『ぼくたちのアニメ史』 辻真先
2008年 05月 16日
劇場アニメもTVアニメも等しく取り上げている本と言うのは、実は珍しいんじゃないかと思う。”アニメ史”というと大概は劇場アニメ中心だったり、あるいは商業アニメを除外して実験作品や芸術性の高いものばかり取り上げているという印象がある。
『くもとちゅうりっぷ』、『サイボーグ009』、『太陽の王子ホルスの大冒険』、『鉄腕アトム』、『オバケのQ太郎』、『巨人の星』、『ルパン三世』、『宇宙戦艦ヤマト』、『サザエさん』、『AKIRA』、『機動戦士ガンダム』、『となりのトトロ』、『新世紀エヴァンゲリオン』、『電脳コイル』、『クレヨンしんちゃん』、『ドラえもん』、『ひぐらしのなく頃に』、『デビルマン』、『天使のたまご』、『エイトマン』、『Dr.スランプ アラレちゃん』、『ムーミン』、『タイガーマスク』、『ワンピース』、『ドラゴンボール』、『アタックNo.1』、『魔法使いサリー』、『ゲゲゲの鬼太郎』、『夏への扉』、『超電磁ロボ コン・バトラーV』、『魔女っ子メグちゃん』、『海のトリトン』、『精霊の守り人』、『火垂るの墓』、『名探偵コナン』といった作品群が同列に語られることなぞ、これまで殆どなかったんじゃないかと思われる。
それだけでも十分に一読の価値はあると思われるが、残念ながら”史”としての資料面は弱い。年賦一つ付いておらず、内容としては”備忘録”止まりなのが惜しい。
ぼくたちのアニメ史 (岩波ジュニア新書 587) 題名の通り、日本のアニメの最初の頃から最近まで、主として脚本家の目から書いている。 著者は、『鉄腕アトム』から始まり、じつに他種類のさまざまなアニメ製作に関わってこられた方で、よいところも悪いところも知りつ...... more
「ぼくたちのアニメ史」(辻真先著・岩波ジュニア新書)を読了しました。辻氏はミステリー作家で、「サザエさん」などのアニメ脚本家としても著名な方ですが、日本におけるテレビアニメ放送初期からシナリオライターとして参加しているとあって、日本アニメの歴史の流れを...... more
本当にそうですね。なんか講演会の速記録か何かから起したような感じです。
創世記から携わってきた、いわば生き証人のような方だけに、資料的価値の高い、きちんとした形で残して頂きたかったですね。