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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

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ダイヤ王ケスルバッハが殺され、残された「813」と「APO ON」の謎を巡り、ルパン、鬼刑事ルノルマン、冷酷無比な殺人鬼らが死闘を繰り広げるというシリーズの一篇。題名だけは知っていたけれど、どんなお話なのか全然知らなかった有名作品を、南洋一郎版で読了。

e0033570_6242063.jpgルパンは序盤に出てきた後、中盤ぐらいまでは表立って活躍しはしない。代わりに何人かの怪しい人物が出てくるのだが、その中の一人が当然ながらルパンの変装・・・というところまでは誰でも想像が付くだろうが、更にもう一捻りが加えられているのは流石。読み返してみると、色々と伏線は散りばめられているのだが・・・。

そして謎の殺人鬼の正体、こちらはすっかり騙された。
というより、自分の脳内イメージに騙された、という感じ。その人物に対して、自分は全く異なるイメージ像を結んでいたので、その人物と犯人が全く繋がらなかったのが敗因。
それでも、ちょっと意外な人物であることは確かだろう。

ただ、題名にもなっている「813」の謎解きの方は、あまりピンとこなかったのだけれども、このお話の面白さはそれとは別の部分にあるのは間違いなさそう。
ちなみにこの作品にもルパンの引き立て役としてのみ、かの名探偵シャーロック・ホームズ氏が出てくるが、これが名前だけの登場で、謎解きに失敗するという役回りだ。
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by odin2099 | 2010-03-05 06:24 | | Trackback | Comments(0)
e0033570_6521330.jpg江戸川乱歩の<少年探偵>シリーズに続いて、南洋一郎の<怪盗ルパン全集>も文庫化されました。
で、せっかくなので(?)第1巻を購入。先日、逢坂剛によるリライト版を読んだばかりの「奇厳城」です。

こちらもモーリス・ルブランは”原作”扱いなので、「超訳」どころか二次創作に近いのかも知れませんが、<ルパン>というと何となくこの「南洋一郎版」を思い出してしまいます。小学生の頃に何冊か読み漁ったからでしょうね。
今読むと文章表現には古臭さを感じる部分がないでもないですが、元が古典と呼んでも良い作品なのだから、あまり現代的にアレンジしすぎるのも考えもの。してみるとこのぐらいが丁度良いのかも知れません。
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by odin2099 | 2010-01-19 06:52 | | Trackback | Comments(0)
e0033570_6255070.jpg<痛快 世界の冒険文学>シリーズの一冊として書かれた、<アルセーヌ・ルパン>のリライト版。オリジナル版を改変というか改善して、非常に面白い読み物に仕上がった。

物語をイジドル・ボートルレ少年の一人称にしたのもアイディアだし、ゲスト出演のシャーロック・ホームズを原典以上に格好良く描いているのも嬉しい。
本来はこのシリーズ、小学生の中・高学年あたりがターゲットなのだろうが、大人が読んでも充分に楽しめる。

ただ、これは原典版もそうなのだが、ルパンのキャラクターが今一つ掴みづらく、ルパンに肩入れして、というか、感情移入して読みにくいのが難ではある。
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by odin2099 | 2009-12-28 06:26 | | Trackback | Comments(0)
明智小五郎というと、やっぱりこの人でしょうかねー。
土曜ワイド劇場」の”江戸川乱歩シリーズ”第6弾、名探偵・明智小五郎を演じているのは勿論、天知茂!
1977年から亡くなる1985年までの8年間に、25作品で明智探偵を務めています。
最初は「土曜ワイド」、1時間半枠だったそうですが、このシリーズの人気もあって2時間枠に拡大。その新装開店の第一作が、この『黄金仮面』だったとのこと。なんかリアルタイムで観ていた記憶もあるのですが、そういう細かい経緯は全く覚えていませんねぇ・・・。

