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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

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e0033570_19501537.jpg今年は新しいアーサー王伝説にまつわる映画が観られそうですが、現時点で最新の大作として作られたアーサー王物を久々に見直しました。中世の騎士物語ではなく、ローマ帝国に使えたサルマート騎士団のお話です。
時代設定は西暦467年、実在のアーサー王にはこれが一番近いんだそうです。

華やかさとは無縁で、アーサー率いる円卓の騎士たちも煌びやかイメージはなく、泥臭く、無骨。
マーリンは魔法使いではなく蛮族の指導者、グウィネヴィアも貴族のお姫様ではなく蛮族の娘です。
そして出演しているのも大スターではなく、地味な役者さんたち。
おそらくヒットはしなかったんでしょうね。

でもこの出演者、今考えると何気に豪華。
円卓の騎士を演じているのはアーサー/クライヴ・オーウェン、ランスロット/ヨアン・グリフィズ、ボース/レイ・ウィンストン、ガラハッド/ヒュー・ダンシー、ガウェイン/ジョエル・エドガートン、トリスタン/マッツ・ミケルセン、ダゴネット/レイ・スティーヴンソンと何れもその後の活躍が目覚ましいです。
グウィネヴィアは「パイレーツ・オブ・カリビアン」に続いてヒロインに起用されたキーラ・ナイトレイですし、サクソン軍を率いるセルディックにはステラン・スカルスガルドという布陣。
今このメンバーを揃えようとすると、出演料だけでなくスケジュール調整などかなりの困難を伴いそうです。

最初から死亡フラグ、全員玉砕フラグが立ちまくりの物語なのですが、7人の円卓の騎士中で亡くなるのは3人だけということは、かなり高い生存率と言えるでしょうか。
最後はアーサーとグウィネヴィアの結婚式で、これでブリテンが統一されたというハッピーエンドを迎えるのですが、実はDVDには「もうひとつのエンディング」というものが収録されていて、これがなかなか良いムード。
テスト試写の際の反応を見てハッピーエンドの方を採用したそうですが、これはちょっと勿体なかったと思います。

またハッピーエンドを選んだということは、物語の最後で誕生した「キング・アーサー」を主人公とした物語が真に始まるということを意味しますが、続編などの声も聞こえてきませんし(そもそも企画があったのかどうかもわかりませんが、それを匂わせる終わり方ではあります)、なおさらしんみりムードで終わった方が感銘を与えたように思います。

公開当時はかなり期待値が高かっただけに失望も大きかったのですが、改めて見直してみると、結構好きな映画かもしれません。
主題歌含めてハンス・ジマーの音楽も傑作の一言。
もっと色々な人に見て頂きたかったなあ。

<過去記事>
http://odin2099.exblog.jp/5508960/


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by odin2099 | 2017-01-18 19:53 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
ジョニー・デップの悪ノリ演技が楽しめる、”キャプテン”・ジャック・スパロウの大冒険物語、仕切り直しの第4弾。
今回は3Dでの鑑賞と相成ったが、わざわざ3Dを選ぶほどの内容じゃなかったな。
というか、ホントは2Dで充分だと思ってたんだけど、字幕版じゃなく吹替版を観ようと思ったら近場のシネコンでは3Dしかやってなかったから、というのが真相。

e0033570_2175316.jpgさてこのシリーズ、1作目が面白く、2作目の盛り上がりに大いに期待し、そして3作目に大きく失望しちゃったもんで、今回の4作目も全く期待してませんでした。
まあ観客が見たいのはジャック・スパロウだし、映画もジャックが出てりゃ何とかなるんじゃないの程度で作ってるんじゃなかろうか、とかなり心配してましたが、結果は・・・うーん、当たってる部分もあり、そうじゃない部分もあり。

先ず「生命の泉」の設定が良くわからない。
儀式とか儀式に必要なものとか、それらはどういったレベルで流布されてる話なのか、ジャックはホントにそこへ行ったことがあるのか云々。もうちょっとわかり易く説明して欲しかったなあ。
それにジャックが探し求めるお宝っぽくないし、実際にジャックは興味を示さなかったし、何だか無理矢理ジャックを争奪戦に絡めただけって気がして仕方ない。

