『日本フィルハーモニー交響楽団 第158回サンデーコンサート』
2006年 03月 27日
これでもう聴きに行くのは4回目か5回目になりますが、今回はサクソフォン・平原まこと、ヴォーカル・ささきいさおの両名をゲストに迎えて、”指揮・ピアノ・お話”が宮川彬良。
第一部は「アキラさんとともに!!ポップスの魅力」と題したバラエティー・ショーのような構成です。
「見上げてごらん夜の星を」を「E.T.のテーマ」や「星に願いを」を交えてアレンジした曲に始まり、「ニューシネマパラダイス」、「さっちゃん」、「あんたがたどこさ」と続きます。
「ニューシネマパラダイス」は正統派のアレンジでしたが、「さっちゃん」は優しく、「あんたがたどこさ」は楽しく、をモットーにした新アレンジで、かなり下ネタに走った「あんたがたどこさ」は抱腹絶倒。
続いて21日に亡くなった父・宮川泰の曲から「ウナ・セラ・ディ東京」と「恋のバカンス」を。「恋のバカンス」は特にビアソラ風というか、アルゼンチン・タンゴ調という注釈付でした。故宮川センセのようなダジャレ連発ということはありませんでしたが、アキラさんも”音楽”を、文字通り”音を楽しませること”とするセンスは立派に受け継いでいます。
一部のラストはアキラさんのヒット曲「マツケン・サンバII」。立ち上がって踊る人こそいませんでしたが、会場には手拍子がこだまし、大いに盛り上がりました。
第二部は「宇宙戦艦ヤマト放映30周年スペシャル!!」と題した、『宇宙戦艦ヤマト』の新組曲のお披露目です。
取上げられているのは「無限に広がる大宇宙」、「宇宙戦艦ヤマトのテーマ」、「決戦」、「大いなる愛」、「真っ赤なスカーフ」、「白色彗星のテーマ」、「イスカンダル」、「大ディンギル帝国星」、それに「明日への希望」。
最初の4曲は以前アキラさんがアレンジした吹奏楽版に準じた内容ですが、「テーマ」を歌うのは勿論ささきいさお。
ここでスペシャル・ゲストで松本零士登場!
来てるんじゃないかなぁと思っていたら、案の定でした。でもアキラさん、松本先生に喋らせちゃダメよ。いつまで経ってもお話終らないんだから(苦笑)。しかも結構微妙な話題まで出しちゃって(『宇宙戦艦ヤマト』誕生にまつわる話)、聞いてるこちらがハラハラドキドキでした(汗)。
続く「真っ赤なスカーフ」は、珍しく(?)オリジナル通りの編曲版で、コンサートとしては物足りなさもありますが、これはこれで貴重です。
会場となっている東京芸術劇場にはパイプオルガンがあるので、後半はきっちりと「白色彗星」を。またここでは、オリジナルを演奏していたのがアキラさんだったことを披露。アルバム『アコースティック・ヤマト』のライナーノーツにはこの話が紹介されていましたが、これはまだトリビア・ネタでしょう。足だけは武蔵野音大の先生が担当したそうですが、あの曲を演奏していたのは当時高校生だったアキラさん。僅か4分間の曲の録音に6時間も掛かったそうで、しかも結局は録音テープを切り張りして完成させたという苦い思い出があるそうです。
「イスカンダル」に続いて演奏された「大ディンギル帝国星」は”幻の曲”ということで、本来なら今日のコンサートのメイン扱いにしたかったのだそう。『完結編』のイメージ・アルバム製作にあたって作曲したものの、その後台本が大幅に変更になったために結局没になったから、といっておりましたが、実はアキラさん、メロディーは本編にきちんと流れておりますよ。
締めは「明日への希望」。原曲では勇壮な男声コーラスが入るのですが、こちらではパイプオルガンが入ったりで負けてはいません。
アンコールは「若いってすばらしい」と「宇宙戦艦ヤマト」、それに「メモリー・オブ・ユー」の3曲でした。
21日に訃報、その後にリハーサルが入り、24日お通夜、25日告別式、そして26日に本番というスケジュールは相当厳しかったものと思われますが、そんなことは少しも感じさせずに最後まで僕らを楽しませてくれたアキラさんに感謝! そして改めて宮川センセのご冥福をお祈り致します。
