【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『スケバン刑事』(1987)

TVシリーズはパート2からハマリました。パート1も見てはいたんですが全話ではなかったし(再放送で全部見ましたが)、毎週毎週夢中になって見ていたのはやはり『スケバン刑事II/少女鉄仮面伝説』。そんなわけで映画版は公開を指折り数えて待ち、公開初日に駆けつけています。主役のナンノさん始め、田中監督、吉沢秋絵、浅香唯、それに中村由真も来て舞台挨拶が行われるなど、場内は異様な熱気に包まれ、その中で立て続けに2回も観てしまったりして・・・。

e0033570_001519.jpg物語はTVシリーズ最終回の数ヶ月後。信楽老との戦いを終え一人の平凡な女子高生に戻っていた麻宮サキが、生徒たちを洗脳しクーデターを企む人物に組織された”地獄城”と呼ばれる学校からの脱走者と出会ったことから、再び戦いに巻き込まれるというものです。これに御馴染み”ビー玉のお京”こと中村京子や矢島雪乃、それに三代目スケバン刑事・風間唯も加わって、囚われの生徒たちを救い出そうと地獄城へ乗り込んでいくのですが・・・。

最初の上映はのめり込んでいたために、違和感の方が先にたちました。TVシリーズも変身ヒーロー物もかくやというくらい、かなり突拍子もないお話でしたが、それに輪をかけてSF色が強くなっています(服部校長のキャラクター設定だとか)。画面は暗いし、物語も暗いし、メイン格のキャラクターはドンドンと死んでいくし、という具合に「これは『スケバン刑事』じゃない!」という思いが強かったのです。
しかしその後でビデオやTV放送などで何回もこの作品を見ているうちに次第に冷静になってきて、「まぁシリーズの1エピソードとしてならOKかな」くらいには思えるようになりました。今回などはひたすら懐かしく見ていましたね。それにあれから20年近く経つのに、南野陽子が未だにあの頃のイメージを保っているのも驚きです。こんなことを言うと本人にはいい加減迷惑かも知れませんが。

お話の方は納得いかないまでも、まぁ許せる、という気持ちにはなったんですが、設定上というんですかね、細かい部分では当時からずーっと気になっていることがあります。
一つは主人公の名前
「麻宮サキ」というのはコードネームと化しています。劇中でも「二代目」と呼ばれるシーンがありましたが、彼女の本名は「早乙女志織」。訳あって「五代陽子」として育てられた彼女は、特命刑事となる際に二代目「麻宮サキ」を襲名するのですが、戦いが終ったあとで晴れて「早乙女志織」に戻ります。
ところがこの映画版では徹頭徹尾「麻宮サキ」としか呼ばれません。確かに「スケバン刑事=麻宮サキ」として世間にも認知されていますから、今更「麻宮サキ」こと「早乙女志織」では観客が混乱するだろうという配慮なのだとは思いますが、TVシリーズをずっと見ていたファンへの目配せがあっても良かったかなぁとは思います。反対に三代目「麻宮サキ」であるところの風間唯は、劇中では一度も「麻宮サキ」とは呼ばれませんし、自分から名乗るシーンもありませんでした。

もう一つはTV版から映画版への時間経過。
冒頭シーンによれば信楽老との戦いを終えてスケバン刑事の任を解かれたのは、実際のTV放映日とリンクした10月のこと。映画公開は翌年の2月でしたから、劇中時間も現実とほぼ同じだと思われるのですが、サキとお京、雪乃の再会がいずれも久しぶりというニュアンスで描かれている点。3人は同じクラス所属ですので非常に不自然な感じです。
まぁ善意に解釈するなら、サキはそのまま学校に通っていたけれども、留学の準備中だった雪乃は休学ないしは転校、お京は退学してアルバイトに精を出していた・・・という風に取れなくもないのですけれどもねぇ。

リンクといえば主役級の活躍を見せる三代目の風間唯ですが、同じ頃に放映された『スケバン刑事III/少女忍法帖伝奇』のエピソードでは出番が極端に減っています。おそらく浅香唯が映画優先のスケジュールを組んでいたためだと思われますが、TV版でも極秘任務についていることを匂わせる台詞などもありますので、両方を見ているとニヤっとさせられます。
映画のラストでは任務を終えた唯を結花、由真の二人の姉が迎えに来るシーンもあり、それが同時に二代目から三代目への橋渡しともなっているのもグっときます。ただ欲を言えば、劇中では唯はお京と行動を共にすることが多いので、二人のスケバン刑事が共演していることがあまり強調されていないのは残念でもありますね。

二人のスケバン刑事の共演といえば、この映画は当初、斉藤由貴と南野陽子のW主演として考えられていた時期がありました。TV版最終回で生死不明とされた初代麻宮サキが復活するという、ファンにとって最大のイベントムービーになるはずだったのですが、「もうセーラー服は似合わない」という斉藤由貴の一言でボツ。いや、本当に勿体無いことです。
その斉藤由貴は最新作『スケバン刑事/コードネーム=麻宮サキ』に、四代目麻宮サキの母親役として特別出演しますが、結局これが映画版への初参加ということになります。
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by odin2099 | 2006-09-18 21:34 |  映画感想<サ行> | Trackback(5) | Comments(2)
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こんばんは!
なんか、テレビでやっていたのを姉君が録画したものを見ました。
ほんとですね、最後、おねぇちゃんたち、出ていましたね。
見逃していました、、、
てか、ちょっとだれていました、、、
Commented by odin2099 at 2006-10-05 22:41
>猫姫さま

公開当時は作品に想い入れが強すぎて冷静に見られませんでしたが、
今は一本の作品として、懐かしく愉しむことが出来ます。
作品の出来としてはどうかなぁ、と思う部分の方が先に立つんですけれど、
熱気が画面から伝わってくるので、思わず引き込まれてしまいます。
本当ならこの作品だけを見るんじゃなく、TVシリーズの『II』を全部見直して、
更に、『III』と並行しながら見るのが良いんですがね。

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