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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

カテゴリ: 映画感想<ヤ行>( 20 )

経済学者のスティーヴン・D・レヴィットとジャーナリストのスティーヴン・J・ダブナーの共著をベースに映画化。原作は全世界で400万部以上のベストセラーとなった経済書とのこと。


e0033570_22163411.jpg「不動産業者が家を売るコツ」「名前で子供の人生が変わるのか」「大相撲の八百長はデータから見抜けるか」「90年代にアメリカで犯罪の減った理由は」「賞金で高校生の成績が上がるか」等々一見すると「経済学」とは関係なさそうな題材が並ぶが、全ては「インセンティブ(やりがい、成功報酬)」という観点からデータを駆使し解説、あるいは実験を行って実証して見せるユニークなドキュメンタリー映画。


中でも大相撲の八百長問題や暴行死を取り上げたパートで、記事を執筆したライター、記事を連載した週刊誌の元編集長だけでなく、曙や小錦、それに八百長を告発した元力士の板井らにもインタビューを行い、相撲の歴史や特徴、また日本人の特質などを含めてタブー視されている事柄にまで言及し考察しているのは外国人という第三者の視点ならでは。
実際に相撲協会が八百長を認めたのはこの映画の製作後なので、この時点でここまで踏み込んでいるのは賞賛に値する。


また成績が上がると現金が貰える、という条件で生徒たちの成績が本当に上がるかどうかの実験も興味深かったが、一つ一つの検証は面白いものの一本の映画として観ると統一感に欠ける点がやや物足りない。映画にするよりもTVのシリーズ番組として構成した方が良かったのではなかろうか。


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by odin2099 | 2015-02-03 22:17 |  映画感想<ヤ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_20442152.jpg『グレンダイザー』第7話「たとえわが命つきるとも」をブローアップした、1975年冬の<東映まんがまつり>上映版をBlu-rayで鑑賞。
これ、地方都市のみの上映だった上に、以前出ていたDVD-BOXの「劇場版マジンガーシリーズ」には未収録だったので、いわば幻の劇場用作品の一つ。

公開されたのは丁度12話の放送前日なので、本放送から一カ月足らずでのブローアップというのは、準備期間を考えると結構ギリギリの作業スケジュールだったのかも。
当初から劇場公開を想定していたのか。

お話は、ベガ大王直々にグレンダイザー打倒の命を受けた親衛隊のゴーマン大尉が地球に赴任。その圧倒的な力でグレンダイザーを翻弄するものの、自分の地位が脅かされることを恐れたブラッキー隊長が……というもの。
序盤での最初の強敵出現パターンだが、結局はグレンダイザーが自力で勝利を掴むのではなく、ブラッキーの裏切りによって、というのは何となく釈然としない。ま、これもお約束といえばお約束なのだが。

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by odin2099 | 2013-06-18 20:46 |  映画感想<ヤ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_1951391.jpg題名を見て「もしや?」と思ったら案の定で、お馴染み『邪馬台国はどこですか?』『新・世界の七不思議』『新・日本の七不思議』早乙女静香と、『九つの殺人メルヘン』『浦島太郎の真相』『今宵、バーで謎解きを』『笑う娘道成寺』桜川東子が、『すべての美人は名探偵である』に続いて共演する連作短編ミステリーでした。
なお今回は前作に登場した翁ひとみも加えて三人組になっていて、旅先で事件に巻き込まれるトラベルミステリーとなっております。

