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『中国の植物学者の娘たち』(2005)

両親を亡くし孤児院で育ったミンは、高名な植物学者チェン教授の元へ実習生として赴くことになった。
厳格な教授に萎縮するミンだったが、同年輩の教授の娘アンは彼女を暖かく迎え入れる。
幼くして母を亡くし父に従順に生きてきたアンもまた、孤独な暮らしを送ってきており、やがてミンとアンの間には友情以上の感情が芽生えていくのだった。
そんな時、アンの兄で軍人のタンが帰省してくる。
チェン教授はタンにミンとの結婚を勧め、タンもすっかりその気になるのだが、それを知ったミンとアンは…。

『中国の植物学者の娘たち』(2005)_e0033570_21141119.jpg同性愛を扱っていることから、中国を舞台にしながら中国でのロケが出来なかったという曰く付きの作品。
これが大昔の話ではなく、1980年代という近過去を舞台にしているのも驚きだが、抑圧された環境の中で似たもの同士の二人が、互いの中に自分の姿を見出し支えあっていこうとする純粋な恋愛映画として見ることが出来る。
結局は悲劇的な結末を迎えてしまうのだが、そのラストは思わず涙してしまうほど惹き込まれていた。
ミレーヌ・ジャンパノワ、それにリー・シャオランという対照的な二人の女優の官能的な美しさ、強さ、そして儚さにも酔い痴れてしまう。

