【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『ガメラ対深海怪獣ジグラ』(1971)

この映画が公開された昭和46年という年は、『宇宙猿人ゴリ(後に『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』→『スペクトルマン』と改題)』、『帰ってきたウルトラマン』、『仮面ライダー』が相次いで放送を開始し、第二次怪獣ブーム、変身ブームの沸き起こった年。ところが皮肉なことに怪獣不遇時代を乗り切ったガメラだったが、製作会社の大映が倒産してしまったため、この作品を最後に眠りに就くことになってしまった。

e0033570_21185262.jpgというわけで第一期の「ガメラ」シリーズの最終作となってしまった7作目は、鴨川シーワールドを舞台に宇宙から来た深海怪獣とガメラが戦うというお話。「宇宙」から来てるのに「深海」怪獣とはこれ如何に?なんだけど、そういう設定なんだから仕方ない。
サメかなんかをモティーフにしてるのかなと思ったら、実はシーラカンスがモデルだった(?!)というデザインは結構気に入ってる。一般にはあんまり人気がないみたいだけど、ギロンやジャイガーよりは好きだなあ。

で、このジグラくん、アバン部分で月基地を急襲するなどなかなかの実力者。そう、この作品世界では昭和46年に日本人は月面基地を建設してるのだ。そしてナレーションで高らかに、宇宙に進出した人類に対する警鐘を鳴らしたりしてるのだけれども、その後の舞台はひたすら海!
しかも人類が海を汚しちゃったので、深海怪獣であるところのジグラくんがお怒りになる、というのが大筋なのだ。
公害が社会問題になってた時だし、それはそれで結構な、いや大切なお話だとは思いますが、宇宙進出の危険性とやらはどこへ行っちゃったんでしょう・・・? ま、宇宙人には気をつけよう、ってことですかね。

ジグラくんは円盤に乗って地球にいらっしゃったのだけれども、その乗組員は日本語が流暢なお姉さんが一人。
実は月面基地の人を洗脳して手下にしてるというのが後でわかるのだけれども、地上に出て活動する際、宇宙人服(?)のまんまじゃマズイ、ということで接触したのが何故か海女さん。その海女さんから奪ったビキニ(!)を身に着けて行動を開始するのだけれども、いくら鴨川が海辺の町だからといって、批難する人々の中じゃあまりに無防備だ!・・・ぢゃなかった目立ちすぎる。流石に防衛軍の兵隊さんがウロウロし、ジロジロ見られ出したので今度はシーワールドの職員のお姉さんの服を奪って(なんか凄い展開だね)今度はタイトなミニスカート姿で走り回ったりするのだけれども、この映画って対象年齢は一体幾つなんだ?

相変わらず日米のイタズラ好きの少年コンビ(あ、今回は男の子と女の子だ)が、余計なことをして話をややこしくするのがお約束。
でも昔っからこういうガキが嫌いだったのよねー、『ウルトラマン』のホシノ君とか。
作り手は観客や視聴者である子どもの代表選手だと思って設定してるんだろうけれど、邪魔っけだったりイライラさせられたり、たまに活躍すればしたで嫉妬心をかき立てられたり、という子ども達は少なくなかったと思っておるのですが如何でしょうか、同士諸君。
「ガメラ」シリーズが本気で好きになれないのは、このあたりにも原因があるんだけどな。

予算の都合だろうけれどガメラとジグラはそれほど対戦しないし、シーワールドも破壊されないし、殆どが宇宙人お姉さんの独り舞台みたいな作品だけれども、繰り返しTV放映で観たりしていたので、シリーズの中では割と好きなほう。またこの作品よりもちょっと後だけれども、実際にシーワールドへ行ったことがあるので何となく親近感も。
多分人気投票をするとシリーズの中では下位の方に行ってしまいそうな作品だけれども、個人的評価は「○」なんですね、これが。
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by odin2099 | 2009-01-19 21:20 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(8)
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Commented by よろづ屋TOM at 2009-01-20 10:34 x
ゑーっ、しいらかんすぅうううう?Σ( ̄ロ ̄lll)
てっきり昨年Nスペで特集したミツクリザメだと思ってました。あまりにもそっくりで、テレビ観てて「へえ〜、ジグラ考えた人って結構ハイカラやってんなあ(せやのに話がアレかぁ、ううう)」って感心してたのに。