収録されているのは表題作「吉野ヶ里殺人紀行」「纒向―箸墓殺人紀行」「三内丸山殺人紀行」の3篇で、それぞれは独立したお話ですが、いずれも”邪馬台国”をキーにして結びついています。
邪馬台国が北の方にあると主張したり、いつの間にかカレシが出来ていたりと他の作品の展開を踏まえて静香が中心になっていて、せっかくの東子もひとみも引き立て役になっているのが残念ですが(東子なんか、あわや・・・?の危機シーンもあるのに)、これからも続けて欲しいですね、これは。
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by odin2099 | 2013-02-07 19:56 |  映画感想<ヤ行> | Trackback | Comments(0)
2010年のモントリオール国際芸術映画祭で審査員賞受賞の作品です。日本でも同年に劇場公開されています。

e0033570_21225365.jpgフェルメールの「牛乳を注ぐ女」やレンブラントの「夜警」など、自分でも知っているような様々な著名作品を抱え、大英博物館やルーヴル美術館に比肩しうると言われているのがオランダのアムステルダム国立美術館。
ところがここは2004年から改築工事が始まったものの、未だに閉鎖中なのだそうだ。

この作品は本来、改築工事の記録映画となるはずだったのですが、工事は一向に進みません。
国際的なコンペで決定したはずの設計プランが、地元市民の反対に遭って頓挫。軌道修正を試みるも、市民団体だけでなく役人からも次々と横槍が入っていきます。
それでも、どうにかこうにか着工に漕ぎつけたと思ったら、今度は入札が失敗という有様。

美術館の職員たちは、どこに何を飾ろうか、あれを選んでこれをボツにして・・・などとやっているのですが、肝心の建物は出来ないし、段々モチベーションも下がっていきます。
度重なる変更、修正に建築家はやる気をなくし、学芸員も現場を離れ、遂には館長まで辞職するという事態にまで陥ってしまいます。

この映画は2008年に作られましたが、当初はこの年に再オープンのはずでした。本当なら完成披露パーティか何かの映像で締めくくろうとしたのだと思いますが、工事が中断したままであたかも廃墟のような美術館の姿で終わってしまいます。
それでもどうやら動き始めたらしい、というようなテロップが最後には流れますが、実際のところはまだまだ完成には至っていません。

途中で日本でのシーンがかなり長めに挿入されているので驚きましたが、この美術館には日本の作品が無く、どうしてもということで交渉を重ね、一対の金剛力士像を購入したんですね。
でも、せっかくの日本からの美術品も、今は所蔵庫で眠っているだけなのは実に勿体ないことで。

とにかくこの映画、かなり笑えます。
勿論作り手は大真面目に作っているでしょうし、映画に登場する館長、学芸員、修復家、装飾家、警備員などの美術館の職員、政治家、建築家、市民団体の皆さん、それぞれ自分の立場で正当な、真っ当な主張をしているつもりでしょうから笑われるのは本意ではないはずですが、逆にだからこそ笑いがこみあげてきます。
現在の予定では今年中か、来年の初めぐらいには再オープンの見通しらしいのですが、はたして今度こそ完成するのでしょうか。

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by odin2099 | 2012-01-26 21:25 |  映画感想<ヤ行> | Trackback(11) | Comments(4)
スピルバーグ一党が作った劇場版『トワイライトゾーン』のヒットは、そのままSF、ホラー、ミステリー系のオムニバスドラマブームへと発展。
『新トワイライトゾーン』『新・ヒッチコック劇場』などが作られましたが、スピルバーグも自らTVシリーズを立ち上げました。それが『世にも不思議なアメージング・ストーリー』です。

その中から先ず3つのエピソード(セグメントと呼ばれています)が選ばれ、劇場用映画としてお色直し。各セグメントを繋ぐカットや、オリジナルのエンドロールも追加されています。
基本的には30分番組なのですが、中には1時間枠で放送されたものもあり、この劇場版では第1と第3セグメントが1時間枠のものになっています。

e0033570_21354664.jpg第1セグメント「最後のミッション」はスピルバーグ自身の監督作品。無名時代のケビン・コスナーが主演です。
時は第二次大戦の最中、出撃した爆撃機は敵機を撃墜したものの被弾してしまいます。
何とか基地への帰投は可能ですが、燃料もなく車輪も壊れ、助かる道は胴体着陸のみ。ところが下部銃座には爆撃手が閉じ込められたままで、着陸すれば彼は押し潰されてしまいます。
さて搭乗員たちは?というサスペンス物ですが・・・オチには唖然とさせられてしまいました。
サッパリ訳が分からず、これを”奇跡”で片付けて良いものか。せっかくの感動的なお話が、これじゃあぶち壊しだと当時劇場で憤慨したものです。この結末、許せますか?

