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by odin2099 | 2016-10-03 20:10 |  映画感想<カ行> | Trackback(2) | Comments(2)
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Commented by ふじき78 at 2016-10-03 22:09 x
ほぼ同意見です。
ビジュアルや設定は頑張ろうとした努力の後が見えるので完全否定したくないのだけど、話が盛り上がらないのがあかん。

ラストは機能から言ったらそんなに不自然じゃないんだけど、ゴジラの心臓みたいでマイナスイメージしか湧かない。ああいうのは一作目に人気が出たら二作目で盛り込むアイデアで一作目に乗っけてしまうのはセンスがない。
Commented by odin2099 at 2016-10-04 22:13
> ふじき78さん
「ハニー」は基本はシリアスなお話でありながら、ファッショナブルだったりセクシーだったりコミカルだったり、そういった要素で包んで直接的描写を避けてる良さがあるんですが、この映画は終始シリアスで「遊び」の部分がないのが根本的な間違いだと思いますね。
色々と頑張ってる部分はあるし、気に入ってる部分もなきしにも非ずだから、単純に「駄作」と片づけたくないんですけどね。
永井豪先生は肯定的なコメント寄せてますが、この人は「デビルマン」もサトエリ版「ハニー」も「けっこう仮面」も全て許容した寛大な原作者ですからねぇ…。

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