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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

タグ:シャーロック・ホームズ ( 52 ) タグの人気記事

イアン・マッケランが年老いた名探偵に扮したシャーロック・ホームズ譚で、原作はミッチ・カリンの「ミスター・ホームズ/名探偵最後の事件」

e0033570_18533103.jpg93歳になったホームズは海を臨む田舎町で、家政婦のマンロー夫人とその息子ロジャーと共にひっそりと暮らしている。しかし彼の想いは30年前、探偵家業から足を洗う切っ掛けとなった未解決事件へと向けられていた。
ある男が持ち込んだ調査依頼、それは二度に亘る流産の結果、奇怪な行動を取るようになってしまった妻のこと。ホームズは見事にその謎を解いてみせた筈だったのだが、事態は思いがけない方向へと進み、彼は取り返しのつかない失敗を犯したと悟る。
ワトソンはそんな彼を慮り、形を変えて事件を発表したのだが、ホームズは死ぬ前にどうしても真相を書き残さなければならないという焦燥感に突き動かされる。
聡明で、また自分を慕うロジャーをあたかも新たな助手とするかのように、ホームズは事件を振り返ろうとするのだが…。

親友ワトソンもハドソン夫人も既に亡く(過去のシーンで兄マイクロフトが出てくるが、後に死去したことが語られる)、老い――特に記憶障害と戦うシャーロック・ホームズの姿が、美しくはあってもどこか殺風景な田舎街の中で言いようのない寂蒔感を掻き立てる一篇。
未解決事件の謎解きに挑む姿よりも、誰よりも明晰な頭脳の持ち主だったシャーロックが、その知力の衰えと対峙し、如何に過去の記憶を呼び起こすのかというサスペンスの方が遥かに興味深い作品だった。

ワトソンとは別れたもののまだ颯爽たる姿を見せる過去(60代)のシャーロックと、年老いた今のシャーロック、イアン・マッケランのその演じ分けも見事で、大切なことを忘れてしまわないように身近なところに書き残したり、それでも思い出せない事柄について困惑する表情には身につまされる思い。
終盤が急転直下で、しかもラストシーンが甘すぎる気がすることを除けば極上の小品を味わった気分である。
だが、シャーロック・ホームズの映画を見た、という気持ちには到底なれなかった。


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by odin2099 | 2016-03-22 19:32 |  映画感想<マ行> | Trackback(9) | Comments(0)
今年の正月に放送されたTVドラマ『シャーロック』のスペシャル版を、日本では期間限定の特別上映。
…ん?映画って普通はみんな「期間限定」だと思うんですねどねぇ、まあいいか。

e0033570_18442799.jpgともかくこれがスクリーンにかかるっていうので、それじゃあとTVシリーズを見始めた次第。
現代を舞台にしたTVシリーズに対して、こちらは19世紀のヴィクトリア時代が舞台の番外編というので、予備知識なしでも大丈夫かなあと思っていたんですが、これ、れっきとしたシーズン3の続きじゃん!
シーズン4の前フリ、長い予告編!
もっと言っちゃえばシーズン3.5じゃん!!

お話は確かにヴィクトリア時代から始まります。
銃を乱射した挙句に自らの頭を撃って自殺した花嫁。
ところが彼女が突如蘇って夫を殺害するという事件が勃発。そうこうしているうちにまたもや犠牲者が…?!
というオカルトじみた怪事件の捜査にシャーロック・ホームズとジョン・ワトソンが乗り出すというパターンなのですが、途中で過去と現代が入り混じる入れ子構造になっているのがわかります。

現代のシャーロックが過去にタイムトリップというワケではなく、現代のシャーロックが過去の未解決事件を自分だったらどう解決するかという思考実験を行ってる、という構成になっているのが途中で明かされるのです。
が、最後の方になると、過去のシャーロックが逆に未来の自分たちはどうなっているかを想像していたという二重の入れ子だってことがわかるので更にややこしい事態に。

そしてシーズン3のラストでは、死んだ筈のモリアーティが「会いたかった?」とメッセージを送りつけてきて「さあ次はどうなる?!」というところで幕を閉じてますが、そのモリアーティ復活と花嫁復活をだぶらせ、その謎解きが全体のテーマとなっているのです。

面白いは面白いんですが、謎を引っ張り過ぎだし、結局はシーズン4へ持ち越してるしでモヤモヤはたまる一方。
早くシーズン4見せろ!と暴れかねない内容でした。これ、見ていて絶対に混乱するよなあ。