第2セグメントは「パパはミイラ」
邦題だと何のことやらよくわかりませんけれど、ママとミイラがどちらも「マミー」なのに引っ掛けた洒落なんですね。
映画のロケ中に、ミイラ役の俳優さんの奥さんが急に産気づいたと連絡が。彼は急いで病院へ向かいますが、ミイラの扮装のままだったので、周囲から追い回されて大騒動。その最中に本物のミイラが出現して・・・というドタバタ調のホラー・コメディです。
今回唯一の30分エピソードですが、小粒でもピリっとしていて一番良く出来ています。ミイラ映画の監督さんが、どことなくスピルバーグに似ているのも笑えます。
監督のウィリアム・ディアはこの作品でスピルバーグに認められ、『ハリーとヘンダスン一家』の監督に抜擢されることになりますが、そちらもなかなかの秀作でした。

第3セグメントは「真夜中の呪文」、スピルバーグの弟分ロバート・ゼメキスが監督を務めています。
厭味な教師にいじめられた二人の生徒が、ひと泡吹かせてやろうとしゃっくりが止まらなくなる呪いをかけようとするのですが、その呪いが効きすぎて・・・という、これもホラー・コメディです。
クリストファー・ロイドの怪演は楽しめますが、全体としては悪ノリのしすぎという印象で、それはこの映画全体に言えることでもありますね。

この映画版、当初は全てスピルバーグの監督作品でまとめるという話でしたが、結局監督したのは2本だけ。
他にもピーター・ハイアムズやジョー・ダンテ、トビー・フーパー、マーティン・スコセッシクリント・イーストウッド、アービン・カーシュナーらが監督したエピソードもありますが、番組はそれほどの支持を得られず2シーズンで打ち切りになってしまったようです。
日本ではこの劇場版公開に続いてビデオで発売されたり、TVの映画放送枠で流されたりしましたが、さして話題にもなりませんでした。
最近になってようやく全話がDVDで発売されましたので、改めて見てみましょうかね。

ちなみに番組のテーマ曲とスピルバーグのパートの音楽はお馴染みジョン・ウィリアムズですが、ゼメキスのパートの音楽担当は名コンビのアラン・シルベストリ、そしてディア監督のパートではダニー・エルフマンが参加しています。
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by odin2099 | 2011-08-24 21:39 |  映画感想<ヤ行> | Trackback | Comments(0)
二代将軍・徳川秀忠の急逝は、三代将軍の座を巡る家光派と忠長派の対立を煽り、幕閣だけでなく、御三家や諸侯、朝廷や浪人、民衆を含めた波乱の幕開けとなった。
その中で家光擁立を図る柳生但馬守は、次々と建策を練ってゆく・・・。

e0033570_18425227.jpg東映が時代劇復興を願い、十何年振りかで作り上げた超大作ということで話題になっていました。
当時小学生だったんですが、これ、映画館で見ています。
誰かに連れて行かれたのではなく、自分で見たがったんですよね。
その後TVドラマにもなり、こちらは第1話はリアルタイムで見て、その後は再放送でチラホラ見たくらいなので、お話が全然違うなあという印象しかありませんが。

それにしてもよくもこんなに、というくらい沢山のキャラクターが出てきます。
家光(松方弘樹)派は但馬守(萬屋錦之介)をはじめ、松平伊豆(高橋悦史)、春日局(中原早苗)、一方の忠長(西郷輝彦)陣営は生母・崇源院(山田五十鈴)に土井大炊頭(芦田伸介)、そして尾張大納言(三船敏郎)。

