【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『北海ハイジャック』(1980)

年齢を考えれば大往生と言えるのかもしれませんが、最近まで元気に活躍していたイメージがあったので、その訃報はショックでした。
そこでロジャー・ムーアを追悼して何を見ようかな、と思案。
「007」じゃベタすぎるし、適度なサスペンス、アクション、それにユーモアがあって愉しめるだろうということで選んだのがこの一本。
実はDVDも持ってるんですけど、テレビ放送を録画したものが見つかったので、今回は気楽に吹替版を見てみることに。

e0033570_00084661.jpg石油の採掘基地がテロリストたちに襲撃され、施設内に爆弾を設置、さらに人質を取ってイギリス政府に身代金を要求するという事件が発生します。
政府は保険会社が雇ったプロを使ってテロリストとの交渉を行い、人質の解放と犯人の排除を画策します。
そこで呼ばれたのがロジャー・ムーア演じるフォークスという男で、部下たちを率い、海軍と協力してテロリストと対決するべく現場に向かう、というお話です。

このフォークスというのが変わり者で、外見は髭もじゃ、終始自信過剰な態度で尊大、おまけに極度の女性嫌い。その代わりに大の猫好きで家中を猫が徘徊しているという、まるでジェームズ・ボンドと真逆なキャラクター。これも一種のセルフ・パロディの範疇なんでしょうかね。
対するテロリストのリーダー、クレーマーを演じているのはアンソニー・パーキンス。迫力ある悪役ぶりで、相手にとって不足はなし。更に海軍提督役でジェームズ・メイソンが脇を固めていたりと、なかなか豪華なキャスティングです。

閉鎖された空間で、ヒーロー側と悪役があの手この手の駆け引きを行い、上手くいくかに思えた計画が些細な原因で失敗したり、逆に思わぬところから援けがあったりという展開は、今回見直していて気付いたのですが、後の「ダイ・ハード」や「沈黙の戦艦」などに通じるものがありますね。
監督がアンドリュー・V・マクラグレンなので多くを期待してはいけませんが、1時間半なりを十二分に楽しませてくれるものになっています。

ただブルース・ウィリスやスティーブン・セーガルと違うのは、アクションスターというレッテルを貼られてしまっているロジャー・ムーアではありますが、全編通して殆ど動かないことでしょうか。
「動」よりも「静」の魅力と言ってしまえばそれまでですが、アクション映画でこれほど主役が動かないのは珍しいかもしれません。それでも格好良いんですよねえ。

吹替キャストは広川太一郎、野沢那智、前田昌明、富山敬、梶哲也、谷育子、小川真司、玄田哲章、筈見純、大塚芳忠、西川幾雄、阪脩、若本規夫、加藤正之、鈴置洋孝、北村弘一、秋元羊介、榊原良子、立木文彦、石森達幸、塚田正昭、沢木郁也…と壮観な顔触れ。
このメンバーならば、例え元の映画がマイナス評価だったとしても、それをプラス評価に変えることも不可能ではないでしょう。
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by odin2099 | 2017-05-25 00:10 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
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