【徒然なるままに・・・】

odin2099.exblog.jp

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

カテゴリ: 映画感想<タ行>( 255 )

e0033570_21212342.jpg傲慢な性格ながら天才的な技量を持つ外科医スティーヴン・ストレンジ、だが彼の栄光は突如終わりを告げた。
交通事故に遭い一命を取りとめたものの、彼の両手はその機能を失ってしまったのだ。
度重なる手術にリハビリを繰り返しても全てが徒労に終わり、彼は自暴自棄になる。だが奇跡的に快復した重症患者がいることを知り、一縷の望みを託し彼を癒したという謎の場所を探しネパールへと向かう。
そこで彼はエンシェント・ワンと出会い、この世には物理的なものばかりではない、常識では計り知れない神秘的なものがあることを知り、魔法の修業へと入るのだった。

<マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)>の第14弾。
本国アメリカでは昨年の11/4に公開されたが、わが国ではまさかまさかの約3カ月近く遅れの1/27までお預けを喰らうことになった。
一時は昨年12/10に公開という非公式情報も流れていたが、配給元のディズニーとしては次週12/16より上映される「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」に注力したかったのであろう。
ならば11月中に日米ほぼ同時公開してくれれば良いのに、と思わないでもないが、こちらは11/23から公開となった「ファンタスティックビーストと魔法使いの旅」との魔法被りを避けたものと思われる。

<MCU>の作品群の魅力は振り幅が広いこと。
メカニカルな「アイアンマン」の次にバイオテクノロジーの「インクレディブル・ハルク」、神話世界に足を踏み入れた「マイティ・ソー」もあればアナログなミリタリーテイストの「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」あり、お祭り騒ぎの「アベンジャーズ」の後には内省的な「アイアンマン3」があり、シリアスなサスペンス物「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」の後に陽気な宇宙冒険活劇「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」、大風呂敷を広げた「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」の次は、子供部屋が戦場になる「アントマン」といった具合。
今回も前作「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」とは180度違ったテイストの作品を用意している。それでいながら同じユニバースとしてのまとまり感は保ってるのだから凄いことだ。

そしてこの作品はとにかく驚きの映像の連続。技術の発達が可能にした幻想的なビジュアルの数々には目を奪われずにはいられまい。
正直に言うとキャラクターの設計や物語の展開には些かなりと疑問符が付く。
ティルダ・スウィントン演じるエンシェント・ワンは年齢・性別を超越した魅力を秘めているものの、その行動原理や目的は必ずしも肯定できるものではないし、悪役となるマッツ・ミケルセン扮するカエシリウスも師や仲間へ反旗を翻すに至った動機付けが弱く(前日譚となる公式コミックを読むとその理由がもう少し明確になるのだが)、何故この両者が対立しなければならないのかがわかりにくい。

e0033570_21210996.jpgだがそれもこれもベネディクト・カンバーバッチが体現したドクター・ストレンジという、単純なようでいて複雑な主人公の圧倒的な存在感の前には些末なことに思えてくるから不思議だ。
このキャラクターも十二分に描かれているとはいえない部分もあるにはあるが、演者のキャラクター造形が一貫してぶれていないため、他の全てを内包し凌駕するだけのパワーを発しているように感じられるのだ。
スティーヴン・ストレンジは間違いなくこのユニバースの中で、トニー・スタークやスティーヴン・ロジャースと並び立つ存在になるだろう。

ところでこの作品は時系列的には<MCU>のどこに位置するのだろうか?
「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」の中ではインサイト計画のターゲットとしてストレンジの名前が挙がっているが、これが魔法使いとして覚醒した後だとするならば「アベンジャーズ」か「アイアンマン3」あたりと同じ時期の物語となりそうだし、前日譚コミックではダークエルフについて触れている箇所もあるので、そうなると「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」よりは後ということになる。
またエンドロール後のオマケ映像からすると「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」と同じ頃か?という推測も出来るのだが…。

またこのエンドロール後のカメオ出演、公開前からトニー・スタークが出てくるんじゃないかと話題になっていたが、まさかこの人だったとは。
それに本国公開からこれだけ経っても情報が洩れてこなかったことにも感心する(自分は吹替版のキャスト一覧を見た時にわかってしまっていたが)。
おそらくこのシーンは次の次の次の<MCU>作品とリンクするシーンだと思うが、今から公開が楽しみだ。本国では今年の11月公開なので、今回の「ドクター・ストレンジ」と同じ轍を踏まなければ年内には見られるだろうが、やはり今年もその後に「スター・ウォーズ/エピソード8」が控えているだけに似たような処置を取られるのではないかと心配ではある。