e0033570_2311837.jpgそれはさておき、今回の明智探偵の相手は、黄金の仮面を被り、国宝級の美術品を次々と狙う神出鬼没の大泥棒。
その正体は副題にある通り”怪盗ルパン”なわけですが、ただルパンその人ではなく、”ルパン二世”(ルパンの再来)と呼ばれている別人のよう。原作は未読ですが、そちらでは本家本元のルパンらしいので、そのあたりは設定を変更してるようですね。
ただその実力はなかなかのもので、中盤まではかなり明智探偵の分が悪いです。そして最後も追い詰めはしたものの、後一歩及ばず・・・後にオリジナルの続編も作られています。

文代に五十嵐めぐみ、小林少年に柏原貴、浪越警部に荒井注というレギュラー陣に加え、今回のゲストヒロインは由美かおる
和服あり、テニスルックあり、コスプレあり(?)、シャワーシーンあり(!)と、かなり魅力的です。
他に野平ゆき、結城美栄子、松下達夫、藤村有弘らが出ていますが、森次晃嗣や山本リンダなんかも顔を見せていてビックリ。再放送でも観ていたはずなんですが、ちっとも覚えていませんでした。
そしてメインゲストはジェリー伊藤と伊吹吾郎。
相変わらず”怪しい外人”を演じているジェリー伊藤も胡散臭いですが、フランス人とのハーフという役どころの伊吹吾郎はなんとも無謀ですねー。この如何わしさが「土曜ワイド」らしいと言えば言えますけど。
しかしこの当時は兎も角として、今じゃ伊吹吾郎に由美かおるの組み合わせ、まるで『水戸黄門』ですなぁ・・・。
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by odin2099 | 2008-10-25 23:03 | テレビ | Trackback | Comments(4)
子供の頃によく読んだ南洋一郎版「ルパン」の一冊。全30巻も刊行されていたようだけれども、自分が読んだのは何冊ぐらいだったのだろう?
学校の図書館で借りたりして、多分半分くらいは読んでるんじゃないかと思うけれど、その中にこの本があったかどうかは覚えていない。
現在は非シリーズ物や、南洋一郎の創作物と考えられている作品を除外し、全20巻で再刊行。映画『ルパン』公開に合せて文庫にも入った(といっても普通の文庫本よりもかなり大判)。

e0033570_19354298.jpgで、この作品、”原作”は先日読んだ『カリオストロ伯爵夫人』である。しかし殆ど別物!
カリオストロ伯爵夫人やクラリスとドロドロの三角関係を繰り広げるはずのルパンは、ここではクラリスを妊娠させてもいないし(笑)、伯爵夫人の愛欲に溺れることもない(爆)。恋愛要素は皆無。
それに伯爵夫人の謎めいた出自も割愛され、単なる悪女に落ちぶれてしまっている。
ルパンは、といえば20歳の割りに自信過剰で尊大なヤなヤツだし、最後はせっかく手に入れた宝を手放す義賊。まぁヒーローっぽいといえば言えなくもないかなぁ。

端から”翻訳”ではなく、子ども向けの”リライト”にはなっているけれど、ここまでくると二次創作物に近い。読みやすくて面白いのは認めるけれど、ちょっとやりすぎの感もある。このシリーズで「ルパン」に親しむと、原典とのギャップに驚くよなぁ。
南洋一郎の功罪、”功”の部分も確かにあるだろうが、”罪”の部分も決して軽くはないってとこだろうか。
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by odin2099 | 2008-08-11 19:36 | | Trackback | Comments(0)
モーリス・ルブランが生み出した怪盗紳士ルパン・シリーズの一篇ですが、「ルパン」に「カリオストロ」と来ると違う作品を思い浮かべる人の方が多いかも知れません。なんせルパンの恋人となる少女の名前が「クラリス」ですから。

