【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『天国と地獄』(1963)

e0033570_2115288.jpg製靴会社の重役・権堂の元を社長に不満を持つ他の重役たちが訪れ、退陣を要求するために一枚噛むようにと迫るのだがこれを一蹴。すると重役連は、逆に社長と手を組んで権堂を追い出すと捨て台詞を残した。一方権堂は、なけなしの5000万円を用意して株を買い増し、時期株主総会で実権を握ろうと画策していた。ところがその晩、息子を誘拐したとの脅迫電話が権堂に入る。実は誘拐されたのは運転手の息子だったのだが、誘拐犯は人違いを認めつつも身代金を要求。その額は実に3000万円。しかし権堂は翌日までに5000万円を先方に送り、株を手に入れなければ身の破滅は避けられない。苦渋の中、権堂が下した決断とは・・・。

エド・マクベインの『キングの身代金』を原作に頂いた、黒澤明監督のサスペンス映画。
前半は三船敏郎演じる重役の苦悩を、後半は誘拐犯を追い詰める仲代達矢率いる捜査陣の活躍を描いているという、途中で主人公が替ってしまう構成は作劇としてはあまり誉められたものではないと思うが、それでも文句なしに面白い。特に特急列車を使っての身代金受け渡しのアイディアは、映画史に残ると評されているだけあってなるほどと唸らされる。
山崎努が演じる犯人の得体の知れなさも不気味で、事件は解決したものの、ハッピーエンドとは言い切れない後味の悪さも秀逸だ。
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by odin2099 | 2007-12-24 21:16 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
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