また、宮川センセは日フィルで4回コンサートをやっているようですが、今後はアキラさんと組んだコンサートを是非とも続けて頂きたいと願います。
アキラさんとともに!!ポップスの魅力 宇宙戦艦ヤマト30周年スペシャル!! 最後に大きなホールのコンサートに行ったのっていつだったっけ? しかも生オーケストラなんて、10数年振り・・・?という久々の、コンサートでした。 それだけでも感無量というもの。 しかも子どもがやっとこういう場につれてこれる年齢に達したということでさらに感無量。 そして奇しくも宮川先生の追悼になってしまったことに、いっぱいいっぱいになった胸をかかえて入場。会場は親子連れから年輩の方まで、幅広い年齢の人々でほぼ満席。...... more
宮川泰氏の訃報にあたって、告別式の様子、また追悼コンサートのレポートがあるBlogやサイト様をリンク&TBさせていただきました。 >新月の館 >カズノブログ >ばらのほっとすてーし... more
「大いなる愛」は好きな曲です。
楽しいコンサート風景を楽しませていただきました。
ありがとうございました。
松本先生が言った事が多少、気になるおいらでした。(笑)
アキラさんが「雑誌漫画とTVアニメ、どっちが先ですか?」みたいな質問をしちゃったんですよね。
思わずドキドキ・・・。
なんせこれで裁判沙汰になっていたんですから(汗)。
また話が長くなるなぁとアキラさんも気付いたのか、途中からどんどんまとめに入っている姿が可笑しくて。
それでも、挨拶終ったあとでもなかなか客席に戻らない松本センセ(爆)。
訃報があった後なので、沈んだ演奏会になるかと思ってましたが、楽しい演奏会だったようですね。
そちらの方が天国の宮川センセめ喜んでいらっしゃるかもしれませんね。
改めて、宮川センセのご冥福をお祈りします。
ブックマークからやってきました。
白色彗星のコメント、本当に笑って良いのか否か、相当複雑でした^^;
松本先生も、舌好調で…ーー;
あそこまで語って良かったんだろうか…。
でも、宮川家ファンとしてはかなりおもしろかった。
それは、随所で泰先生の面影を感じられたから。
きっと何処かの空席で、てれながら観ていたんだと思います。
”音楽葬”なんて発言があったもんだから、例えば選曲を変えてそれこそ「回想」とか「想人」とか演奏するんじゃないかなぁ、などと思っていたりもしたんですが、泰センセの思い出話も楽しいものばかりでした。
逆にそれが辛くもあり・・・。
あれから『幻想軌道』のライヴ盤を楽しんでます。
いらっしゃいませ♪ありがとうございました。
今回はネット仲間が何人も、わざわざこのコンサートの為だけに東京へ出て来ていましたけれど、やはりそれだけ惹き付けるものがあるということですね。
僕はアキラさんの音楽も大好きですので、今回のコンサートではアキラさんの曲が少ないのが不満でもありました(苦笑)。
「白色彗星」、『さらば宇宙戦艦ヤマト』の音楽集で演奏者としてクレジットされているのは一人だけなんですよね。
でも数年前のコンサートの際に宮川センセは「3人で演奏した」と仰ってましたので、謎は多いですねぇ・・・。
丁寧なリポートをされている方がいる!と、感動しながら拝読しました。
エキサイトでコンサートのこと書いてらっしゃる方いるのかな〜?と、なんとなく検索してこちらに辿り着いたのです・・・。
オドロキました!また遊びに参りますね。
いらっしゃいませ♪
お褒めに預かり光栄です。いや、大したことは書いていないんですが・・・(苦笑)。
ブログなのであまりダラダラとも書けないなぁと思いつつ、結構ダラダラしてしまいましたが、やっぱり思い入れが強いんでしょうね。
先ほどそちらへもちょこっとお邪魔させて頂きましたが、とっても雰囲気が良いですね。
今度はゆっくり拝見させて頂こうと思います。