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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

2010年 12月 27日 ( 1 )

ウルトラマンシリーズ45周年記念作品。
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』の続編で、前作で死んだと思われたウルトラマンベリアルが、カイザーベリアルとなって復活。別宇宙での異変を知った光の国では、ベリアルの野望を阻止すべくウルトラマンゼロを送り込む。

e0033570_22235938.jpg別宇宙ではゼロは長時間の活動が出来ないため、辿り着いた惑星アヌーで出会ったランという青年と一体化し、その弟ナオと行動を共にすることになる。
更に二人はベリアルの侵略から逃れてきた惑星エスメラルダの王女エメラナと出会い、ベリアルを倒す鍵となる伝説の<バラージの盾>を求め、宇宙船ジャンバードで旅を続ける。

そんな彼らの前に現れたのは”炎の海賊”たち。彼らが<バラージの盾>の在り処を知っているというのだが、海賊の用心棒グレンファイヤーが戦いを挑んでくる。ゼロに変身してグレンファイヤーと戦うラン。そこへベリアル帝国の艦隊が出現。ゼロたちを”仲間”と認めたグレンファイヤーと”炎の海賊”たちは、<盾>は鏡の星にあると告げるとベリアル艦隊へ立ち向かっていった。

一方、鏡の星に辿り着いたランたちだったが、鏡の星の”二次元の民”は滅びゆくのも運命だと語る。そしてそこには惑星エスメラルダでエメラナ姫を守って戦い、ベリアルに敗れたミラーナイトが自らを封印していた。
ベリアルによって闇に魂を犯されてしまったミラーナイトを、自らの光で浄化するゼロ。その行為が”二次元の民”の心を動かし、遂に<バラージの盾>を見つけ出すランたちだったが、時既に遅く、そこにもベリアル軍の魔手が伸びてきていた・・・!

前作は、レイたちZAPクルーの話と、メビウスをはじめとするウルトラ戦士たちの話と、そしてウルトラマンゼロの話とに分断されてしまっていたので柱が揺らいでいる印象だったが、今回はゼロを主人公にし、更にゼロがランと一体化することで他のキャラクターたちとのやり取りもスムーズに行っているので、見易さという点では前作以上。
そしてミラーナイト、グレンファイヤー、ジャンボットといった非ウルトラの新ヒーローたちの登場も、作品世界の幅を広げた感があって好感触である。

この彼ら、それぞれミラーマンファイヤーマンジャンボーグAのオマージュ、リファイン・ヒーローで、その登場シーンには其々の主題歌のメロディーをアレンジしたBGMが流れるという凝りよう。
声は順に緑川光、関智一、神谷浩史が担当し、ゼロ役の宮野真守含めて全員が<ガンダム>シリーズの主演経験者というのは狙っていたのだろうか。

本音を言うと其々オリジナルのまま登場して来て欲しかったものだが――特にジャンボーグAを生み出したエメラルド星は、一部児童書籍ではウルトラの星の兄弟星とされていたこともあるし、前作そして本作にも登場するその他大勢のウルトラ戦士たちのデザインは、ウルトラマンやセブンよりもエメラルド星人をモティーフにしているのだから――、今後の展開を考えてのことなのだろう。扱いが、どことなく『仮面ライダー電王』のイマジンのように思えるのが気にはなるのだが。

その一方で、ウルトラ戦士の出番は少ない。
ウルトラマンの黒部進、セブンの森次晃嗣、ジャックの団時朗、エースの高峰圭二とオリジナルの役者を揃え、ウルトラの父の西岡徳馬、ゾフィーの田中秀幸、タロウの石丸博也も続投だが、セブンを除けば殆どが二言三言。特に80の長谷川初範、ユリアンの萩原佐代子の出演は大きく報じられていただけに、この扱いは残念だった。またレオやアストラ、キング、母、ネオス、マックス、メビウス、ヒカリらは姿は見せるものの台詞はなしで、その他大勢扱いなのもお気の毒。良くも悪くもゼロの映画で、「ウルトラマン」の映画を観たという気分にはあまりならない。

しかしながら映画は最初から最後まで燃える展開で、ウルトラブレスレッドの設定が上手く活かされていないとか、アイアロンやダークゴーネら、せっかく『ミラーマン』、『ジャンボーグA』の怪獣を模してデザインされたベリアル軍の幹部たちも見せ場がないとか、前作で強烈な存在感を示したベリアル、そしてOVで圧倒的な強さを見せたダークロプスも影が薄いとか色々と不満はあるものの、エメラナ姫は可愛いし、”二次元の民”の声はミラーマン=鏡京太郎の石田信之で渋いし、手に汗を握り、ゾクゾクしながら1時間半を堪能した。

アッと驚くウルトラマンノアの降臨(「バラージ」に「ノア」とくれば、これはひょっとすると・・・?)、そしてクライマックスのベリアル軍と”炎の海賊”、惑星アヌー、鏡の星らの連合軍との一大決戦の迫力は『SPACE BATTLESHIP ヤマト』を凌ぐ?! ちなみにこの連合艦隊の旗艦はマイティスター号という、あのMJ号のオマージュメカなんだとか。
そういえばベリアル軍が繰り出すレギオノイドの大軍との交戦は、どことなくモビルスーツ戦を彷彿とさせ、これなら「ガンダム」の実写化も問題ない・・・?

最後には45周年記念作品の第2弾が来年末に公開される旨の告知が出て終わるが、素直にラストで誕生した”新たな宇宙警備隊”<ウルティメイトフォースゼロ>(ゼロ、ミラーナイト、グレンファイヤー、ジャンボット)の活躍を描くものになるのか、はたまた新たな展開が待ち受けているのか、来年が楽しみでならない。
またOV作品も作られるのではないかと思うが、出来ればミラーナイトたちが単独で活躍するスピンオフ作品も作って欲しいものだ。


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by odin2099 | 2010-12-27 22:24 |  映画感想<ア行> | Trackback(14) | Comments(0)

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