本編上映前と後にメイキングや出演者のインタビューなどを交えてオマケ映像が付くのがお得感。
しかしシリーズは吹替で愉しんでいたので、原語で見るとちょっと違和感が…。


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by odin2099 | 2016-03-07 19:30 |  映画感想<サ行> | Trackback(13) | Comments(0)
新聞社のオーナーであるマグヌッセンから、夫の女性スキャンダルをネタに恐喝されたスモールウッド議員。英国は全てこの男の言いなりで誰も歯向かおうとしないと嘆く議員だったが、その脳裏に一人の人物が閃きベイカー街を訪れた。
シャーロックは議員の代理人としてマグヌッセンと交渉を行う一方、そのオフィスに忍び込むが、そこでマグヌッセンを殺そうとしている人物と出会う。
その暗殺者の正体には流石のシャーロックも驚きを禁じ得ない。暗殺者が放った銃弾にシャーロックは静かに倒れていく…。

e0033570_20531080.jpgシーズン3の最終話「最後の誓い」では、第1話でジョンを人質にシャーロックをおびき出そうとするなど、シーズン通じて事件の背後にいた人物が遂に明らかになる。
そのマグヌッセンは正典の”恐喝王”ミルヴァートンにあたるキャラクターだが、モリアーティに比べると出番も少なく今一つインパクトに欠けるきらいがあるものの、シーズンのラスボスとしての大物感はなかなか。

また内容的には番外編エピソードに思えた第2話が、実はこの3話に向けての伏線だらけだったというのにも驚かされる。
一話限りのゲストキャラクターかと思いきや実はキーパーソンだったり、レギュラーメンバーにも大事な役割が与えられていたり、特にジョン・ワトソンは大きな決断を迫られる。

ラストは意外にあっさりと事件が解決したな、と思わせてのまさかまさかの展開。
シーズン1や2のように「シャーロックの運命や如何に?!」という終わり方ではないものの、これからどんな展開が待ち受けているのか期待せざるを得ない。
シーズン4は年内に製作される予定と発表はされているが、主演の二人がハリウッドでも引っ張りだこの売れっ子になってしまっただけに、そのスケジュール調整には難航しているようだ。
またこの二人、既に「ホビット」ではビルボとスマウグの声という形での”共演”はあったけれど、今後<MCU>での共演もあり得そう。

【ひとりごと】
シャーロック、それに今回マグヌッセンも使っていたマインドパレス(精神の宮殿)、見ていて『仮面ライダーW』のフィリップが使う「地球の本棚」を思い出した。
理屈上は違うものだろうけれど、演出の方法は似てるな。


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by odin2099 | 2016-03-01 20:54 | テレビ | Trackback | Comments(0)
e0033570_18162693.jpgいよいよ結婚が決まったジョンとメアリーのワトソン夫妻。シャーロックはジョンからベストマン(新郎付添人)を依頼され大弱り。それでも全力を尽くそうとドタバタ騒動を起こす場面から幕を開ける第2話「三の兆候」

物語の大半はワトソンの結婚式場、そしてシャーロックのスピーチの場面で、この中でジョンの為人を過去の事件に絡めて語ったり、式の当日までのシャーロックの困惑ぶりを織り交ぜたりして見せるかなりコミカルなテイスト。
ちょっとした番外編的なエピソードのようにも見える。

それでもスピーチを組み立て過去の事件を思い返しているうちに、式に出席している誰かを狙った殺人計画があることを察知、これを未然に防ぐと共に過去の未解決事件も解決してしまうという凄まじい構成になっているのには感心。
ただ細かい伏線を拾う一方で、一見重大事に見えることがその後のストーリー展開に全く影響しないという大胆な手法も取り入れているのは上手いというかズルいというか…。


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by odin2099 | 2016-02-27 18:17 | テレビ | Trackback | Comments(0)
1エピソードが90分とはいえ、1シーズンがたった3エピソード、そして放送は一年おきとかなり贅沢な作りの「シャーロック」、ようやくのシーズン3開幕。
その第1話「空の霊柩車」は正典「空き家の冒険」が一応の元ネタ。

e0033570_20290774.jpgシーズン2最終話で死んだと思われていたシャーロック。しかしそれはマイクロフトの発案により、モリアーティの組織を壊滅させるべく仕組まれた巧妙な偽装だった。それから2年、シャーロックの死による衝撃からようやく立ち直りかけているジョンは婚約者のモリーと新たな人生を送ろうとしていた。
そんなジョンの前に姿を見せるシャーロック。彼は兄の依頼を受け、大規模なテロ組織の計画を阻止するべくロンドンに舞い戻ったのだった。