今回は全くのオリジナル・ストーリーではなく、ティム・パワーズの小説『生命の泉(旧邦題・幻影の航海)』が原案ってことになってるから、海賊映画としては悪くないのかも知れないけれど、借り物の世界にジャックは似合わないってことかね。

それにジャックは”主役”ではあっても”主人公”には適さないキャラなのを再認識。
旧三部作ではウィルとエリザベスという二人を中心に物語が転がっていったので、その中で様々な化学反応を見せるジャックに魅力を感じたもんだが、今回出てくる宣教師と人魚のカップルでは荷が勝ち過ぎだ。
バルボッサとギブスは出てくると安心するけど、毎回バルボッサがキー・キャラクターなのもパターンだし。

そんな中で、ジャックと対抗する女海賊アンジェリカは、演じたペネロペ・クルスのおかげもあって魅力的ではあったものの、やはり彼女も映画そのものを引っ張るキャラクターじゃなし。ウィルとエリザベスを再登場させなかったのは好判断だと思うけど、新たな三部作の第一弾と持ち上げた割にちょっと淋しいような。

でも、ブラックパール号を取り戻すまで、ジャックにはまだまだ頑張って欲しいもの。お猿のジャックも健在みたいだし、毎度お馴染みエンドロール後のオマケ映像でまた何やら伏線張ってるし、5作目はやるんだよね?
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by odin2099 | 2011-06-28 21:09 |  映画感想<ハ行> | Trackback(46) | Comments(6)
古代のペルシャ。王弟ニザムを補佐役に、シャマラン王は巨大な帝国に君臨していた。孤児だったダスタンは王によって見出され、血の繋がりはないものの、タス、ガーシヴに次ぐ第三の王子として迎えられ、勇者と呼ばれるに足る若者へと成長した。王は、三人の結束こそが帝国の繁栄をもたらすのだと説いた。

ある時、国境近くの聖なる都アラムートが、敵国に武器を供給しているとの情報をニザムが入手した。
常々シャラマン王はアラムートへの手出しを禁じていたが、今は不在。ダスタンは攻撃に反対するものの、ガーシヴとニザムに押し切られ、王位継承者たる長兄タスは攻撃を決断する。犠牲者を最小限に食い止めたいダスタンは、命令に背いて奇襲を仕掛け、アラムートを陥落させた。その際、不思議な短剣を手に入れる。

e0033570_6264714.jpg絶世の美女と謳われるアラムートの王女タミーナは、自分の妃になれというタス王子の申し出を拒絶し自決しようとするが、ダスタンが短剣を持っていることに目をとめると降伏勧告に応じることにした。

そこへ父王シャマランが到着。王子たちのアラムート攻略を激しく責めたてるが、ダスタンの勇気は賞賛し、タミーナを既に多くの妃を持つタスではなく、ダスタンの妻にすると宣言する。だがその祝宴の最中、シャマランは何者かによって暗殺され、その嫌疑はダスタンに掛けられてしまう。そのダスタンに救いの手を差し伸べたのは、何とタミーナ。辛くも二人は王宮からの脱出に成功する。

タミーナがダスタンを手助けした理由は、彼の持つ短剣にあった。この短剣には<時間の砂>を操り、過去へと戻る不思議な力があり、タミーナは代々この短剣を守るよう定められた存在だったのである。
ダスタンもまた、アラムート攻略の真の狙いはこの短剣にあることを悟る。では誰がこの短剣を狙い、王を暗殺し、今また自分たちに追手を仕向けているのか。二人はいがみ合い、反撥し合いながらも、砂漠の逃避行を余儀なくされる・・・。

原作は20年以上前に発表され、今なお新作がリリースされ続けている人気ゲームだそうだが、映画化決定の報が流れるまで存在も知らなかった。
よって予備知識もなしで観たのだけれども、こりゃあなかなか面白いでないの。

