『母をたずねて三千里』(1980)
2006年 03月 17日
ただ一本のしっかりした物語がある『ハイジ』とは違い、『母をたずねて』はマルコの母親探しという中心線はあるものの、基本的にはオムニバス式のドラマであり、しかも短編である原作を1年間の放送用に膨らませるために、オリジナルのキャラクターやエピソードを大量に投入していたわけですから、これを一本の映画にまとめるのは大変な苦労だったろうと思います。というか、ハッキリ言って映画だけ見ていると、キャラクターたちが右から左へとマルコの前をただ通り過ぎていってるだけの印象を受けます。
映画館で見ている時も途中で退屈してしまった思い出がありますが、そうは言ってもクライマックスの母親との再会シーンではジーンとさせられますね。もっともその余韻もどこへやら、のエンディングにはちょっとガッカリですが。
そういえば僕が見に行った時は、何故か『ハイジ』と2本立てになっておりました。テコ入れの一環だったのでしょうかね。
それでも映画館はガラガラでしたし、他に何本も予定されていた<名作劇場>の映画化企画は立ち消えになってしまったようです。