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『クライマックス・ストーリーズ ウルトラマンマックス』

『クライマックス・ストーリーズ ウルトラマンマックス』_e0033570_23373828.jpg打ち切りになってしまった『ウルトラマンネクサス』の後を受けて、急遽企画されたと思しいのがこの『ウルトラマンマックス』です。
久方ぶりにM78星雲出身のウルトラマンであり(ビデオシリーズでは『ウルトラマンネオス』がありますが)、エレキング、キングジョー、ゼットン、メトロン星人、バルタン星人、レッドキング、ゴモラ、ピグモンら人気怪獣も続々登場。
レギュラーに『ウルトラマン』の主役・黒部進や桜井浩子を配し、ゲストにも森次晃嗣、真夏竜、佐原健二、二瓶正也、毒蝮三太夫、西條康彦などシリーズ縁の役者を揃えるなど、正に背水の陣。
これが功を奏したのか子どもたちの人気は快復したようで、次回作『ウルトラマンメビウス』も実現しました。
放送期間は2005年7月からの『ネクサス』と同じ9ヶ月間。
といってもこちらは当初からの予定通りだそうです。

この作品も全くと言って良いほど観ていません(最終回後に放送された総集編だけです)。
DVDの総集編は構成原案・八木毅、構成・小林雄次、編集・富永美代子、監督・村石宏實というスタッフで作られていますが、シリーズの流れも充分掴める内容になっています。
元々1話完結のバラエティに富んだもので連続性が強調されていなかったということもあるでしょうし、1年分を60分でまとめるのに比べれば、時間的余裕があったということもあるのでしょうが。
原点回帰というか王道を行っている印象を受けました。

ただこのマックス、せっかくその出自がM78星雲なのにも関わらず、他のウルトラ戦士との関連性は明確じゃないようですね。
空想の産物だと思われていた怪獣が出現した、という世界観も意外でした。
ということは多数登場した人気怪獣たちも、この世界では新怪獣ということになるのでしょうか。
それもちょっと勿体無い話です。
なお作品中にはマックスの同僚であろうウルトラマンゼノンという新キャラクターが出てきますが、これも当初はゾフィーの予定だったものを変更したものだとか。
何か問題があったのでしょうか。

またヒーローとヒロインの恋愛話の比重が高かったようなのですが、これも珍しい展開だと思います。
ラブストーリーが成就するのは『ウルトラマンティガ』以来ということになりますか。
ちなみにこの総集編のナレーションは、主人公トウマ・カイトを演じた青山草太がカイトの孫という設定で行っています。
最終回のラストシーンも50年後という設定で、カイトとヒロインのコイシカワ・ミズキの孫が宇宙へ旅立つのを見送るというシーンになっていますので、それを受けた構成ということになりますね。
そんなこんなでこのシリーズも、いつかきちんとした形で観ておきたいものですが…。
Commented by はぎお at 2008-03-22 20:52 x
最近のウルトラマンに限らず、特撮ものはストーリーが難解というか、子供が本当に楽しんでいるんだろうかと考えてしまうほど(笑)作りこまれているようですね。
この「マックス」、偶然見たときに、昔の主演級の人たちが出演されているのを見て、驚いたものです。懐かしさがこみ上げて・・・
4月からスカパーで放送されるとのこと、昔のヒーロー見たさに(笑)一度見てみようかと思っています。
Commented by odin2099 at 2008-03-22 23:33
>はぎおさん

作り手が番組を見て育った世代なので、色々と思い入れがあるんじゃないでしょうか(笑)。
ただ昔の作品にも結構難解だったりハードなものもあり、それに僕らはしっかりと付いて行っていた(?)訳ですから、「難解=つまらない」ではないと思うんですよね、子どもにとって。
もっともその評価は「大きなお友だち」じゃなくて、現役世代にまかせるとしましょう。
彼らが数年後、十数年後にどんな思い出を語ってくれるのでしょうか。

「スカパー」入ってないんですよね。
そうか、『マックス』が観られるのかー、羨ましい。
Commented by A-chan at 2021-02-19 01:10 x
こんばんは。
「ウルトラマンマックス」かじった程度に観ましたが、ここでもエレキングが出てきますね。
機械のような冷たさ、死体のような不気味さと同時に巨大ロボットのような重厚さを持ったマックス版エレキング。青白い体で夜の街を蹂躙する迫力は、歴代の中でも随一だと思います。まさに「怪獣」といった感じ。
その造形に高い人気を得ているようですが、私はそのキャラクターには好感が持てません。心優しい女性の寂しさにつけ込んで利用した挙句、そういった行いに心も動かない冷酷さ、狡猾さ。ピット星人の「配下」というよりは「分身」といった感じの存在。
何と言ってもこちらのエレキングは、成長したり分裂したりする「生きたロボット」のようですので、文字通りピット星人に「操縦」されているのですよね。

27話では、カイトくん怒りのマックスパワーで、エレキングは2005年の大晦日の夜空の星になってしまいます。人々は年越しそばを食べ、その後は2006年の除夜の鐘が・・・・・・(しみじみ)。まあ、良いですけど(笑)。
Commented by odin2099 at 2021-02-20 09:18
> A-chanさん
                                                          「ウルトラマンマックス」は未だにきちんと見たことがないので、いずれ見てみたいと思います。
この作品はいきなりエレキングからでしたっけ?
「ティガ」「ダイナ」「ガイア」「コスモス」「ネクサス」…とずっとM78星雲宇宙から離れていたので、製作発表の際には久々にホームグランドに戻ってきた感がありました。
まさかその後「メビウス」でどっぷり浸かることになるとは思いもしませんでしたが。
by odin2099 | 2008-03-21 23:37 | ビデオ | Trackback | Comments(4)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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