【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(1967)

ゴジラの息子ミニラが初登場するシリーズの8作目で、国連の気象実験チームが訪れたゾルゲル島は、巨大カマキリや巨大クモ、さらにはゴジラまで出現する”怪獣島”だった!というお話。
前作『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』に引き続いてゴジラは南海の孤島に出現、都市破壊のスペクタクルは今回もおあずけで、そちらは『フランケンシュタイン対地底怪獣』『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』の2本の”フランケンシュタイン物”や『キングコングの逆襲』が担った格好だ。二本柱というほどじゃないけど、ちゃんと色分けはしたってことだろう。
スタッフも入れ替えがあってベテランは主に新路線を担当、「ゴジラ」シリーズの方は、”息子”とまではいかないけれど世代交代が図られている。

e0033570_91607.jpg映画が始まってすぐにゴジラが現れるのはシリーズ最短。この頃は怪獣映画も各社乱立状態だし、TVでも『ウルトラQ』、『マグマ大使』、『ウルトラマン』なんかが活躍していたから、いきなり観客の、というより子供たちのハートをガッチリと掴もうという戦法か。
高島忠夫は老け役に挑戦してるし、他の研究者メンバーには平田昭彦、佐原健二、土屋嘉男ら御馴染みの面々が並んでいるし、『ウルトラマン』のハヤタ隊員・黒部進もチラっと顔を見せるサービスぶり。主人公のジャーナリストは久保明で、ヒロインには前田美波里を起用、と他社には真似の出来ない安定感。怪獣だってゴジラ親子に加えてカマキラス(3体も!)にクモンガと頭数は揃ってる。

閉鎖された環境を逆手にとって、土屋嘉男は精神に異常をきたすし、現地人の娘として前田美波里は野生的なコスチュームを着せられるし(だけど実は日本人という設定なんだな、これが。随分とバタ臭いルックスだけど)、密室劇とまではいかないがそれなりの閉塞感やサスペンス描写もふんだんには盛り込まれているのだけれども、ただ操演チームの演技力によって表現されたリアルな動きは充分に評価するにしても、やはり単なる大きなクモやカマキリじゃ”怪獣の格”としては物足りないか。
それでも、ラストの雪に包まれて眠るゴジラ親子の姿は美しい絵となっていて、怪獣映画の名シーンの一つに数え上げてもいいだろう。
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by odin2099 | 2008-01-12 09:15 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
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