砂漠を舞台にした宝探し的アドベンチャー映画で、ウォルト・ディズニー&ジェリー・ブラッカイマー・プレゼンツなだけにこれでもかこれでもか、の物量作戦。CGだけじゃなく、セットの作り込みも凄い。
シェイクスピアの「ハムレット」の如き王位継承に纏わる陰謀譚とか、シチュエーションやシークエンスがどっかで見たようなものばっかりなのも、色んな作品の良い所取りと考えれば腹も立たないし、何よりもこういう映画は景気良く、派手にバンバンやってくれないとね。
一番悪そうな人がやっぱり悪い人なのは当然として、一見すると悪人っぽい人が実は善人だったり、そういうのも変に深読みしないで素直に楽しめば良いんだろうね。

アクションヒーローのイメージがまるでないジェイク・ギレンホールが主人公というのも面白いし(メイキング見るとかなりのスタントを本人がこなしてるようでビックリ)、ベン・キングズレーはやっぱりだし、それに最近この手の作品にアルフレッド・モリーナって良く出てくるなあ。すっかりジャンル俳優になりつつあるけれど、善悪どちらでもこなせる貴重な役者さんである。
そしてヒロインのジェマ・アータートン。
『007/慰めの報酬』では全然印象に残ってなかったし、『タイタンの戦い』でもちっとも魅力的に思えなかったのだけれども、この王女さまはなかなか良い。これはお見逸れいたしました。

タイムスリップ出来ることから、最初から想像がつくラストは御都合主義といえば御都合主義だけど、こういった映画はハッピーエンドで終わって欲しいもの。
というか、毎回毎回これを繰り返せばいくらでも続編作れるんだけど、はてさてそこまで作品にパワーがありますかどうか。
どうも興行的にはイマイチだったようで、続編そのものの企画も消えそうなんだとか。ダスタンとタミーナの大冒険、まあもう一本ぐらいは観たいかな。
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by odin2099 | 2010-09-27 06:24 |  映画感想<ハ行> | Trackback(37) | Comments(6)
e0033570_1924185.jpg「魔法使いの弟子」といえば、勿論デュカの管弦楽曲。でもこの曲をウォルト・ディズニーが『ファンタジア』で使い、ミッキーマウス扮する”魔法使いの弟子”が、中途半端な魔法を使って大騒動をやらかすという短編作品に仕上げたことでも有名になった。

今度はウォルト・ディズニー・ピクチャーズが、このアニメをベースに実写映画化。
ジェリー・ブラッカイマー・フィルムズをパートナーに、SFX満載のマジカル・アドベンチャーに再構成したのがこの作品で、”魔法使いの師匠”を演じるニコラス・ケイジがプロデューサーも兼ね、アルフレッド・モリナ、テリーサ・パーマー、モニカ・ベルッチらが共演。主人公である”魔法使いの弟子”には、ジェイ・バルチェルを起用した。
ちゃんとデュカの曲をバックに、未熟な弟子が魔法を濫用しててんやわんやというシーンも用意されていて、原典を知っていればニヤリ。ただ知らないと些か唐突に映るかもしれないけど。

物語の背景には、1000年の昔より続く善と悪の魔法使いたちの戦いが・・・ということだが、善の魔法使いがマーリンで悪の魔法使いがモルガナ・ル・フェイ。
なるほどねー。一から因縁話を作るよりは、アーサー王伝説を再利用する方が楽だし知名度もある、ってことかな。

e0033570_1924366.jpg主人公が物理ヲタクのヘタレなお兄ちゃんというのも面白いんだけれど、彼が何故”選ばれし者”なのか、そして如何にして”偉大な魔法使い”として覚醒するのかが語られないのは何だかなあ。
それに”魔法”と”科学”が対立するでもなく、かといって共存するでもないという中途半端な描き方なのもどうかと思うけれど、スケール感がないことを除けば2時間弱は退屈しないで済みそう。続編を匂わせるラストだったけれど、さてシリーズ化されるんでしょうか。