人の感情というものに全く頓着しないシャーロックの「嫌なヤツ」っぷりが豪快。
死んだと思ってた親友がいきなり姿を見せたってだけでもショックなのに(しかも生きてたことをこれまで一言も告げず)、いきなり悪ふざけしながらじゃ幾ら温厚な人物でも殴り掛かるのは致し方ないところ。
またそれに輪をかけてマイクロフトも「嫌なヤツ」で、ホントこの兄弟は似た者同士というか食えないヤツだ。

しかし自殺に見せかけたシャーロックが生きていたということは、同じように自殺したモリアーティも…?
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by odin2099 | 2016-02-25 21:16 | テレビ | Trackback | Comments(0)
「親友のシャーロック・ホームズが死んだ…」
ジョン・ワトソン衝撃の告白から幕を開ける第3話「ライヘンバッハ・ヒーロー」

e0033570_20285201.jpg難事件を次々と解決して一躍”時の人”に祭り上げられたシャーロック。その一方ジム・モリアーティは、銀行や刑務所など3か所の主要な施設のセキュリティを同時に突破、駆け付けた警察に逮捕され裁判にかけられるが、陪審員を操って見事に無罪判決を勝ち取る。全てはシャーロックをターゲットにしたモリアーティの巧妙な罠だったのだ。
やがてシャーロックはモリアーティを犯人に仕立て、自作自演で犯罪を起こして解決してきた詐欺師だというレッテルを貼られてしまう。
追い詰められるシャーロック。そしてモリアーティの魔手はジョンやハドソン夫人、レストレード警部など彼の身近な人物にまで及んだ。

元ネタは正典の「最後の事件」、これまで殆どの局面で圧倒的に優位に立っていたシャーロックが、モリアーティによってかつてない窮地に落とし込まれる。
そして遂に訪れたシャーロックとモリアーティの一対一の直接対決。
その結末はあまりに衝撃的で、かつラストシーンに更なる衝撃が待ち構え、これでリアルタイム視聴者はシーズン3まで2年間待たされたのだから堪らなかっただろうな。
もちろん正典の読者ならば、どのようなことが語られようとも「そんな筈はない」と思いながら、それでも「ひょっとして?」と疑心暗鬼に囚われたかも。


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by odin2099 | 2016-02-23 06:07 | テレビ | Trackback(1) | Comments(0)
幼い頃に父親が巨大な「ハウンド」に殺されたという依頼人のヘンリー。長い間ショックによる妄想や作り話だと思われていたのだが、昨夜その殺害現場で巨大な足跡を発見し、急ぎシャーロックの元へとやってきたのだ。
シャーロックとジョンは早速ヘンリーの住むダートムアへと赴く。そこには政府が遺伝子実験を行っているという噂のある謎めいた研究施設「バスカヴィル」があるのだ。

e0033570_09412830.jpg原典の中でも人気の高い「バスカヴィル家の犬」をベースにしたシーズン2の第2話で、サブタイトルは「バスカヴィルの犬」
オカルトじみた巨大な怪物が本当にいるのか、それは謎の研究施設が生み出した実験生物なのか、それともやはりヘンリーが生み出した空想の産物なのか、と様々な興味で引っ張り、最後には現代版「シャーロック・ホームズ」らしく一応はサイエンス的なオチがつく。
ただ色々と捻った展開を期待してしまったので、些か拍子抜けしてしまった。

もっともシャーロックとジョンのやり取りは相変わらず愉しいし、再三シャーロックとの関係を同性愛だと疑われ、憤慨するジョンが可笑しい。
浮世離れしたシャーロックの性癖はいざ知らず、かなりの女好きであるジョンにしてみれば本当に迷惑なのだろう。今回もあらぬ噂を立てられ、口説いてる途中の美人セラピストに愛想を尽かされ落ち込むシーンがあるし。