しかしこちらは正真正銘、本家本元、元祖アルセーヌ・ルパンの冒険譚。
シリーズ後期の作品ですが、内容はまだラウール・ダンドレジーを名乗っていた頃の若きルパンが、”カリオストロ伯爵夫人”を僭称する謎めいた美女ジョゼフィーヌ・バルサモと冒険を共にし、そして宿命の対決を繰り広げるという、云わば<ルパン・サーガ>の”エピソード1”的な位置付けの物語です。

e0033570_2157491.jpgよくあちらの作品の元ネタという紹介のされ方をしていますが、キャラクターの名称を除けばこれといって共通点はありません。あの手の作品を期待した人はガッカリするかも知れませんね。クラリスも、物語内での存在感は強いものの、それほど出番はありませんし。

しかしこの作品の二転三転の謎解きは楽しめますし、何と言ってもジョジーヌが魅力的です。単に”悪女”では片付けられない多面的な魅力は、作中でも何人かの男たちが危険を知りつつも惹かれていきますが、然もありなん。ルパンならずとも虜になってしまいます。

2004年に製作された映画『ルパン』は、一応この作品が原作となっていますが、お話は随分変ってますね。
まぁそれは良いのですが(良いのか?/苦笑)、それよりも気になるのはキャストの方で、ルパン役のロマン・デュリス、クラリス役のエヴァ・グリーン、そして”カリオストロ伯爵夫人”のクリスティン=スコット・トーマス、何れも自分のイメージからは遠かったのですが、熱心なファンには納得のキャスティングだったのでしょうか?
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by odin2099 | 2008-07-30 22:02 | | Trackback | Comments(0)
こちらが正真正銘、アルセーヌ・ルパンのデビュー作です。
「アルセーヌ・ルパンの逮捕」、「獄中のアルセーヌ・ルパン」、「アルセーヌ・ルパンの脱獄」、「謎の旅行者」、「王妃の首飾り」、「ハートの7」、「アンベール夫人の金庫」、「黒真珠」、「遅かりしシャーロック・ホームズ」の計9編を収めた短編集で、一つ一つは独立したお話ですが、全体で一繋がりにもなる連作集でもあります。

e0033570_2347710.jpgそれにしてもルパンは、当初から徹底的にホームズ(コナン・ドイルに配慮してか、ルブランはエルロック・ショルメスと名前を変えて登場させていますが、現在ではホームズと断定されています)を意識して書かれていたのだなぁ、と改めて知りました。
またエンターテインメント性においては、どうやら<ホームズ物>よりも<ルパン物>に軍配が上がりそうな予感もしました。<ホームズ>共々<ルパン>とも、これから付き合っていきたいと思います。
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by odin2099 | 2006-06-12 00:07 | | Trackback | Comments(0)
言わずと知れた<アルセーヌ・ルパン>物です。ハヤカワ文庫から新訳版が出た!というので飛びついたのですが、あれ?これって1作目じゃなくて「第一長編」だったのか・・・(苦笑)。それに去年、映画『ルパン』公開に合せて既に2冊出版されていたことをすっかり忘れてました。その時、「よぉし、新訳本が出るんなら、そっちで揃えちゃおうかな」なんて思ってたくせに・・・。

e0033570_2041457.jpgで、気を取り直して読みました。なんせ”シリーズ最高傑作!”なんて言ってる人もいるくらいだし。
そして「なるほど」。確かに面白いですね、これは。
実質的な主人公はイジドール・ボートルレという高校生で、彼がシャーロック・ホームズもかくや、という名推理ぶりを見せてくれ、稀代の怪盗アルセーヌ・ルパンを追い詰めていきます(ホームズ自身も引き立て役として引っ張り出されてます)。しかし流石はルパン、イジドール君の更に上手を行き、これにまたイジドール君が果敢に挑んでいく、という展開が繰り広げられていきます。
<ルパン>物を本格的に読むのはこれが初めてだったんですが、随所にデジャヴを味わったのは、おそらく小学生の頃にポプラ社の南洋一郎版を色々貪るように読んだからでしょうね。この作品そのものを読んだかどうかは覚えていないのですが、きっと読んだんだろうなぁ・・・。
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by odin2099 | 2006-06-05 23:35 | | Trackback | Comments(0)
e0033570_14424078.jpgルパン生誕150周年を記念して、昨秋ようやっと一年遅れで日本でも公開された『ルパン』
製作中から期待していたんですが、実際に見た作品は自分には今ひとつでした。
これはシリーズに対する自分の不勉強もあるのだとは思いますが、続編でも出来ればきっと見に行くだろうものの、そんなことでもなければこれっきりだなぁ、なんて考えておりました。

