【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『宇宙征服』(1955)

俗に三部作とも呼ばれる『地球最後の日』、『宇宙戦争』に次ぐジョージ・パル製作のSF映画で、監督は『宇宙戦争』に引き続いてバイロン・ハスキンが担当。

e0033570_2162613.jpg地球軌道上に浮かぶ宇宙ステーションでは、月世界を目指すべく乗組員が訓練され、ロケットの建造も進んでいた。しかしあまりにも長期にわたってステーションに滞在していた乗員たちの中には、肉体や精神に変調をきたす者も少なくない。計画の首謀者であり指揮官である将軍の息子も、地球への転属を希望している。だが固い意志を持つ将軍はそれを許さなかった。
そんな時、地球から計画の変更が告げられた。ロケットの目的地は火星。かくして無謀で過酷な火星への旅が始まるが、流星との接触で乗組員が命を落とすなど前途は多難。困難の最中、何とかロケットは火星へと到達するが、今度は精神不安定になった将軍が、火星への旅は神への冒涜であると口走り、計画を妨害しようとする・・・。

観客は未知なる世界を一目見ようと劇場へ足を運んだであろうが、そこに描き出されたのはむしろ地味な人間ドラマ。特殊な環境におかれた人間が、ストレスによって参ってしまう様が執拗に繰り広げられているのだ。勿論、当時としては精一杯科学的な表現も試みられたであろう特撮シーンは画期的だが、題名から冒険物の雰囲気を想像して臨むと期待を裏切られてしまう。例えるならば『スター・ウォーズ』よりも『2001年宇宙の旅』の世界に近いと言えるかも知れない。ある意味では時代を先取りしすぎていたのかも。
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by odin2099 | 2006-12-01 23:18 |  映画感想<ア行> | Trackback(1) | Comments(0)
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