【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『キングコングの逆襲』(1967)

『キングコング対ゴジラ』から5年、円谷英二特技監督が再び取り組んだ和製”キングコング”。東宝創立35周年の記念作品でもある。

e0033570_842529.jpg北極に眠る核物質エレメントXを狙うドクター・フーは、某国の女工作員マダム・ピラニアの資金援助を受け、ロボットのキングコング、メカニコングを完成させて発掘作業を行わせようとするが、周囲に強力な磁場があって失敗、一転本物のコングを捕獲しようとする。
一方、国連の調査船は事故により船体に損傷を負い、その修理のために南海の孤島モンド島へと寄港するが、そこで伝説の巨獣キングコングに遭遇、司令官のネルソンや野村、看護婦のスーザンらはコングと交流を持つ。
再びモンド島を訪れたネルソンらだったが、時既に遅く、フーはコングを捕らえ、催眠術によって操りエレメントXの採掘を行わせようとしていた。そしてピラニアの入れ知恵により、コングと強い絆を持つ3人をも捕らえさせようとしていた・・・!

『逆襲』となっているものの、前作とは何の繋がりもない独立したキングコングのお話で、オリジナル版との関係も不明。
まぁリメイクの一種と考えた方がスッキリする。
♪おおきな山~をひとまたぎ~ の主題歌で御馴染みのアニメ版(いや、もう知らないヤツの方が多いか・・・)は同時期の作品で、そちらにもドクター・フーが登場するなど設定の統一が図られていた・・・らしいのだけれども、全然覚えてない(苦笑)。
ちょっとスパイ物っぽいテイストも加味されている。

主演の3人はローズ・リーズン、宝田明、リンダ・ミラー、そしてドクター・フーに天本英世、マダム・ピラニアに浜美枝。特に天本英世の怪演と、浜美枝のファッション・ショーは見もの。
また着ぐるみ怪獣の一つの頂点ゴロザウルスや、メカニコングのデザインの秀逸さ、更にミニチュアワークや合成カットの妙など特撮映画としての見るべき点は多々あるのだけれど、映画自体はどうにも面白くない。
脚本は馬渕薫、監督は本多猪四郎、それに音楽は伊福部昭なのだけれども、脚本も演出も残念ながら平板で、最初っから最後まで盛り上がらなかった。
東宝特撮ファンには結構評価が高い作品らしいけれど、何度観ても自分とは合わないみたいで、今回もずーっと欠伸をかみ殺しながらの鑑賞になってしまった。もっとも映画館の大っきなスクリーンを注視していたら、自分の評価も変わるかも知れないけれど・・・。

なお、同時上映は『長篇怪獣映画 ウルトラマン』
4つのエピソードを再編集しただけの作品だが、本放送終了からまだ間もなく、再放送も行われていない時期の上映だったことと、カラー作品とはいえ、一般家庭にはまだカラーテレビが普及していなかったことから、劇場の大スクリーンで、しかもカラーで『ウルトラマン』が観られるということは、当時の子どもたちには「併映」「おまけ」という以上のプレゼントだったのだろうと思う。
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by odin2099 | 2008-09-11 08:17 |  映画感想<カ行> | Trackback(1) | Comments(6)
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Tracked from Mr.Bation at 2009-03-01 10:07
タイトル : 映画 「キングコングの逆襲」
日本映画史横断? 怪獣・SF映画特集 「キングコングの逆襲」1967年 東宝 監督:本多猪四郎 悪の天才科学者ドクター・フー(天本英世)は、某国の依頼を受けて核兵器製造用の物質・エレメントXを北極で採掘していた。作業に当たるのは地上最強の怪物キングコングに似せて作られたロボット怪獣メカニコング。だが磁場の影響によりメカニコングが作動不良を起こしてしまう。フーと行動を共にする某国のエージェント、マダム・ピラニア(浜美枝)はモンド島でコングと接触していた国連調査隊の一行の誘拐を提案。コングがメンバーの...... more
Commented by よろづ屋TOM at 2008-09-11 14:46 x
実はこれが私の劇場での怪獣映画初体験だったりします。でもウルトラマン併映してた記憶がない…
大阪ではこれだけの上映だったのではないかしらん。
なぜなら当時我が家は白黒テレビで、ウルトラマンが赤と銀色というのは友人が駄菓子屋で買ってたカードで知ってましたが、カードに載ってない(たぶん俳優さんは版権の関係で使ってなかったのかも)科特隊の制服が鮮やかなオレンジ色だと知ったのはずいぶん後のことだったから、当時観てたら6歳の私はたぶん強烈に覚えてたのではないかと。
だって氷山とメカニコングの頭のランプは強烈に記憶があったんで…いや、41年前なんで自信ないですが。
Commented by odin2099 at 2008-09-11 23:34
地域によって併映作品が違うことは珍しくなかったようですね。
<東宝チャンピオンまつり>や<東映まんがまつり>も、地方ではプログラム入れ替えてたそうですから。
あるいはこの作品、<チャンピオンまつり>でも短縮版を再公開しているんですが、そちらをご覧になった、ということではないですよね?

何れにせよ自分、リアルタイムを存じ上げないので(苦笑)、あくまで資料ベースで記述しておりまする。
Commented by よろづ屋TOM at 2008-09-12 09:58 x
たぶんオリジナル版だと思うんです。ホントは何か知らないけど祖母が観たがったドキュメンタリー映画に連れて行かれたはずが、お目当てのがもうやってないかなんかで、せっかく梅田だか難波だかに出てきたんで私に怪獣映画を見せてやろう、ってことになったという記憶が。
二本立てだったとすると、抱き合わせがなんだったのかまったく記憶がない…
ひょっとしたら一本だけ観て出てきてしまったのかも。(-_-;)

で、『チャンピオンまつり』は帰ってきたウルトラマンのアーストロンとタッコングの出てきたヤツを観た覚えがあります。
でもそれはたしかゴジキンだったと思うんですよ。その後、メカニコングに再会したのはゴジラ復活祭での10本?3日交代一日三本立てのハードな集中再上映の時。
当時も仕事疲れでどれか一本は寝てしまってたような…(;´д`;)

しかし浜三枝さんはスゴイですよね〜。ボンドガールだし、コングにもつかまってるし、世界二代毛深男に絡まれた唯一の女優さん。でもピラニアってネーミング、どやさ。
それはともかく私、むかし自分のマンガにも悪役で出したほどに天野さん大好きなんですよね。
Commented by odin2099 at 2008-09-13 08:07
そうですねー、流石に『ウルトラマン』をご覧になっていたら、何らかの形で記憶に残っているでしょうね(笑)。

日劇の「ゴジラ大会」や「ゴジラ復活祭」などには一切参加していません。
その頃はそれほどゴジラに興味がなかったし。
もっとももっと年齢が上、例えば大学生ぐらいだったら行っていたかも知れませんが(苦笑)。

浜美枝さん、実は「好きじゃない女優」さんだったり・・・(汗)。
「007」も「キンゴジ」でも若林映子さんの方が好きでした。
Commented by imapon at 2009-03-01 10:13 x
こんにちは、倉橋由美子の本にTBありがとうございました。この映画は怪獣たちよりDr.フーとマダム・ピラニアに目が行きます。こちらは特撮ものも充実しているようですね。また来ます。
Commented by odin2099 at 2009-03-01 18:35
わざわざこちらへコメントとTBを頂きまして、有難うございました。
どうぞ宜しくお願い致します。

結局この手のジャンル作品、卒業することなく今日まで来てしまいました(苦笑)。

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