出演者に目を向ければ、せっかくの<イタリアの宝石>モニカ・ベルッチの出番が少ないのは許せないが、主人公のガールフレンドを演じたテリーサ・パーマーはなかなか可愛いし、アルフレッド・モリナのほどほどの悪役ぶりも良し。
それと、吹替版で観たせいかニコラス・ケイジが実に頼りがいがあってメチャメチャ格好良い。ある意味じゃニコラス・ケイジの声に大塚明夫って反則だなあとも思えてくる(定番キャストなんだけど)。120%ぐらい魅力をアップさせてるような気がするし。
ただ、主人公は吹替共々ちょっとねぇ・・・。
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by odin2099 | 2010-09-17 19:25 |  映画感想<マ行> | Trackback(41) | Comments(2)
一見するとただのモルモット、実は高度な訓練を受けたFBIのスパイ、というアニマルたちが活躍するアクション映画です。
メンバーにはモグラやハエ、ゴキブリなんかもいますが、これらは皆CGの産物。技術が進歩すると何でも当たり前のように見えちゃいますが、表情といい、仕種といい、毛の質感といい、見事なもんです。

e0033570_6234425.jpgお話の方は、世界征服を企む元・武器商人にして現・大企業のCEOの魔の手から、密かに結成されていたGフォースが世界を救うというもの。
予算削減で部署が閉鎖されそうになってしまったので、Gフォースは緊急出動。何とか実績を残そうと潜入するものの、情報収集に失敗、基地も閉鎖されてしまいます。
逃げ出した彼らは途中でバラバラになったりもしてしまいますが、遂に野望の全貌を捉え敵地へ乗り込むのですが、そこで意外な黒幕の正体を知り・・・という展開です。

黒幕の正体は、勘の良い人ならポスターやチラシを見ただけでピンと来るんじゃないかと思いますが、ディズニー印に相応しいファミリー向け作品かと。
ただこれが、ジェリー・ブラッカイマー作品なのはちと意外かも。

しかし最初にタイトルを聞いた時は、てっきりハリウッド版『科学忍者隊ガッチャマン』かと思いました。
というのも今を去ること30余年前、『ガッチャマン』は『バトル・オブ・ザ・プラネッツ』というタイトルで(勝手に再編集された揚句に)アメリカに上陸し、科学忍者隊はGフォースと呼ばれていたのです。

この番組そのものはアメリカのファンからも改悪版扱いされているそうで、後にオリジナルに近いヴァージョンを観たあちらのヲタク連中が度肝を抜かれた、という逸話もあるくらいなんですが、それでもGフォースそのものの知名度は結構高いようだし、『ガッチャマン』が海を渡ってリメイクされる話はここ10年ばかりずーっと流れているもので。
一時は『宇宙戦艦ヤマト(スター・ブレイザーズ)』を実写リメイクする気でいたディズニーのこと、有り得ない話ではないなーと深読みし過ぎてしまった次第です。

劇場では日本語吹替版しか上映されなかったらしいですが、今回借りてきたDVDも何の気なしに吹替を選んでしまいましたが、主役の声はガレッジセールの二人だったんですねえ。ちっとも知らずに聴いていて、なんか素人くさい演技だなあとは思っていたのですが、予備知識なかった分だけそんなに悪くは感じなかったかな。
ただそれでも高木渉、本田貴子、中尾隆聖、千葉繁らに囲まれると流石に分が悪いですね。やっぱり本職に任せた方が無難です。
また原語版ではサム・ロックウェルやペネロペ・クルス、スティーヴ・ブシェミ、ニコラス・ケイジらが参加していたことを後で知ったので、字幕版で観るべきだったかなあとちょっと後悔してたりして・・・。
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by odin2099 | 2010-06-29 06:20 |  映画感想<サ行> | Trackback(11) | Comments(0)
e0033570_21253528.jpg先祖に、リンカーン大統領暗殺の真犯人だという汚名が着せられてしまったベン・ゲイツは、その真相を探るべく暗殺者が残した日記に記された暗号を解き明かすうちに、恐るべき陰謀が隠されていることに気付くのだった。

ニコラス・ケイジ、ダイアン・クルーガー、ジャスティン・バーサ、ジョン・ボイド、ハーヴェイ・カイテルら前作の主要キャストが再集結した『ナショナル・トレジャー』の続編。DVDのタイトルには『ナショナル・トレジャー2/リンカーン暗殺者の日記』と、ご丁寧に「」の文字が付け加えられた。
更に今回はエド・ハリス、ブルース・グリーンウッド、それにヘレン・ミレンとゲスト陣もグレードアップ。ヒット作の続編に相応しい布陣が揃っている。  