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by odin2099 | 2016-02-21 09:43 | テレビ | Trackback | Comments(0)
第1シーズン最終話が実に気になるところで終わっているので、第2シーズンに突入。
その第1話は「ベルグレービアの醜聞」、元ネタとなっているのは「ボヘミアの醜聞」
いよいよ”あの女”アイリーン・アドラーが登場する。

e0033570_17511622.jpgシャーロックは兄マイクロフトを通じ、匿名のさる高貴な人物からの依頼を受ける。その内容とは、アイリーンという女性に撮られた不名誉な写真を入手して欲しいというものだった。
アイリーンとの接触を果たすシャーロックだったが、彼女は写真のみならず国家を転覆しかねない重要な機密をも所持し、シャーロックをも手玉に取る恐るべき女性だった。
互いにその能力に惹かれ合う二人は今、その持てる才能を発揮すべく危険なゲームを始める。

いきなりシャーロックの前に全裸で登場するアイリーン、視聴者のみならず流石のシャーロックも度肝を抜かれる。
本人は必至に否定するものの、マイクロフトが看破したようにシャーロックにも恋愛感情が…?!
妖艶な悪女に翻弄されるシャーロックが妙に可愛らしいが、騙し騙され、はたして最後に勝ったのはどちらだったのだろう?

アイリーンを演じたララ・パルヴァーは絶世の美女というタイプでも、セクシーさを売りにするグラマラス美女でもないが、ファム・ファタールぶりはなかなかのもの。
肝心な部分は全く見えないとはいえ、本国BBCでこのエピソードが放送された際にはヌードシーンに抗議の声が殺到したとのこと。それだけ彼女が魅力的だったという傍証にもなるのだろうが。

【ひとりごと】
日本で言えばNHKで放送されるドラマでヌードになったようなものだから、それは批判されても仕方ないだろう。
しかしそれでも敢えてそのシーンを盛り込んだスタッフは大したもの。
もちろん抗議だけではなく、彼女の演技に対して賞賛の声も多かったと聞く。


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by odin2099 | 2016-02-17 06:50 | テレビ | Trackback | Comments(0)
e0033570_20271492.jpg興味をそそられる事件が起こらず、退屈を持て余しているホームズ。
兄マイクロフトから国家機密の漏洩事件の捜査依頼がくるものの、気乗りしないと断ってしまう。
ところがホームズの住居が突如爆破され、次いでホームズへの挑戦状ともいうべき犯罪予告が送られてくるに至り、ホームズの脳細胞は目まぐるしく活動を開始するのだった。

第3話「大いなるゲーム」、原作は「ブルースパーティントン設計書」で、こちらはかなりの部分がアレンジされて使われているが、メインとなっているのは遂に本格的に姿を見せたモリアーティとの頭脳戦。
ホームズとワトソンの名コンビぶりも板につきはじめ、しかもラストは完全な「クリフハンガー」状態に置かれているものの、実はシーズン1はこれにて終了。
1エピソードが90分と長尺とはいえ全3話とはあまりに少ない。

果たしてモリアーティの前に絶体絶命のホームズとワトソンの運命や如何に?!

これは続きを見ないわけにはいかないでしょう。
中毒性があるな、このシリーズは。
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by odin2099 | 2016-02-15 06:21 | テレビ | Trackback(1) | Comments(0)
e0033570_20270702.jpg現代版「シャーロック・ホームズ」の第2話を鑑賞。

夜間、銀行の一室に何者かが侵入し、何も盗まずただ落書きのようなメッセージを残していった。
犯人がどのように侵入したのかを調べるように依頼を受けたシャーロックは、これがトレーダーの一人へ宛てたものだと推理するが、件の人物は既に何者かによって殺害されていた。
程なく第二の殺人事件が起こり、シャーロックはその背後に大掛かりな組織の存在を嗅ぎ付ける。しかし事件の鍵を握る女性は行方不明となっていた。

サブタイトルは「死を呼ぶ暗号」、元になっているのは原典の「恐怖の谷」「踊る人形」らしいけれど、暗号解読がテーマになってること以外は殆ど関連がなさそう。
ただその分先読みが出来ないので、どうなっていくのか愉しく拝見することが出来る。

原典のホームズの時代は電報を打ったり手紙を送ったり、あるいは伝言を頼むことで相手と連絡を取り、移動手段は馬車を拾うことだったが、これをパソコンやスマホを使ってネットでやり取りしたり、タクシーを拾ったりに置き換えても違和感ないのは、これは実は結構凄いことだ。


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by odin2099 | 2016-02-14 05:50 | テレビ | Trackback | Comments(0)

by Excalibur
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