これに柳生の子供たち――十兵衛(千葉真一)、左門(矢吹二朗)、又十郎(工藤堅太郎)、茜(志穂美悦子)――や、世に出る機会を窺っている根来衆の面々――根来左源太(室田日出男)やハヤテ(真田広之)、マン(浅野真弓)たち――が但馬の命を受けて暗躍しますし、出雲の阿国(大原麗子)は忠長と恋仲だし、名護屋山三郎(原田芳雄)は殆ど間男状態だし、真・新陰流を名乗る小笠原玄信斎(丹波哲郎)は「打倒!柳生一族」をスローガンに忠長に接近してくるし、玄信斎に拾われ、今は歌舞伎役者・猿若勘三郎(中村富十郎)に預けられて女形ととして活躍している雪之丞(中村米吉)は、大奥へ忍び込んで家光暗殺の刺客になるし、家光と忠長の確執を利用し王政復古を目論む宮中には、烏丸少将(成田三樹夫)という公家なのに剣の遣い手がいたり・・・。

時間の関係であっけなく退場してしまうキャラクターもいますが、各人それなりに見せ場を与えられていますので、その交通整理の手際には感嘆するばかり。
他にも田中浩、中谷一郎、梅津栄、夏八木勲、金子信雄らが出演してますので、画面も豪華で締まった感じがします。
語りは鈴木瑞穂で、佐藤純弥とか角川春樹が出てるのが謎ではありますが。

最後は驚愕などんでん返しで、「夢でござる」という錦之介の台詞は流行語になったと記憶していますが、兎に角大まかな流れだけを押え、後は史実を無視したフィクション。割り切れば大いに楽しめるアクション映画だと思います。
この作品以降、柳生十兵衛といえば千葉真一、という図式が出来上がりますが、それぐらい格好良かったですね。
また、子役からJAC入りした真田広之は、この作品が本格的なデビュー作だったはず。浅野真弓も懐かしいですねえ。この人も子役出身だったっけ。

未読ですが、この作品にはノベライズを担当した松永義弘による続編小説があります。
続・柳生一族の陰謀(旧題・「斬る/続柳生一族の陰謀」)』と題された作品、今度は家光の異母弟・保科正之が出てきたりで非常に興味深い内容なんですが。
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by odin2099 | 2011-08-15 18:44 |  映画感想<ヤ行> | Trackback(2) | Comments(2)
e0033570_2018880.jpg流離の戦士が聖剣を与えられ、王国の危機に悪い魔法使い退治を依頼される、というヒロイック・ファンタジーで、併せて聖杯と聖宝の三つの神器を手に入れ、攫われた王女様も救い出すのが主人公に課せられたミッション。

出演はリチャード・ヒル、バービ・ベントン、リチャード・ブルッカー、ラナ・クラークソン、ビクター・ボーらで、脚本はハワード・コーエン、監督はジョン・ワトソン。

何本も作られた『コナン・ザ・グレート』フォロワーの一本だが、製作がニュー・コンコルドなのでロジャー・コーマン先生の息がかかったもの。シリーズ化もされ以前まとめて観たことがあったのだけれども、懐かしくなって探したら、何と『デス・ストーカー/魔界の伝説』という題名でDVDもリリースされていた。

バービ・ベントンというのは元プレイメイトだそうで、それもあってか本家に比べるとお色気シーンと、それに残酷シーンも増量。首が飛んだり、腕がちぎれたり、意味もなくハダカのお姉ちゃんが出てきたりします。
といっても目を背けるほどでも、あるいは目を輝かせるほどでもありませんので、ゆめご期待なさらぬよう。

王様は貧相だし、喧伝されるほど魔法使いのパワーは強くないけれど、主人公のデスストーカー(と呼ばれてるけれど、字幕だと「ストーカー」になってる)はそこそこ強そうには見えるので、80分弱という上映時間は退屈せずには済みそう。

e0033570_20173294.jpgヒロインかなと思っていたら女性キャラがあっさり退場しちゃったり、仲間かと思ったら裏切り者だったり、それ以外にも未消化だったり勿体ない要素が幾つかあるのだけれども、撮影か編集の段階でバサバサ切り詰めたのかも知れない。
この手の作品に多くを望んではいけないけれど、そこらへんがちょっと惜しいかな。
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by odin2099 | 2010-12-09 20:20 |  映画感想<ヤ行> | Trackback | Comments(0)
エドガー・アラン・ポーの作品を、3人の監督が撮ったオムニバス映画。