【ひとりごと】
原作コミックの設定や内容を知らなかったので、エンドロール後の二つ目のオマケ映像は驚きだった。
原作ファンからすれば「やはりこうなるのか」と思ったのかもしれないが、純粋に映画だけを見ていると実に意外な展開。
ただこれを今後の「アベンジャーズ」で拾うのか、それとも単独の「ドクター・ストレンジ2」で描くのかでは扱いが随分と違ってくるだろう。単独の続編の方が良さそうだが、今のところ正式決定は下されていないだけに今後の情報を待ちたい。

【ひとこと】
冒頭の方でストレンジにもたらされる患者の情報の中に「落雷の直撃を受けた女性患者」というのがあるのだが、これが「キャプテン・マーベル」の伏線ではないかとの噂が。
映画公開は約2年後だが、あり得ない話ではない。
e0033570_21364717.png


[PR]
by odin2099 | 2017-01-28 21:45 |  映画感想<タ行> | Trackback(16) | Comments(3)
『動物戦隊ジュウオウジャーVSニンニンジャー/未来からのメッセージ from スーパー戦隊』(2016)

e0033570_21070351.jpgジュウオウジャーたちの前に、彼らを「スーパー戦隊を騙る妖怪」だと信じるニンニンジャーが現れ、2大戦隊は激突。そこへ一人の少年が現れた。
彼は未来から来たと語り、明日ジュウオウジャーとニンニンジャーは全滅し、スーパー戦隊の歴史が終わってしまうのだという。
事情を知ったジュウオウイーグル=風切大和とアカニンジャー=伊賀崎天晴は何とか戦いを止めさせようとするのだが――?!

毎年恒例の<スーパー戦隊VSシリーズ>、公開初日に観てきました。中盤までガチで両戦隊が死闘を繰り広げるという展開は珍しいですね。
最初から最後まで殆どがアクションシーンと言っても良いくらいの映画ですが、見せ方に工夫があるので飽きはしません。「ジュウオウジャー」も「ニンニンジャー」も作品自体は良くは知らないのですが、知らないは知らないなりに愉しめました。
物語の比重はニンニンジャーがゲスト出演というより対等、いやむしろニンニンジャーの方が目立ってる印象があり、これまた異色。

未来から来た少年は天晴の息子・快晴で、天晴と父・旋風との親子三代のアカニンジャー揃い踏みと、歴代スーパー戦隊のレッド戦士勢揃いが売りですが、歴代の38大レッド大集合の方は別にいらなかったかな。
代表してメッセージを贈るのは初代アカレンジャーではなく、超獣戦隊ライブマンのレッドファルコン。
鳥繋がりということでオリジナルキャストの嶋大輔を呼んできてますが、それだけなのがちょっと勿体ない感じがします。

そして初お披露目となった新戦隊「宇宙戦隊キュウレンジャー」ですが、思っていたのとは随分とイメージが違う…。
このままだと今年も番組視聴はスルーかなあ???
逆に「ジュウオウジャー」と「ニンニンジャー」は見てみたくなりました。そのうち挑戦しようかな。

【ひとりごと】
エンディングダンス、伊賀崎風花役の矢野優花ちゃんの動きが相変わらずキレッキレ。
本家ジュウオウジャーのメンバーよりノリノリ。凄いもんですね、彼女は。


[PR]
by odin2099 | 2017-01-16 21:10 |  映画感想<タ行> | Trackback(1) | Comments(0)
e0033570_09172407.jpgゴセイジャーの映画にシンケンジャーが客演という形ではありますが、「侍戦隊シンケンジャー」としても3本目、最後の作品です。
今回、正直言うと「天下分け目の戦」「VSゴーオンジャー」はながら観していた部分もあったんですけれど、この映画だけは最初から最後までのめり込んで観てました。
「シンケンジャー」3本の中で一番面白いですし、<スーパー戦隊VSシリーズ>の中でも上位を占めるのは確実。それにプラスして、「これが最後のシンケンジャー」ということでの思い入れも強いです。