前作の時は「インディ・ジョーンズ」モドキ、「ダ・ヴィンチ・コード」のパクリ、なんて思いながら観ていたのだが、2作目が出来たのできちんと独立した作品だと認めてあげよう。2時間超はちと長いが、とりあえず前作よりはストレートに楽しめた。
バッキンガム宮殿やラシュモア山、それにホワイトハウスの執務室と舞台は目まぐるしく変わるのも楽しい。

それでもご先祖様の汚名を晴らすというお話が、なんで途中から失われた黄金都市を探す冒険になってしまったのかが良くわからないのだけれども、この分ならまだまだベン・ゲイツ君の冒険は続きそうなので、次はもっとわかり易い謎に挑んでくれたまえ。
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by odin2099 | 2009-05-11 21:29 |  映画感想<ナ行> | Trackback(30) | Comments(4)
いつの間にか三部作になってしまった『パイレーツ・オブ・カリビアン』の完結篇。もっとも4作目以降の製作も動き始めたという話もあるようなので、まだまだジャック・スパロウに会えるチャンスはあるかも知れないが、とりあえず一連のお話はこれでオシマイ(らしい)。

e0033570_8114749.jpg前作が完全に「次へ続く」という終り方だったのでどうなるかと思っていたが、のっけから「ジャバ宮殿かよ」と思うくらい『スター・ウォーズ』シリーズとのシンクロ度が高まっていた。もっとも途中から独自路線というか、キャラクターが沢山出て、裏切り者が出たり、各人が各人の思惑で勝手に動き回ってしまうから収拾が付かなくなってくる。
鳴り物入りで出てきた海賊サオ・フェン役のチョウ・ユンファなんて「え、これで終わり?」というキャラだし、設定上ジャック・スパロウはなかなか出てこないし、ウィル・ターナーは何を考えてるのか得体の知れないヤツになっちゃってるし、なんだか話に付いて行くのがやっと。
相変わらず上映時間は長いしね。

結局印象に残ってるのは、エリザベスことキーラ・ナイトレイはやっぱり美人だなってことと、あとはバルボッサを演じたジェフリー・ラッシュが、一番の儲け役になってるってことだろうか。

e0033570_23585519.jpgそれにしても今回、今までシリーズを引っ張ってきたレギュラー・キャラクターが案外あっけなく退場してしまう。未見の人もいるだろうから誰のことかは伏せておくけれど、もっと引っ張ればいいのに勿体無いと思う人がチラホラ。最後にどんでん返しがあるかと淡い期待も抱いていたけれど、やっぱりダメだった。

そしてエンディング。自分にとっては到底ハッピー・エンドとは呼べないもので、もっとスッキリした大団円を期待していただけにガッカリ。これならば1作目だけで終っていた方が良かったのかも。
シリーズが継続してもウィルとエリザベスはもう登場しないという噂だが、さもありなん。あの楽しい大冒険は、やっぱり1作目だけのものだったのかなぁ・・・
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by odin2099 | 2007-08-11 00:01 |  映画感想<ハ行> | Trackback(32) | Comments(8)
e0033570_22284172.jpg最新の学説に基づいて真実のアーサーの姿に迫るという触れこみの、所謂アーサー王と円卓の騎士たちによる<中世騎士物語>とは一線を隔した、ユニークな最新版<アーサー伝説>。主人公はローマ帝国に仕えたサルマティア傭兵アルトリゥスとその部下という設定で、舞台も中世ではなくローマ帝国衰退期。
ということで熱心なアーサーファンにはこの映画で展開される「真実」とやらが馴染まないだろうし、ジェリー・ブラッカイマー・プロデュース作品に特有な大仕掛けもなく、キャストも地味だった点が一般客にアピールしにくいのだろう。大々的な宣伝の割りに評判も客の入りも芳しくなく、公開から3年近くを経た今となっては半ば忘れ去られた存在になってしまっている。

尤も伝説の基になった物語という割に、円卓の騎士のメンバーには著名な名前が並んでいるのには少々疑問が残る。
ガラハッドは本来ランスロットの息子とされているキャラクターだし、ランスロットも後になって伝説に加えられた人物。トリスタンに至っては、無関係な別の伝承から採り入れられたものだからだ。知名度優先なのだろうが、本来の趣旨からすれば本末転倒ではなかったか。
また、『七人の侍』を意識したのかどうか知らないが、円卓の騎士がアーサー含めて7人しかいないのは如何にも寂しい。