e0033570_6392466.jpg最初のエピソードはロジェ・ヴァディム、パスカル・カズン、ダニエル・ブーランジェの3人が脚本を書き、ロジェ・ヴァディムが当時の妻ジェーン・フォンダとその弟ピーター・フォンダを主演に据えて監督した「黒馬の哭く館」
我儘な伯爵令嬢フレデリックが、自分を袖にした遠縁の貴族の若者に復讐しようと彼の住む屋敷の馬小屋に放火するが、馬を助けようとした青年貴族は焼死。その後彼女は、自分の城に飛び込んできた黒馬に魅せられるようになり、ある日、落雷によって火事の起きた草原を馬に跨り駈けてゆく・・・。

奥さんのジェーン・フォンダのエロティックな肢体を前面に押しだす演出も然ることながら、その惹かれる相手に実弟のピーター・フォンダをキャスティングするというのも倒錯的。
ただラストシーンが今一つ綺麗に決まらないのと、全体的にだれるのが残念。

第二エピソードは脚本ルイ・マル、クレマン・ビドル・ウッド、ダニエル・ブーランジェ、監督がルイ・マルの「影を殺した男」。主演はアラン・ドロンブリジット・バルドー
冷酷で残虐な男ウィリアム・ウィルソンが悪事を働こうとする度、彼と同姓同名の男が現れ、それを邪魔しようとするということが子どもの頃から何度か起こっていた。そして今日も賭場で美しい女を負かし、その肉体を手に入れようとした所へまたも現れ、彼のイカサマを暴露する。そこでウィルソンはもう一人のウィルソンを短剣で刺し殺すが、その時奇妙な言葉を残す・・・。

善悪二人のウィルソンは理性と欲望が分離した姿なのだろうか。ドッペルゲンガーを扱っていて、オチも分かりやすくて三部作中一番のまとまりを見せる。
成長してからのウィルソンはドロンの一人二役だが、子ども時代の二人は似てるようには見えないのは御愛嬌?

第三エピソードの「悪魔の首飾り」フェデリコ・フェリーニの脚本・監督、共同脚本がベルナルディーノ・ザッポーニ、主演はテレンス・スタンプ
アルコール中毒で落ち目の英国俳優が、報酬のフェラーリの新車に釣られ久しぶりの映画出演でイタリアを訪問。TV番組のインタビューを受け、映画祭の授賞式にゲストとして出席するものの、夢とも現実ともつかぬ世界をさまよい続けた揚句、フェラーリに乗って市内を爆走、出口の見えない袋小路に彷徨いこむ・・・。

一般的には一番受けが良いのがこのフェリーニのパートなのだが、観念的すぎて内容がどうも見えてこない。
平たく言えば何が何やらサッパリで、その良さがちっともわからないのはまだまだ映画の見方が甘いということだろうか。
20年位前に一度観ているのだが、上記2作品は比較的覚えていたものの(黒馬に取り憑かれたかのようなジェーン・フォンダの表情や、半裸のブリジット・バルドーを鞭打ちするアラン・ドロンのサディスティックな表情など)、この作品では辛うじて車で市内を暴走するショットを記憶しているだけだった。
ラストの後味の悪さは三作中随一。

ということでこのオムニバス映画、個性的な監督が集っているだけに面白い映画にはなっているのだろうが、各人が個性的すぎてパートがバラバラ、一本の映画として見るとまとまりを欠いているのはこの手の映画の宿命だろう。諸刃の剣である。
以前観た際もトータルでは”凡作”だなあと思ったものだが、20年経っても自分にはちっとも進歩が見られなかったのはちょっと口惜しい。
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by odin2099 | 2010-10-07 06:39 |  映画感想<ヤ行> | Trackback | Comments(2)
ヤマトの国に双子の王子が誕生した。だがそれは不吉な兆しであるとの祈祷師ツキノワの進言を入れ、オオキミは弟のオウスを廃しようとするのだが、アマテラスオオミカミの使いであるアマノシラトリに助けられ、叔母であるヤマトヒメの元で育てられることとなる。