ところが近々発売されるDVDの吹替キャストを見てぶっ飛びました!
それは
 アルセーヌ・ルパン/ロマン・デュリス:宮本充
 カリオストロ伯爵夫人/クリスティン・スコット・トーマス:増山江威子
 ボーマニャン/パスカル・グレゴリー:大塚芳忠
 クラリス・スピーズ/エヴァ・グリーン:島本須美
 ドル・スピーズ侯爵/ロバン・ルヌーチ:小林清志
というものだったからです。

う~ん、誰が考えたんだか知りませんが、凄いですねぇ。
”クラリスの声”が島本須美ですよ!(笑)
おまけに増山江威子に小林清志と来たもんだ。
納谷悟朗と井上真樹夫の名前がないのが寂しいですが(爆)、なかなか遊び心のあるキャスティングだと言えるでしょう。
これはDVD、買いか?

でも、冷静に考えると必ずしもイメージに合った、とは言えないような気もするんですよねぇ。
実際に見て(聴いて)みないことにはなんとも言えませんが、遊び心のみ、になっていないことを祈りたいと思います。


   ×  ×  ×

以下、「しねま宝島」より転載
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モーリス・ルブランがアルセーヌ・ルパンを初めて登場させたのは1905年だそうで、今年は生誕100周年。これに合せて日本では本国に送れること約1年、ようやく新作映画が公開された。製作中だというニュースを聞いたときから見たいなぁと思っていたけれども、日本の配給会社のラインナップに上がったときも、本当に公開されるのかは半信半疑。良くてビデオスルー、下手すると返されちゃうんじゃないかとビクビクしていたが、翻訳版を出している出版社ともタイアップされてようやっと公開、良かった良かった。

是非ともスクリーンで”古風だけれども痛快な”冒険活劇を堪能したい!と映画館に足を運んだけれども、「あれ?ルパンってこんなお話?こんなキャラクターだっけ?」と頭の中に「?」マークが飛び交うばかり。いやはや、自分は全くルパンを知らなかったことに今更のように気が付いた。そういや最近廉価版が出たばかりの、南洋一郎が翻訳したシリーズを夢中になって読んだのは小学校の低学年の頃。覚えてるはずもないんだよなぁ。しかもあれは”翻訳”というよりも”リライト”に近いって話だし(なんせ「ルブラン:原作/南洋一郎:文」ってなってる)。

映画版そのものも、原作の幾つかのエピソードをピックアップして再構成した、映画オリジナル・ストーリーと呼べる代物のようだけれども、原作ファンに対してはちゃんと目配せが用意されているとのこと。これは原作読んでから再チャレンジする方が良さそうだ。
もっとも役者陣はイマイチ好みじゃないし、ストーリーは思ったよりも暗いし、ということで現時点では積極的に二度三度と見たくなる作品ではないのは確かなので、さてどうしたものかなぁ。とはいうものの、今回はあからさまに続編を示唆した終り方をしているので、もしシリーズ化されれば再び映画館へ足を運ぶのも間違いない。今度こそ”痛快な冒険活劇”を期待して。

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by odin2099 | 2006-02-04 23:44 |  映画感想<ラ行> | Trackback(21) | Comments(16)

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