<VSシリーズ>は最初は対立で途中から共闘か、最初から共闘か、のどちらかのパターンに分けられますが、この作品は序盤は友好ムード、その後分裂し、クライマックスでは共闘という珍しいケースです。
まず志葉丈瑠とアラタがすぐに打ち解け、丈瑠は他のゴセイジャーのメンバーと少なくとも悪い雰囲気は作りません。前作の「VSゴーオンジャー」では率先して?対立ムードを作っていたことから考えるとその成長ぶりが実に頼もしいです。

その後は外道に堕ちるということで出番が少なくなりますが(松坂桃李のスケジュールの関係もあってのことらしいですが)、それでも変身後のシンケンレッドとのイメージが持続してることもあって、最後まで存在感は持ち続けます。
殿不在のシンケンジャーを引っ張るのは池波流ノ介で、演じる相葉裕樹の芸達者ぶりが光ってます。
実際、新人ばかりだった「シンケンジャー」の中にあって、演技面で皆を引っ張っていった彼の功績は大きかったと思いますね。ゴセイジャーたちとの橋渡しも彼あればこそ、でしょう。

相変わらずの音楽の魅力に支えられての娯楽活劇で、<スーパー戦隊>で劇場にもう一度足を運んだのはこの作品が初めて。
しかし丈瑠が外道に堕ちる、ということだけは納得いきませんねえ。ちゃんと戻ってきてくれたことを考えれば、せいぜい「洗脳」でしょう。
ブレドランがメンバーを動揺させようと大げさに吹聴したのかな?

【ひとこと】
相馬圭祐が体調不良で長期休業中というのがちょっと心配…。

<過去記事>
http://odin2099.exblog.jp/22353234/


[PR]
by odin2099 | 2017-01-15 09:20 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
原生林に住むシマリスの子供と、砂漠に生きるスコーピオンマウス(バッタネズミ)の子供にスポットを当てた、BBCアース製作のネイチャー・ドキュメンタリー。
しかも今回はあのピクサー・スタジオと組んで、新たに<ドラマティック・ドキュメンタリー>という新ジャンルを開拓した、とのこと。

e0033570_22261459.jpgカメラは徹頭徹尾、彼ら体長数十センチの小動物に密着。常に小動物の視点で周囲を捉え、小さな彼らが亜酷な自然の中で逞しく成長していく姿を描いている。
44分の小品乍ら巧みにストーリーは組み立てられ、些か仰々しくはあるもののBGMやSEが効果的に盛り上げていて感動的だ。
とにかく「どうやって撮影したんだろう?」と驚く映像の数々が飛び込んでくるのだが、これは多くのネイチャー・ドキュメンタリーを送り出したBBCならではのノウハウの蓄積の賜物だろう。

ただピクサーが製作に加わっていることからわかるように、やはり純粋なドキュメンタリーではなく、実景とセットを組み合わせた合成ショットや、CGで描かれたシーンもあるらしい。ここまでくると、どこまで実景でどこから作り物か、もうわからない。
作品の完成度を高める上で良かれと思って手を加えているのだろうが、果たして作為的な構築物を「ドキュメンタリー」と呼んで良いものかどうか、判断に悩むところだ。

【ひとりごと】
日本版のナレーションは斎藤工だが、声のトーンや喋り方がちょっと石坂浩二っぽい?


[PR]
by odin2099 | 2016-12-15 22:28 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_18380054.jpgラングドン教授が目覚めたのはフィレンツェの病院だった。
怪我をして運び込まれたようだが、ハーバードのキャンパスに居た筈の自分が何故ここにいるのか、思い出せない。そこへ銃を持った女が乱入してくるが、ラングドンを担当する女医のシエナの機転で難を逃れ、ラングドンは彼女のアパートに身を隠す。

そこで彼は、自分がダンテの「神曲」地獄篇を題材にボッティチェリが描いた「地獄の見取り図」を記録したポインターを持っていることに気付くが、そこに映し出されたのは原画にはないアルファベットが書き込まれたものだった。それは何かの暗号なのか。
アメリカ領事館と連絡を取り、保護を依頼するラングドン。しかし駆け付けたのは怪しげな連中と、病院で襲ってきた女だった。

