【徒然なるままに・・・】

odin2099.exblog.jp

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『エイリアン2』(1986)

e0033570_17342854.jpg前作から57年後、ノストロモ号唯一の生存者リプリーは漂流中を救助され、地球圏へと帰還を果す。エイリアンの恐怖を訴えるリプリーだったがその訴えは退けられ、あろうことか卵の発見されたあの惑星が植民地となっている事実を知らされる。半ば狂人扱いされたリプリーだったが、彼女の危惧は現実のものとなった。植民地との連絡が途絶えたのだ。救助に向かう海兵隊の宇宙船、その船内には請われてアドバイザーとなったリプリーの姿もあった。

前作のホラー・テイストから一転して、今度は原題(”ALIENS”)通り登場する複数のエイリアンと海兵隊員による戦争アクション映画へ。その発想の転換がまず素晴らしい。続編に名作なしとは良く言われるが、なまじ同工異曲でパターンを踏襲しようとすると様々な壁にぶち当たるのだ。
監督は『ターミネーター』を当てたばっかりの、新進ジェームズ・キャメロン。このプロジェクトに参加する前に『ランボー/怒りの脱出』に関っていたせいか、どちらも強いアメリカ万歳!のイケイケドンドン映画になっているのはご愛嬌。

まるで蟻か蜂のような生態系とされたエイリアンの設定は、世界観の統一性という観点からはどうなのかとか、パワーローダーの登場はやりすぎだとか(『機動戦士ガンダム』との類似性は指摘されるが、むしろ本家『宇宙の戦士』のパワードスーツに近い。もっとも日本のロボットアニメからインスパイアされたと監督自身もコメントしている)、要するに続編としては邪道だと言う意見にも頷けるのだが、少なくても既製品の殻を破り突抜けた作品になっていることは素直に認めたい。それにホラー嫌いな僕でも、この作品は大丈夫だ。

最後が、ニュートと擬似親子関係が芽生えたリプリーとエイリアン・クイーンとの母親同士の一騎打ちになることも色々批判されてはいるが、自分的には納得である。
ただ2時間半近い上映時間は些か長すぎる。と思っていたら、現在は3時間近い<完全版>がリリースされ、この公開版は半ば封印状態になってしまった。

キャメロンの監督作品には『アビス』や『ターミネーター2』など別ヴァージョンの<完全版>が多く(『トゥルー・ライズ』や『タイタニック』にもその存在が噂されている)、それらは所謂<ディレクターズ・カット版>でもあるのだが、面白いことに本作に関しては監督自身が認めているのは公開版のみなんだそうである。
[PR]
by odin2099 | 2004-12-18 23:50 |  映画感想<ア行> | Trackback(3) | Comments(2)
トラックバックURL : http://odin2099.exblog.jp/tb/3196643
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from 風に吹かれて-Blowi.. at 2007-07-16 14:45
タイトル : #622 エイリアン2
製作総指揮:ゴードン キャロル、ウォルター・ヒル 、デビッド ガイラー 製作:ゲイル・アン・ハード 監督:ジェームズ・キャメロン 脚本:ジェームズ・キャメロン 撮影:エイドリアン ビドル 音楽:ジェームズ ホーナー SFX:L・A・イフェクトグループ、ジョン・リチャードソン、ブライアン・ジョンソン 美術:ピーター・ラモント、テリー・オークランド・スノー セット:クリスピアン・サリス 編集:レイ・ラヴジョイ 衣装(デザイン):エマ・ポーテウス スクリプター:ス...... more
Tracked from いやいやえん at 2012-05-26 19:38
タイトル : エイリアン2
「今度は戦争だ!」キャッチコピーどおり痛快なアクション大作へと変貌しています。戦う逞しいリプリーのイメージもここから。 兵器なども面白いものが出てきますし、複数のエイリアンとのバトルもスリリング。エイリアンの生態もわかる本作の貢献度は大きいと思います。蟻の様相に似ているんですよね。 限られた閉塞状態における恐怖感はそのまま、隙の無いスピーディな展開で、エイリアンはさらに見た目もシャープになって、しかも大量にいます。銃撃や火力でやられるのには最初ちょっと違和感がありましたが…^; しか...... more
Tracked from 我想一個人映画美的女人b.. at 2012-07-11 09:37
タイトル : エイリアン 1,2,3,4/ALIEN 1.2.3.4
ランキングクリックしてね ←please click SF映画の金字塔で傑作、リドリー・スコット監督の「エイリアン」(1979年)から33年 ついにその原点を描く「プロメテウス」が来月24日からいよいよ日本公開 1は子供の頃だったので劇場では観てないものの、大...... more
Commented by chibisaru at 2007-07-16 14:52 x
本質的な展開は、前作とあまり変わってないように感じたのですが、今度のはイケイケドンドンになってましたね(笑)
おっかけられて、おっかけられて、やっぱりまだいるのかーーーー!と冷や冷やハラハラというのは一種の醍醐味かも。
続編ということで心配していたのに、払拭させるような出来栄えに、私も大満足でした。やっぱりエイリアンはスゴイとうなりましたもの(笑)
Commented by odin2099 at 2007-07-16 23:11
クロスオーバーというと『エイリアンVSプレデター』ですけれど、この頃はターミネーターとのコラボも噂されてました。
この作品のノリで、エイリアンとターミネーターの対決も観てみたいなぁ、なんて思ったりして。

そういえば未だに<完全版>観てません。
今じゃDVD出てるのも<完全版>だけだし(レンタル版はあるけど)、BSとかでやるのも<完全版>ばっかりだしなぁ。

by Excalibur
ブログトップ