私もハリウッドのパニック映画に出てくる犬猫とガキには自分がガキだった昔からムカついてます。「あんなん、ほっとけよ」と。
ほんとに仰るとおりです。腹立つか羨望かふたつにひとつでエーことなんてひとつもありませんよ。そう、特にホシノ少年。科特隊の制服貰ったシーンは許せませんでした(今も。)

“児童心理知ったかぶり大人が考えるガキンチョ視点”で描いた作品って、実はガキを馬鹿にしてるんですよ。子供にはそれが敏感に感じ取れて、だから当時私は怪獣映画をマトモに観たことがなかった。たまたま魔が差したのがヘドラとガイガン…

だから大人になって知ったS29年のゴジラは衝撃だったんですよ。これ、SF映画やんか、って。
Commented by odin2099 at 2009-01-20 23:26
そんなにそっくりなサメがいるんですか?!
そっちの方がビックリだったりして(苦笑)。
ま、シーラカンスは言われなきゃわかんないというか、言われてもわかんないよーって感じですが、デザイナーも色々と考えてるってことでしょう。

これでシリーズも一区切り。
次は・・・『宇宙怪獣ガメラ』かぁ。。。
Commented by Brian at 2009-01-21 05:40 x
小さい頃は、ゴジラよりガメラを観てたから、こっちのほうが思い入れが強いようです。(笑)
公害問題がテーマだったんですね。
小さい頃は、そんなこと気付かずに観てましたよ。
大人になって観ると、感じる部分が変わるのかな?
Commented by odin2099 at 2009-01-21 21:29
>Brianさん

小さい頃にTVで観た時は、怪獣同士の格闘シーンも派手なぶっ壊しもないつまらない作品、という印象だったんですけど、ビデオが出てから観直してみると、意外なお色気要素(?)にビックリ。
そして今回改めて感じたのは、公害問題という時事ネタを意欲的に取り組んだ野心作・・・
ではなく、そこまで公害問題は深刻化していたんだなぁ、ということでした。

まぁ、年齢を重ねると、良い悪いは兎も角、見方は色々と変わると思いますよ。
単に忘れてるだけってこともありますけど・・・。
Commented by ガメラ医師 at 2009-01-22 17:50 x
 毎度お世話になっております。 「ガメラ医師のBlog」管理人でございます。
大映末期の事情を色濃く反映した(一説によると、総製作予算が実写映画の分しかなかったとか)本作でございますが、公害問題や密かな大人向け要素など湯浅監督のアイディア満載の作品とも申せます。東宝並みの予算があったらどんなガメラが出来上がっていたかと考えると、興味は尽きません。
 拙Blog1月22日の更新、
「ガメラ:昭和(湯浅)版視聴記 2009/01/22」
にて、こちらのレビューをご紹介させて頂きました。
「宇宙怪獣 ガメラ」の記事には、期待しております。^^
Commented by odin2099 at 2009-01-24 10:07
いつもありがとうございます。
『宇宙怪獣ガメラ』、いつになるかわかりませんが、シリーズを順番に観直しておりますので、いずれ取り上げる予定です。
Commented by わし at 2009-01-26 23:15 x
 初めまして。ガメラ対ジグラで検索してここに辿り着きました。

私もジグラは好きで、あのシャープな造形はシリーズ随一だと思います。

>シーラカンスがモデルだった(!?)
私の記憶では「サメに似ている。」と怪獣図鑑の類いに明記してありましたが。

リアルタイムで観ましたので、少年時代だったせいか、強く心に残っている作品です。
特に大映倒産でシリーズ最後の作品になってしまったので、思い入れも強いです。

青い海をバックに闘うガメラとジグラの映像は視覚的に美しく、スクリーンで見ごたえがありました。

>お姉さんがビキニに、タイトなミニスカートに。
私も少年時代、同じ思いでした。
いわゆる〇Xの目覚めでしょうか。
Commented by odin2099 at 2009-01-27 23:08
コメント、有難うございました。

シーラカンス云々は、DVD-BOXの解説書に書いてあるのです。
それを読むまでは自分も全く知りませんでした。
あまりピンとはきませんが・・・。

『対ギロン』でも悪役は女宇宙人でしたが、こっちの方が見せ場も多いしキャラも立ってる印象がありますね。

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