自分が何を知り、何故、誰に狙われているのか。
その謎を解くべく記憶を探りながら、シエナと一緒に彼女のアパートを逃げ出したラングドンは、やがて数日前に自殺したゾブリストという生化学者の存在を知る。
人口増加が地球を滅ぼすと考えていた彼は、人類を大量殺戮することの出来るウィルスを開発し、ポインターはそれの手掛かりを示しているのではないかと思い至る。

ダ・ヴィンチ・コード」、「天使と悪魔」に続く<ロバート・ラングドン>シリーズの第3弾。
だが、ダン・ブラウンの原作は「天使と悪魔」、「ダ・ヴィンチ・コード」、「ロスト・シンボル」に続く4作目。原作の発表順と映画化順は一致していないのでややこしい。

e0033570_18381145.jpg今回は初めて原作未読で映画を鑑賞。
聞くところによると原作者の許可を得て、ラストシーンを含め犯人像(?)などかなりの改変箇所があったようだが、上映時間は121分とこれまでになくコンパクト。
予備知識なしだったので、誰が敵で誰が味方か、記憶喪失となったラングドンは一体何を知っているのか等々、最後まで興味深く愉しむことが出来た。

前2作に比べると蘊蓄タップリのミステリー物ではなく、アクション満載のサスペンス物になっているのがシリーズの特色を損なっているようでもあり少々物足りなく感じる部分でもあるけれど、ハリウッドの娯楽大作としては丁度手頃な感じ。
シリーズでは一番ハードルが低いものになっている。

その一方、おそらく原作ファンには改変部分が不満だろうことは想像に難くなく、またその所為か否かは不明なれど本国でも興行成績は芳しくないのだとか。
シチュエーションがシチュエーションだけに致し方ない面もあるものの、トム・ハンクスもだいぶ加齢が気になるようになったし、シリーズもそろそろ潮時か。

ともあれ、落ち着いたら原作小説をきちんと読み、映画との違いをじっくり味わおうと思う。

【ひとりごと】
ヒロインとなるシエナ役のフェリシティ・ジョーンズの顔立ちがメチャ好み。
彼女が主役を演じる来月公開『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』が本当に楽しみだ。
e0033570_18400533.jpg


[PR]
by odin2099 | 2016-11-03 18:41 |  映画感想<タ行> | Trackback(25) | Comments(4)
e0033570_20064270.jpg「行きは参勤、帰りは交代」ということで帰らなきゃ参勤交代は終わらない、と『超高速!参勤交代』に続編の登場だ。

前作で湯長谷藩の連中に苦渋を飲まされた松平信祝は、恩赦によって蟄居を解かれ老中に復帰。
復讐に燃える信祝は尾張柳生の面々を使い、一揆を装って湯長谷に騒動を起こし、間髪を入れずに目付を派遣。
このままでは失政を理由に内藤家はお取り潰しの危機!

ということで藩主・内藤政醇以下、行きの半分以下の日程で急ぎ戻らなきゃならない羽目に。
しかも金も尽き、道中には信祝の罠が仕掛けられ、そして尾張柳生の一味が一行を亡き者しようと狙っているのだ!

e0033570_20065044.jpg前作のメンバーが全員続投し、物語は一カ月後からスタート。
松平信祝の野望は更にエスカレートし、バックに尾張藩主・徳川宗春を付け将軍吉宗の暗殺さえも企んでいる。
その不穏な動きを察知したのが南町奉行・大岡忠相で、密かに信祝を内偵し…と波乱含みの展開。

その一方で殿さま以下、湯長谷の愉快な皆さんは今回も色々と笑わせてくれる。
前作踏まえた小ネタも多いし、晴れて側室となったお咲ちゃん(=深きょん)も可愛い可愛い。人質になったりで、いじらしい。
もちろん笑いだけじゃなくチャンバラもしっかりと見せてくれるし、これは時代劇として久々のヒットシリーズの誕生か。