ある日オウスは、洞窟の中で「お前はやがて三つの光を手に入れることになる」という不思議な声を聞くのだった。
成長したオウスは許されて帰参するが、間もなく母が病死し、それを弟オウスが呪い殺したのだと誤解した兄との口論のさなか、弾みで兄を殺してしまう。激昂したオオキミはオウスに、強大な敵クマソ征伐を命じ、それを果たすまでは帰るなと厳命する。

旅の途中でオウスは、妖術を使う巫女のオトタチバナと出会う。二人はまだ知らなかったが、これは運命に結び付けられていたものだった。
オトタチバナの協力もあって首尾よくクマソを征伐したオウスは、クマソタケルより”ヤマトタケル”の名を贈られ凱旋するが、父であるオオキミはオウスを許そうとはしなかった。

そんな頃、オウスはヤマトヒメの頼みで宮中からアマノムラクモノツルギを運び出そうとしていた。かつてアマテラスやスサノオに反旗を翻し、父であるイザナギ神によって宇宙の彼方に追放されていたツクヨミが再び戻ってくることを察知したヤマトヒメは、その力の源であるツルギを隔離しようとしたのだが、それと気付いたツキノワがオウスを襲う。
ツキノワはかつてツクヨミが変身したヤマタノオロチの分身だったのだ・・・。

e0033570_23575240.jpgお正月の「ゴジラ」映画が定着してきたので、もう一つ特撮映画を、ということで夏休みに公開された作品。それにハリウッド版「ゴジラ」にバトンタッチする際の、柱としても期待されていた。
そこで平成「ゴジラ」シリーズのスタッフがそのまま移行し、TVアニメとのメディアミックスなども展開。
主演に高嶋政宏と沢口靖子、その脇にベンガル、石橋雅史、麿赤児、篠田三郎、杜けあき、目黒祐樹、阿部寛、藤岡弘、宮本信子らを配し、シリーズ化も念頭に置いた意欲作だったのだが、興行的には思わしくなかったようだ。公開二日目に観に行っているが、満員だったという記憶はない。

殆ど期待しないで観たのだが、これは面白かった。「古事記」が題材であっても、他の、例えばギリシャ神話の要素を取り入れ、それをRPG風の味付けをする。元々RPGはヒロイック・ファンタジーを素材にしたものが多く、またそもそもこの”剣と魔法の物語”は人工の(という表現は変だが)神話とも言うべきものなのだから、正しくこれは換骨奪胎、本歌取り、じゃないな、原点回帰とでも言うべきものか。良い意味で日本神話らしくないストーリーとなった。
ヤマタノオロチなどはいるが、ゴジラ等と違って特別のキャラクターのいない人間ドラマとやらが、はたして子供受けするかどうかは別にして。

その人間ドラマ部分でも欠点はいくつか見受けられる。特にオトタチバナの設定。
神話におけるタケルの妻であっても、所詮は脇役。これをヒロインに昇華させるにあたって色々な要素を付け加えているのだが、それでもまだ重さがない。ただ、ヒロインとしては良く描かれている方だろう。沢口靖子が初めて美人に見えたものだ。
役者陣は総じて好演。
スサノオの目黒祐樹にやや貫禄がないが(ここは一つ、『日本誕生』とのダブルイメージで三船敏郎はどうだろうか)、藤岡弘の重量感など良し。阿部寛の出番が少なく、高嶋政宏との対決など物足りなさはあるが、そこは続編での再登場に期待しよう。


e0033570_23564111.jpg当時のメモを引っ張ってきたが、思いのほか(?)気に入っていたことがわかる。
他人に読ませようという文章ではないので、全体を通すと意味不明だが、その分”生”に近い心情が綴られているんじゃないかと思う。
・・・という好印象を持ちながら今回観直してみたのだが、何だかガッカリ。
もっと面白いんだと思っていたのだがなぁ・・・。