にも関わらず、キャラクターの描き分けも今一つなのも残念。
最強と謳われるランスロットは戦いでの見せ場が殆どないし(せっかく2本も剣を持っているのに!)、ガウェインもガラハッドもただいるだけ。
ダゴネットは仲間内では最初に死んでしまうのでインパクトはあるが、キャラとしてはボースと被る。片や寡黙、片や饒舌と色分けされてはいるものの、基本的には一人の人物を二人に分けたような印象だ。

となると実は一番目立っているのは鷹使いのトリスタン(演じているマッツ・ミケルセンはこの作品で初めて知ったが、最近では『007/カジノ・ロワイヤル』で知名度も上昇中。ちなみにアーサー役のクライヴ・オーウェンはこの作品の007候補に挙げられていたので、もしかすると敵味方に別れての再共演が実現していたかも)。
寡黙で、どこと無く日本のサムライ風のキャラクター造型はなかなか渋くて格好良いが、本来のトリスタンはワーグナーのオペラでも知られている『トリスタンとイゾルデ』の主人公。最近では『スパイダーマン』シリーズに出演しているジェームズ・フランコが演じているが、それを考えれば全くイメージは合わないが。

そしてアーサー。
あちらこちらで叩かれているが、やはりクライヴ・オーウェンは地味すぎる
<伝説の救世主>のカリスマ性が微塵も感じられず、何故騎士達が過酷な任務と知りつつ彼について行こうとするのか、その説得力にも乏しい。主体性にも欠け、周りに流されているだけに見えてしまうのもマイナスだろう。
その分、ランスロット役のヨアン・グリフィズに女性ファンなどは流れているようだが、こちらも特筆するほど魅力的だろうか(その後『ファンタスティック・フォー/超能力ユニット』で一般にも名前を知られることに)。もし仮にこの作品をブラッド・ピット、エリック・バナ、オーランド・ブルームらを揃えた『トロイ』並みのオールスター・キャストで作っていたら、少なくても集客効果はもっとあっただろう。それが作品に相応しいかどうかは別にして。

そこで地味目の男性陣に代ってメインのキー・ビジュアルとなったのが、グウィネヴィア役のキーラ・ナイトレイ
宣材を見るとまるで彼女の主演映画のような扱いだが、実際に姿を見せるのは中盤以降のみ。ドレス・アップした女性らしい部分と戦士としての両面を見せてはくれるが、『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』ほどの活躍はないし見た目の美しさもあまり感じられず、彼女目当てに見ようと思っているファンには物足りないだろう。

と初見の時は不満タラタラだったのだが、再見した時は随分と印象が変わって見えた(字幕版と吹替版、都合2回劇場で観ている)。
ローマ帝国から下された非情な命令、故郷へ寄せる仲間の騎士たちの想い、その板挟みとなって苦しむアーサーの姿は正に中間管理職の悲哀。そう思うと地味で渋めのクライヴ・オーウェンは、適役だったのかも知れない。
そしてそのアーサー中心に作品を追っていると、友を気遣うランスロットの押えた表情が際立って見えてくる。いやランスロットだけではない。ボースもダゴネットもトリスタンもガラハットもガウェインも、皆が皆男としての格好良さに満ちた存在に見えてくるのだ(それを考えればグウィネヴィアは余計だったかとも思えるが、彼女を挟んだアーサーとランスロットの微妙な駆け引きがドラマを転がせていることを考えればやはり必要なのだろう。もっともその描き方には疑問が残るが)。

戦いには勝利したものの、ランスロットとトリスタンを失い悲嘆に暮れるアーサー。だがその後に唐突にアーサーとグウィネヴィアとの結婚式が続く。ここで民衆に「キング・アーサーの誕生だ!」と叫ばせる訳だが、これははっきり言って蛇足である。せっかくのしんみりしたシーンの後で、無理矢理ハッピーエンドにすることはないだろう。特にこの後は、じっくりと聴かせる主題歌が流れるエンド・クレジットだ。もっと余韻に浸っていたいと思ったのは自分だけではないだろう。またこのラストは続編の可能性も探ったもののようにも受け取れるが、ランスロット抜きではそれも難しそうだ。