しかし前作ほどのインパクトはないし、何より信祝の私怨が発端だけに無理矢理感が漂う。
やっぱり前作は奇跡の一本だったのかな。
[PR]
by odin2099 | 2016-09-12 20:08 |  映画感想<タ行> | Trackback(16) | Comments(2)
e0033570_20370497.jpg英国貴族ジョン・クレイトン卿の元へ、ベルギー国王レオポルド二世から、彼が統治するコンゴへの招待状が届いた。ジョンの別名はターザン、幼少の頃からジャングルの中で動物と共に育った彼にとって、コンゴは故郷だった。
一度はその申し出を断るジョンだったが、レオポルド二世が原住民を奴隷化している疑いを持っている米英両政府からの要請を受け、故郷へと戻る決心をする。
だがそれはジョンを誘き寄せるための罠だった。
国王の腹心レオン・ロムは破綻した国の財政を立て直すべくダイヤを手に入れ、その見返りにジョンの仇敵の族長ムボンガと手を組んでいたのである。
多くの仲間を殺害され、妻ジェーンを浚われたジョンの怒りが爆発する。

エドガー・ライス・バロウズの生み出した古典的ヒーローの、もう何度目になるかわからない映画化作品だけれど、歴史上の出来事を絡めているのは珍しい、というか初めて?
アレクサンダー・スカルスガルドが扮するターザンことグレイストーク卿はワイルドかつセクシーだし、その妻ジェーンを演じるマーゴット・ロビーも気品がありながら行動的でチャーミング、と美男美女の理想的なカップル。
サミュエル・L・ジャクソンが胡散臭くも偉そうでもないターザンの相棒を熱演すれば、クリストフ・ヴァルツが憎々しげに悪役を好演、と役者陣も揃ってる。
ジャングルの動物たちは皆CGの産物のようだが、これまた助演賞モノの怪演。ターザンと動物たちが会話するような陳腐なシーンがないのも良し。

しかし時折挟まれる回想シーンが物語の進行上は邪魔だったり、ターザンとジェーンが暮らす部族がどうやって二人を受け入れてくれたのかがわかりづらかったり、ターザンを目の敵にする族長とは割とスンナリ和解しちゃったり、クライマックス・シーンが意外に盛り上がらなかったり…とちょっぴり残念な出来栄え。
音楽も良かったし、デイビッド・イェーツ監督も手堅くまとめたなとは思うものの、もうちょい何とかならなかったものかなあ。
それに邦題もイマイチ。
”THE LEGEND OF TARZAN”の方がカッコいいじゃん。それに劇中の台詞ともリンクするし。

ちなみにこの作品で、人生初貸し切りを体験した。
そんなにおっきなスクリーンじゃなかったけど、観客一人は流石に淋しい。

【ひとこと】
ターザン役の吹替に桐谷健太を起用したのはどこの誰だ?!


[PR]
by odin2099 | 2016-08-21 20:41 |  映画感想<タ行> | Trackback(10) | Comments(4)
e0033570_18041576.jpg人間世界で暮しているジューマンたちが結成したサーカスがやってきた。
仲間たちの姿に喜ぶジュウオウジャーたちだったが、宇宙大サーカスの団長ドミトルによって客席ごと子どもたちが浚われ、更に大和以外の4人も囚われてしまう…。

<スーパー戦隊>40作記念作品「動物戦隊ジュウオウジャー」の劇場版。
「ジュウオウジャー」に関してはほぼ予備知識ナシだけれども、毎度のことながら<戦隊>は敷居が低い上にシリーズとしての「形」も決まっているので、まあ何とかついていける。上映時間も短いし。

e0033570_18043672.jpgお話も番外編みたいなもので、後々のテレビシリーズで設定拾っていくのかな?
見た目が派手な割に、ジュウオウジャーのメンバーはちょっと没個性な印象を受けたけど、一年経てば彼らも大きく成長するんでしょうね。
今のところテレビ版を見たいな、という気分にはなってませんが…。

【ひとりごと】
相変わらずのお笑い芸人さんのゲスト起用には賛成しかねるんだけどなあ。
話題作りと集客効果はどんなもんなんだろう???


[PR]
by odin2099 | 2016-08-12 18:05 |  映画感想<タ行> | Trackback(2) | Comments(0)
e0033570_10154637.jpg異常気象に地殻変動、そして遂に巨大怪獣が目覚めた。あらゆる電子機器を無力化するその能力に、人類は打つ手がない。
だがかつて万能細胞「セタップX」捏造疑惑で学会を追われた西郷博士とその娘・美和は、密かにそれを完成させていたのだ。
助手の新田に「セタップX」を注入して人体実験を行った結果、新田の細胞は急激に分裂と増殖を繰り返し、彼を強靭な肉体を持つ巨人へと変貌させた!