脚本・監督はダイ・シージエ。
Tracked from カノンな日々 at 2008-01-14 23:39
タイトル : 中国の植物学者の娘たち/ミレーヌ・ジャンパノワ
あの「小さな中国のお針子」のダイ・シージエ監督が中国ではタブーとされている同性愛を題材に描いた愛の物語。アジアの風景を西洋的な感覚でダイナミックに描き綴るダイ・シージエ監督。といっても私は小さな中国のお針子」しか観たことないんだけど、あの作品がとても印象....... more
Tracked from てんびんthe LIFE at 2008-01-14 23:55
タイトル : 「中国の植物学者の娘たち」
「中国の植物学者の娘たち」試写会 一ツ橋ホールで鑑賞 禁断の愛もビジュアルで美しく…。 レスビアンを扱った作品は初めてみたかも! ガエルくんの問題作「バッド・エデュケーション」と比較する必要はないけれど何から何まで間逆の好対照、絶対に女性を意識して作っているし、男性が見たらばセクシーさなんて微塵も感じられない刺激の少ない作品。 なんていうんだろう、場所が植物園の中だし、美しい花はこの女の子たち二人だけで、緑の生い茂るジャングルの中、森林浴をしているような、アロマを感じるような、癒し系のよう...... more
Tracked from かえるぴょこぴょこ CI.. at 2008-01-15 00:50
タイトル : 『中国の植物学者の娘たち』
芸術性あふれるアジアの映像美にウットリ。 孤児院で育ったリー・ミンは、植物学者チェン教授のもとで働くために、小島の植物園に住み込み、娘のアン・チェンと出逢う。ダイ・シージエ監督が描く中国南部の小島に浮かぶ植物園を舞台に描かれる禁断の愛の物語だなんてこれは劇場鑑賞必見。いえ、禁断が好きなわけじゃなくて、幻想的に美しいアジアならではの映像美が期待できるから。『小さな中国のお針子』を観て、「中国料理を食べに行ったら、ヌーベル・シノワが出てきた」という表現をしていた友人がいたのだけど、フランスで映画を学...... more
Tracked from NiceOne!! at 2008-01-15 09:10
タイトル : 『中国の植物学者の娘たち』 (2005) / カナダ・フ..
監督・脚本:ダイ・シージエ出演:ミレーヌ・ジャンパノワ、リー・シャオラン、リン・トンフー鑑賞劇場 : 109シネマズ川崎公式サイトはこちら。<Story>両親を地震で亡くし孤児院で育ったミン(ミレーヌ・ジャンパノワ)は、植物学者チェン教授(リン・トンフー...... more
Tracked from 〜青いそよ風が吹く街角〜 at 2008-01-15 21:16
タイトル : ◇『中国の植物学者の娘たち』◇ ※ネタバレ有
2005年:カナダ+フランス合作映画、『小さな中国のお針子』のダイ・シージェ監督&脚本、観応えのある作品でした。(*^-^*... more
Tracked from サーカスな日々 at 2008-05-27 15:00
タイトル : mini review 08299「中国の植物学者の娘た..
『小さな中国のお針子』のダイ・シージエ監督が、中国ではタブーとされる同性愛に挑んだ禁断の愛の物語。互いに孤独な境遇で生きてきた2人の娘が、心を寄せ合い愛を育んでゆく姿を幻想的な映像で紡ぐ。主演は、フランスと中国の血を引くミレーヌ・ジャンパノイと、『かちこみ! ドラゴン・タイガー・ゲート』のリー・シャオラン。緑が生い茂る植物園の情景やロケ地の美しい景色、そして中国に古くから伝わる風習が、エキゾチックな魅力を醸し出す。[もっと詳しく] 権力も歴史も回収できないもの。その魂を、ふたりの女性に仮託したダイ...... more
Tracked from ミチの雑記帳 at 2008-05-28 07:44
タイトル : 映画 【中国の植物学者の娘たち】
映画館にて「中国の植物学者の娘たち」 『小さな中国のお針子』のダイ・シージエ監督が描く禁断の愛の物語。 おはなし:両親を震災で亡くし孤児院で育ったミン(ミレーヌ・ジャンパノイ)は植物学者のチェン教授のもとで実習生として勉強しながら働く機会を得る。チェン教授にはアン(リー・シャオラン)という娘がおり、ミンとアンは姉妹のように心を寄せ合っていく。 ダイ・シージエ監督作品は『小さな中国のお針子』しか見たことがないのですが、監督自身がフランスで映画を学んだこともあって、とてもエキゾティックなアジアとい...... more
Tracked from ひるめし。 at 2008-05-29 10:25
タイトル : 中国の植物学者の娘たち(映画館)
見つめあうほどに、ふたりの愛は満ちてゆく... more
Tracked from 小部屋日記 at 2008-12-10 21:38
タイトル : 中国の植物学者の娘たち
Les Filles du Botaniste(2005/カナダ・フランス)【WOWOW】 監督:ダイ・シージエ 出演:ミレーヌ・ジャンパノワ/リー・シャオラン/リン・トンフー/ワン・ウェイトン/グエン・ニュー・クイン 愛の囁きが、 ふたりの楽園に こだまする ななさんの記事(ブログはコチラ)でこの映画を知り、タイミングよくWOWOWで放送されたので観てみました♪ 「小さな中国のお針子」(私は未見)のダイ・シージエ監督が、中国ではタブーとされる“同性愛”をテーマに挑んだ意欲作。 エキゾチックな映...... more
Tracked from 茸茶の想い ∞ ~祇園精.. at 2008-12-18 01:53
タイトル : 映画「中国の植物学者の娘たち」
原題:Les Filles du Botaniste かの国で厳罰と言えば極刑つまり死刑というわけだけど、禁じられた同性愛とはいえ決して殺意はなかった、なのに2人揃って銃殺とは~哀しき愛の物語~ 施設育ちのリー・ミン(ミレーヌ・ジャンパノイ)は、薬草の大家チェン教授(リン・... more
Tracked from ダイターンクラッシュ!! at 2008-12-20 00:43
タイトル : 中国の植物学者の娘たち
1月12日(土) 17:15~ キネカ大森3 料金:0円(キネカ大森ポイントカード) パンフ:600円 『中国の植物学者の娘たち』公式サイト フランス・カナダ合作。中国映画ではない。 女版「ブロークバック・マウンテン」。 同性愛が描かれているので、中国での撮影は許可されなかったそうだ。ロケ地はベトナムとのこと。「ブロークバック・マウンテン」と書いたように、景観は素晴らしい。 哀れなるは、中国の植物学者。蔑ろにされた上に・・・ それと、坊主ってのは、リベラルなんですか? 音楽も素晴ら...... more
Tracked from シネマな時間に考察を。 at 2010-03-24 11:29
タイトル : 『中国の植物学者の娘たち』
湖畔に浮かぶ孤島の楽園。生い茂る濃い緑の美しさ。 花々と山々、湖上に鳴く鳥の声。 蒸気が立ち昇るが如く色めき香り立つのは、 少女たちの汗、そしてふたりの秘めやかな官能。儚い願い。 『中国の植物学者の娘たち』 植物学家的中国女孩 2005年/カナダ・フランス/98... more
Tracked from いやいやえん at 2021-07-18 07:20
タイトル : 中国の植物学者の娘たち
【概略】 湖に浮かぶ緑濃い小島。外界から閉ざされた空間で植物とともに暮らす植物学者のもとに、1976年の唐山地震で両親を失い、孤児院で育った女子学生、ミンが実習生として赴任する。遅刻したミンは到着するなり植物学者から怒鳴られ、翌日には薬草と毒のあるトリカブトを間違えてまた怒鳴られる。落ち込むミンをなぐさめたのは、植物学者の娘、アンだった…。二人の許されざる愛が迎える衝撃のラストとは? 製作年...... more
Commented by BC at 2008-01-15 21:22 x
エクスカリバーさん、初めまして。
トラックバックありがとうございます。(*^-^*

2人が1つになれたという意味では
ハッピーエンドだったと信じたい気持ちになりました・・・。
Commented by odin2099 at 2008-01-15 23:44
>BC様

TB&コメント、有難うございました。
観ていて極刑に処せられるというのが納得行かなかったのですが、やはりこれはハッピーエンドなのかもしれませんね。
この作品を観ていて、ピーター・ジャクソン監督の『乙女の祈り』をちょっと思い出しました。
Commented by kimion20002000 at 2008-05-28 03:04 x
TBありがとう。
久々に、映像美を堪能しました。
茶葉が蒸されて部屋がもやるシーンがよかったなァ。
Commented by odin2099 at 2008-05-28 23:51
こちらこそ、どうも♪
最近DVDが出ましたので、購入を検討中です。
by odin2099 | 2008-01-14 21:15 |  映画感想<タ行> | Trackback(13) | Comments(4)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


by Excalibur