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余談だが、<伝説の救世主>、<宿命の王妃>、<最強の騎士>、<闇の魔法使い>などのキーワードを散りばめた宣伝展開は頂けない。それでは新機軸を打ち出した作品に対して逆行した行為だ。これに惹かれて来た観客に対しても裏切り行為になる。
そしてこのラスト・シーン。これがハリウッド流ということなのかも知れないが、それさえなければ(もう少し違った表現であったならば)何だかんだありながらも全面的にこの作品を支持したのだが・・・。
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by odin2099 | 2007-04-14 22:33 |  映画感想<カ行> | Trackback(16) | Comments(6)
前作のスタッフ、キャストの殆どが顔を揃えた『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』の続編を先行公開で観て来ました。
主演は勿論ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイの3人で、監督のゴア・ヴァービンスキーは『ザ・リング』の続編は蹴りましたが、こちらは目出度く再登板してメガホンを取ってます。
ただ音楽担当は前作のクラウス・バデルトに替わってハンス・ジマーがクレジットされていますが、前作もジマーの総指揮の下、バデルトを始め作曲家7人、編曲家9人で仕上げたということですので全く違和感ありません。ジャックの初登場シーンには前作と同じメロディが、ジャックやウィルの剣戟シーンには御馴染み”He’s A Pirate”のメロディが流れています。

あれから3年、結婚式の当日にウィルとエリザベスは、東インド会社から派遣されてきたベケット卿によって、ジャック・スパロウを逃がした罪により逮捕、投獄され、死刑を宣告されてしまいます。ベケットは釈放の条件として、ジャックの持つ”北を指さないコンパス”を要求したことから、ウィルはジャックを探す旅へと出、ひょんなことから再会を果たしますが、ジャックはデイヴィ・ジョーンズとの呪われた契約から逃れようと半狂乱。一方のエリザベスも自力で脱出し、ウィルを探すために海へと出て行きます。

e0033570_10544955.jpgということで再び始まる大冒険ですが、笑えるシーンは前作以上です。
ベケット卿がウィルとエリザベスの前で「ジャック・スパロウを知っているかね?」と問いかけると、異口同音に「キャプテン!キャプテン・ジャック・スパロウ!」と訂正する件や、ジャックの消息を女性に尋ねたウィルが平手打ちを食らわされたりと、前作からの引きもありますので、この作品を観る前にもう一度前作を観直しておくとより楽しめると思います。
前作に登場したブラックパール号の凸凹コンビ、ピンテルとラゲッティや猿のジャックも再登場しますし、あのノリントン提督も意外な姿でカムバック。更に更にラストでは、アノ人まで出てくるのですから、大風呂敷広げっぱなしです。

この作品を『スター・ウォーズ』に準える人は結構いるようで、ジャックとウィルとエリザベスの関係も、それぞれハン・ソロ、ルーク、レイアに置き換えて楽しんでいるようですが、実は今回、より『スター・ウォーズ』の雰囲気に近付いています。ウィルの父親も出てきますし(父の正体が息子が信じていたのとは違った姿だったり、知らず知らずのうちに親子が似たような道を選んでいたり、というのも共通点ですね)、三部作構想もぶちまけていますので、案外製作側も意識しているのかも知れません。

なお、まだ正式な公開前ですのでネタバレは極力避けておきますが、ただ一点、これは三部作の第二部であり、第三部は現在製作中で一年後の公開が決まっている、ということは念頭においておいたほうが良いでしょう。
また今回も、前作同様エンド・クレジットの後にオマケ映像(?)がありますので、最後まで席を立ちませんように
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by odin2099 | 2006-07-15 18:12 |  映画感想<ハ行> | Trackback(114) | Comments(36)
『マトリックス/リローデッド』や『ターミネーター3』などヒット・シリーズの最新作を向こうに廻して、今夏大健闘しているのがこの作品。もう続編はいいや、という観客層にアピールしたってことでしょうか。
それにアクション大作だからといって、男の子だけ相手にしていちゃダメ、女の子も上手く取りこまないとという戦術が見事に当り、ジョニー・デップ派とオーランド・ブルーム派に分れて喧喧諤諤のバトルを繰り広げているようで。
僕の周囲にいる何人かの女性陣の話を聞くと、圧倒的にジョニー派が多いみたいだけど、僕は古典的な正統派二枚目を厭味なく演じたオーランドを結構推してますが。コスチューム・プレイも良く似合い、段々風格も出てきたし。
厭味なく、といえば紅一点のキーラ・ナイトレイの存在感も光ります。キャーキャー騒いでるだけの典型的ヒロインかと思いきや、後半は実質主役のタフなアクション・ヒーローへと変貌。オーランド君が霞んじゃってるくらいです・・・。