河崎実監督が「シン・ゴジラ」に便乗して作った巨大怪獣モノ。
ちなみに「モノ」は「物」かと思ったら、なんと怪獣の名前だった!
さすが人の発想の斜め上を行くセンスだ。
ただ「シン・ゴジラ」に便乗していても、その元になってるのはゴジラではなく「フランケンシュタイン対地底怪獣」。ある意味ウルトラマンのルーツとも言える「怪獣対巨人」の構図を現代に蘇らせた。

出演は飯伏幸太、斉藤秀翼、鈴木みのる、真夏竜、河西美希、赤井沙希、古谷敏、きくち英一、筒井巧、堀田眞三それに毒蝮三太夫(本人役)。
斉藤秀翼に万能細胞を注入すると飯伏幸太になり、最後にはパワーアップして鈴木みのるになる…と書くとなんのこっちゃ?と思うだろうけど、そういうキャスティングなのだから仕方ない。プロレスラーに怪獣と戦わせるというビジュアルイメージがそもそもの発端なのだろう。

万能細胞の効力は2分40秒という中途半端なものだが、これは博士役が真夏竜だからこそだろう。また滝を切るなんていう特訓シーンもあり、これに異常に拒否反応を示すというのもお遊びだ。
防衛長官と副長官が初代ウルトラマンと帰ってきたウルトラマンのスーツアクターというのもお遊びで…って、基本この監督の作品はそういったノリで作られてるから、いちいち上げてるときりがない。
その割に「セタップX」に関してはSTAP細胞のパロディ以上の言及がないけれど…これって仮面ライダーXじゃないの?

前作「アウターマン」はかなり面白かったのだけれども、今回はいつもの監督の作風に逆戻り。マムシさんの扱いなんて正にそれ。「ギララの逆襲」の時のビートたけしみたいなもんかな。
それはそれで想定内だったけど、また新しい面が見られるかなとちょっぴり期待した自分がいけなかった。

【ひとりごと】
堀田眞三の存在感(と声のデカさ)は圧巻。もっともっと活躍して欲しいけれど、今のライダーや戦隊にはそぐわない演技なんだろうな。
萩原佐代子と牧野美千子はすっかり隠れレギュラー?
渡洋史も出てたし、真夏竜と筒井巧もお気に入りなのかな。


[PR]
by odin2099 | 2016-08-11 10:16 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_21271127.jpg2011年3月11日、東日本大震災発生。福島第一原発は全電源喪失の事態に陥った。
それからの数日間、「原発」というモンスターと戦った人々を、迫真のドキュメンタリータッチで描いたポリティカルサスペンス。
震災発生から時系列を追って進められる2011年のパートと、2012年や2013年、即ち後日の取材部分のパートを時折挟み、「あの時」どうなっていたのかを鮮明に描き出している。

鍋島という新聞記者を主人公に、政府や電力会社とのやりとりは緊迫感溢れるノンフィクションの体裁で、またイチFの作業員や非難させられるその家族、それに留守宅で帰りを待つ鍋島の妻を、状況がわからず不安に駆られる一般市民の代表としてフィクションとして描いた骨太な力作。
流石に東電関係者は別だが、菅内閣総理大臣、枝野内閣官房長官、坂下官房副長官秘書官、寺田首相補佐官、福山内閣副官房長官ら政府関係者が実名で登場するのには驚かされる。

この物語に出てくることが全てではないだろうし、事実と違う部分もあろうし、中立公正な立場で描かれているのかどうかもわからないが、まだ記憶に新しいというかまだまだ風化させてはならない「あの時」をドラマとはいえ、きちんとまとめ得たということは十分に評価してよいと思う。
「まだ何も終わっていない」というラストの台詞が胸を打つ。

北村有起哉、三田村邦彦、袴田吉彦、大西信満、中村ゆり、郭智博、神尾佑、青山草太、菅原大吉ら比較的地味なキャスティングなのも功を奏している。
監督は佐藤太。
e0033570_21272372.jpg
【ひとりごと】
『シン・ゴジラ』から怪獣要素を取り除くとこの作品になるように思う。
あの作品に惹かれる人ならば、こちらも必見。


[PR]
by odin2099 | 2016-08-08 21:29 |  映画感想<タ行> | Trackback(1) | Comments(0)

by Excalibur
ブログトップ