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『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』

8作目となった「ゴジラ」シリーズ、転換期(と呼んでいいのかな?)の作品。

始まって1分足らずでゴジラ登場は、これまでの最短記録。
このシーンではハヤタ隊員:黒部進がチラっと出てくるけど、当時の子どもたちは劇場ですぐに気付いたのかな。
またその相棒として出てくるのが、前作では主役級の一人だった当銀長太郎というのがなんとも…。
まあこの人はバイプレーヤーとして活躍した方ですがね。

『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』_e0033570_19190255.jpgそして主役は高島忠夫、久保明、平田昭彦、佐原健二、土屋嘉男と東宝特撮お馴染みの顔ぶれがズラリでオールスターキャストの趣き。
トータルの出演者が少ないだけに可能となった配役、と考えるのは早計だろうけれど、各人がそれぞれの持ち味を発揮し、要するにイメージ通りのキャラクターを演じているのもファンには嬉しいところ。例外は高島忠夫だろうけれど、これはこれで希少価値だろう。
グアム島ロケを行ったとのことなので、それなりに予算は潤沢だった?

それにしてもミニラはキモい。
キモカワイイ、なんて言えない。ホントにキモい。
またカマキラスやクモンガは生理的嫌悪感を抱かせる。
従来の東宝怪獣にはない感覚、といっても怪獣じゃなくて大きな虫なんだけどね。
面白い映像にはなっているのだけれど、クモやカマキリ相手のゴジラはちょっとねぇ。もっと怪獣らしい相手と戦わせてあげたかったかったもの。

そして今回も最後は「ゴジラ可哀想」なのは違和感あります。
怖がられる対象からアイドルに。
ということで最初に書いたように、ゴジラも転換期なワケです。

【ひとこと】
今回のゴジラも、幾つかのショットで視線が上の方を彷徨っておるな。
まあ同じ着ぐるみの流用なんだろうけれど。

<過去記事>
http://odin2099.exblog.jp/7080119/


Commented by A-chan at 2021-04-14 07:43 x
連続失礼します。
カマキラスは「ゴジラの息子」の中で、強烈なインパクトを放っている怪獣ですね。憎たらしいけど、お茶目で可愛い♪というやつでしょうか(笑)。
あの3匹のカマキラスは、兄弟なのか?仲間同士なのか?ともあれ、あの動きを見ていると怪獣同士の会話が聞こえてきそうな程の人間臭さを感じます。
私は特に、最後まで生き残ったカマキラスが、躊躇するミニラに「掛かって来いよ!」と言わんばかりに右手の槍で手招きしているのが最高♪(笑)。あの仕草を見ていると、表情の無いはずのカマキラスが何だか薄ら笑いを浮かべているような気がします。操演だけでここまで命を吹き込むなんて、操演スタッフの技は正に「神技」です。
エビラにしてもガイガンにしてもメガロにしても、何故か仕草がお茶目で怪獣同士の会話が浮かんでしまうのですが、怪獣擬人化は見ていて楽しいですね(賛否両論でしょうけど)。

思えばカマキラスは、ゾルゲル島に人間かミニラ、どちらかさえいなければ生まれる事は無かった存在なんですよね。哀れを誘わないのは、やはり「いじめる」系のキャラクター故でしょうか?
Commented by odin2099 at 2021-04-18 11:21
> A-chanさん
    
動きがリアルであればあるほど”怪獣”らしさから遠のいているように感じるのがカマキラスやクモンガです。
でっかい虫というのは”怪獣”としてはアリでしょうが(海外作品では「放射能X」をはじめ枚挙に暇がありませんし)、「ゴジラ」世界の住人としてはどうなのかと感じるのは以前書いた通りです。
by odin2099 | 2017-02-08 19:19 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(2)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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