沢口靖子が儚げで可愛く見える、というのは良いのだが、高嶋政宏の一本調子の演技は、自分とリズムが合わないのか見ていて辛い。そういえば『ガンヘッド』も『ZIPANG』も『ゴジラVSメカゴジラ』もそうだったなぁ。
あと、スケールの大きなアクション大作のはずなのに、何故か画面がせせこましい。
ロケ撮影があまりなく、セットが小さい(そう見えるだけなのか、実際にスタジオが狭いのかはわからないが)。そのため、大冒険活劇に相応しい解放感が全く感じられないのだ。
それに音楽が、テーマ曲など非常に格好良く、当時のTV番組などでかなり流用されていた記憶があるのだが、画面に全くと言って良いほど合ってない。
○か×か、ならば間違いなく○なんだけれども、他人に勧められる映画かというと、「NO!」・・・だろうなぁ、やっぱり。
色々と惜しい作品ではあるんだな。
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by odin2099 | 2009-07-23 23:55 |  映画感想<ヤ行> | Trackback(1) | Comments(3)
e0033570_23313439.jpg『タイムボカン』シリーズ第2作の『ヤッターマン』は、今から30年ぐらい前に放送していたTVアニメ。最初っからではなかったけれど、毎週毎週観てました。その後も『ゼンダマン』や『オタスケマン』、『逆転イッパツマン』等々とシリーズは続きますが、最大の特徴は主役変われど悪役変わらず。”三悪”と呼ばれる主人公の敵役である三人組だけがスライドし続けている点でしょう。古今東西問わず、そういったシリーズ物って他にあるんでしょうかね。
また、ストーリー展開の基本フォーマットを作ったのは、この『ヤッターマン』。実はこのシリーズ、<タイムボカンシリーズ>と呼ぶよりも<ヤッターマンシリーズ>と呼ぶのが相応しいくらい、パターンはこの作品で出尽くしてます。

その『ヤッターマン』が昨年TVアニメとして復活。”三悪”がオリジナルキャストなのが嬉しい限りですが、ただ毎週観たいとまで思わせるものはないですねー、残念ながら。しかも放送が変則なのも玉に瑕。月に一回も放送されないこともあったはず。
そんな『ヤッターマン』が、今度は実写で映画化。早速誰がどの役をやるのかで話題沸騰、そして期待と不安というよりも、不安だらけの中で公開を迎えましたが、意外や意外、これが結構好評のようなのですね。

ということで観てきましたが・・・・・・ダメ。
他の皆さんがベタボメしてるので、辛口の意見があっても・・・良いですよね?
なんというか、バラエティ番組でタレントさんが、似てない物真似を披露しながらパロディドラマを演じてるような、そんな寒い気持ちになってしまいました。

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確かに一つ一つのパーツを取ってみれば、悪くないと思うんですよ。
デザイン、ポーズ、カット割など、アニメーションの再現度合いもなかなかのもの。
ただそれを一つにまとめて繋いでみると、ギャグはすべりまくってるし、テンポが悪くてミョーに間延びした作品になっちゃってるのです。
逆に、ノレない自分が口惜しいんですけどね。こうまで感覚合わないかなあ、と。

あと、最後にオマケ映像として「次回予告」が流れますが、そこまでやるならオープニングとエンディングもキッチリと再現して、TVシリーズの1エピソードの拡大版、としてやって欲しかった。それならもっと点数が甘くなったかも。
ま、続編は兎も角、主役は変えて、三悪のキャストだけそのまんまで、『ヤットデタマン』とか『イタダキマン』とか次々にシリーズを作るのも面白いかなぁ、なんて考えてみたりもしたけれど、多分、ヒットはしないだろうな・・・。
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by odin2099 | 2009-03-17 23:32 |  映画感想<ヤ行> | Trackback(29) | Comments(6)

by Excalibur
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