【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『どら平太』(2000)

e0033570_19401063.jpgヤクザ者の親分たちと城代家老らが結託して、利権をほしいままにしている或る小藩の町奉行所に、江戸から町奉行が赴任してくる。放埓を極め”どら平太”と仇名されるこの新任の町奉行は、実は藩の腐敗を正すという任務を帯びていたのだ。

という具合に、体制側の人物が体制側の悪を懲らしめるという、時代劇としてはちょっと変わった構図になっていて、ヒーローが精錬潔白ではなく型破りなのが特色。役所広司をはじめ役者陣の好演もあって楽しめるのだが、淡々としすぎている嫌いはあって、もうちょっと盛り上がりが欲しいところ。”痛快な娯楽作”と呼ぶには、今一つ突抜けた爽快感というものに乏しいのが残念でもある。

原作は山本周五郎で、脚本として黒澤明木下恵介市川崑小林正樹の名前が並んでいる。これは元々4人が共同で監督しようとして果せず、唯一存命している市川崑が単独でメガホンを取ったという次第。出来得れば黄金期に実現して欲しかった企画で、当時の新聞記事には「三船敏郎・中村錦之助・石原裕次郎・勝新太郎が共演」とあり、更に上記4名の名前が「監督」として連名でクレジットされる様を想像するだけでワクワクしてくるが、これだけ個性派のビッグネーム揃いではどのみち「怪作」になっていたやも知れぬ。
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by odin2099 | 2007-11-24 19:41 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
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