【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

2015年 10月 11日 ( 2 )

斎藤惇夫の『冒険者たち/ガンバと十五ひきの仲間』の二度目のアニメ化で、『ガンバの冒険』のリメイク、ではない。


e0033570_09450497.jpg街ネズミのガンバとマンプクは、「世界で一番広くて大きいものらしい」海を見たくなり港を目指す。
船乗りネズミたちの宴に参加した二匹は、そこで島ネズミの忠太に出会う。白いイタチ”ノロイ”の一族に襲われ、全滅寸前の仲間たちを援けて欲しいとの申し出に尻込みする船乗りネズミたち。しかし持ち前の正義感からガンバは、たった一匹で忠太に同行して島を目指す決心をする。
だが出港した船内には、船乗りネズミのリーダーのヨイショをはじめ、ガクシャ、イカサマ、ボーボ、それにマンプクも乗り込んでいた。皆ガンバの心意気に打たれたのだ。
島に着いたガンバたちは途中で”ノロイ”によって仲間を殺されたオオミズナギドリのツブリたちと出会い、遂には忠太の姉・潮路ら島ネズミの生き残りたちと再会を果たす。
だがその喜びも束の間、”ノロイ”率いるイタチの大群が、隠れ家に襲い掛かってきた…!


「ガンバ」をCGアニメ化と聞いた時は嫌な予感しかなかったのだけれど、どーしてどーして面白い作品になっていて、これは嬉しい誤算。
原作は読んだことがないので相違点はよくわからないし、昔の『ガンバの冒険』だって忘却の彼方だから、ということもあるんだろうけれど、画面全体から伝わる疾走感、海や空の美しさ、熱い男たちの友情、淡い恋、切ない別れ…
ガンバたちとノロイの息詰まる戦いはハラハラドキドキしながら手を握りしめ、悲しい運命が待ち受けているキャラクターには涙しと、どっかのアニメの謳い文句じゃないけれど「夢・ロマン・冒険心」が十二分に伝わる出来だった。


キャスティングもはまり役で、ヨイショの大塚明夫、ガクシャの池田秀一、イカサマの藤原啓治、ボーボの高戸靖広など適材適所。ツブリ役で”元祖ガンバ”野沢雅子の出演は嬉しいし、忠太の矢島晶子の健気さ、ガンバ役の梶裕貴の一本気なところも良い。それに潮路を演じた神田沙也加、もうすっかり”声優業”が板についた感じ。
ノロイ役の野村萬斎のオーバーアクト(本人曰く「ガッチャマン」のベルク・カッツェを意識したとか。なるほど!)は賛否分かれるかも知れないが、存在感はバッチリ。音楽も場面を大いに盛り上げていた。


構想から完成まで実に15年を費やしたという企画、これがヒットしたら続編の製作はあるのだろうか。
原作は三部作なだけにやりようはありそうだが、しかしまた15年ともなれば、完全にタイミングを逸するなあ。


【ひとこと】
エンドロールの歌、あれはいらない。


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by odin2099 | 2015-10-11 09:52 |  映画感想<カ行> | Trackback(1) | Comments(0)

おそるおそる…という感じで観てきました。


e0033570_09442344.jpgそもそも「ファンタスティック・フォー」をリブートする必要があったのかなあ、というところから不安は始まっています。
2本作られた旧作は、製作サイドが思い描いていた大ヒットではなかったかも知れませんが、決して失敗作ではなかったと思います。役者さんの都合とかもあるのかもしれませんが(なにせヒューマントーチは今やキャプテンアメリカですから)、素直に続編作ってくれればいいのに、というのが素朴な意見。
それとも「X-MEN」とのコラボありきで、世界観を近づける必要性からトーンを調整する必要があったんでしょうかね。


そして伝わってくる製作中の数多のトラブルに、本国公開時や試写会での酷評の数々……
もう完全に腹をくくって観に行きましたとも。


見終わった感想は、というと不安は杞憂に終わったとは言いかねますが、こぞって酷評されるほどではないかな、というところで、マーベルの作品としては標準的な出来ではないでしょうか。
「X-MEN」や「デアデビル」よりつまらないか?と問われれば個人的にはノーですね。


もちろん不満点は多々あります。
まずキャストが地味。元々F4のメンバーはマーベルヒーローでは古参ですから派手さには欠ける部分がありますが、人間ドラマ重視という趣向だったのでしょうが、ヒーロー物にはハッタリも必要。
その点で主役の4人以外の全員に言えますが、ちょっとオーラに乏しいのかなあ、と。


e0033570_09443398.jpgそしてDr.ドゥームを含めてメインは癖のあるメンバー揃い(の割に没個性ですが)で、序盤から中盤にかけてはいがみあいや葛藤があるのですが(リチャードに才能の面でもスーを巡っても嫉妬心を抱いているビクター、ジョニーと父Dr.フランクリンの確執などなど)、中盤以降は急に結束したり離反したりと目まぐるしいので一貫性を書いています。
元のシナリオからしてそんな描写だったのかどうかはわかりませんが、容赦なくハサミが入れられた結果なのかも知れません。


肉体が変化してしまったメンバーの苦悩はちょいとホラーテイストでなかなか面白く、このあたりはミュータントを社会的弱者、マイノリティとして描いている「X-MEN」と共通する部分ですが、その路線で押し通すわけでもなく終盤はごくごく普通にヒーロー映画と化します。
といってもアクションシーンの爽快さや一件落着のカタルシスは全くなく、なんとなーくあっさりと解決しちゃうのは残念というか勿体ないというか…。


なので結果としては「わざわざリブートしなくても良かったのでは」というところに落ち着きます。
早々に続編の製作が発表されていた本作ですが、今のところ実現するかどうかは微妙なようで情報が錯綜しています。
再々度のリブートは(少なくてもすぐには)ないと思いますが、「X-MEN」たちとの共演作も作られるのかどうか。アメリカ以外の興行成績やDVDなどソフトの売り上げ次第といったところでしょうか。


そういえば「X-MEN」とのコラボは当初からアナウンスしていたように記憶していますが、今回特に伏線を張っている様子はなかったですね。
<マーベル・シネマティック・ユニバース>の方がその点では上手いというか、あざといというか。製作裏側のゴタゴタが表面化してしまったのなら、今後の「X-MEN」とのコラボを前面に押し出して宣伝するという選択肢もあるのではないかなと思いました。

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【ひとりごと】
堀北真希の吹替、思いの外違和感ありませんでした。
彼女の声質は自然に入ってきますので、意外に向いているのかも。


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by odin2099 | 2015-10-11 09:48 |  映画感想<ハ行> | Trackback(13) | Comments(2)

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