方やジョニー・デップ。本来ならこの役、ミス・キャストでしょう。設定からすれば、もっと年齢が上で飄々とした面を持つタフガイといった感じのキャラクターで、これはジョニー・デップとは結びつき難い。ところがこれを更に得体の知れないヘンな兄ちゃんとして演じたあたりにジョニー・デップの凄さを感じました。目元のメイク、ちょっとチャップリン入ってる気がするのは自分だけ?

肝心のお話の方は、単なる冒険物にはなっておらず、副題にある「呪われた海賊たち」の悲劇性も程好く盛りこまれてバランス感覚のとれた作品だなぁ、という印象。
ただ、2時間半は長すぎないですか? まぁ厭きは来ないんだけど、ファミリー層を相手のディズニー映画としては2時間くらいが妥当なのかなーとは思う。
音楽担当者の名前に聞き覚えがないのが一抹の不安材料でしたが、聴いてナットク、お馴染みハンス・ジマー門下の一人でした。当然のことながら違和感ナシのジャカジャカ節が充分堪能出来ます(新鮮味に乏しい、とも云えますけれど)。

続編製作は早くも決定。エンド・クレジット後のおまけは伏線なのかしらん?とも思うけど、今度はどんな冒険をするんでしょぷか。ヘンに前作を引きずらずに――例えば今作のアイテム<アステカの金貨>を巡って再びの大騒動など――、思いっきり弾けた活躍を見せて欲しいと思っております。

   ×  ×  ×  ×

字幕版に続いて評判の良い吹替版も見てきました。
色々と制約もあるわけですから単純にどちらが良いとは比較出来ないものの、微妙なニュアンスの伝わる吹替版はお勧め。物語や人物関係もよりわかりやすくなっています。伏線の張り具合などなど。
それに字幕とは解釈の違いというか正反対に近い訳も見受けられ、このあたりは制約がどうこうというよりも翻訳担当者のセンスの問題のように感じられます(最近とかく騒がれがちな大御所の作ですし)。作品の傾向によって当然向き不向きはあるでしょうから、発注する側も少しは考慮して欲しいものです。

ファンには気になるキャスティングですが、話題先行のタレント起用は一切なし。ジョニー・デップは、他の作品でもアテてる平田広明、オーランド・ブルームは『ロード・オブ・ザ・リング』同様平川大輔。他も手堅くまとめられ、安心して聴いていられる出来映えです。やはり吹替版はこうでなくちゃいけません。
売出し中のオーランド・ブルームの「声」が配給会社の枠を越えて『ロード~』と同じになったのは、今後定着させるための布石でしょうか。

続編に関しては色々話題になってますが、作ろうと思えばいくらでもネタはありそうですね。
例えば今度は若かりし頃のジャックやバルボッサ、ウィルの父”ブーツ・ストラップ・ビル”・ターナーを主人公にした前日譚とか。勿論ビル役はオーランド・ブルームで。ジャックは「北を指さない」壊れたコンパスを大事に持ってますけど、その謂れは劇中では明かされませんでした。となればそれを絡ませることも充分に可能ですしね。
またストレートな続編ということならば、今回のラストで(何故か)封印はされなかった金貨を巡ったものも考えられます。それに、息子に送ったとはいえ金貨を盗んだことによって呪いにかけられたビルが、実は・・・という展開もありでしょうし、色々想像は膨らみます。
ただ、無理矢理でっち上げるのだけはカンベンして欲しいですね。
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パート2公開を前に観直しました。で、当時の感想を引っ張ってきたんですが、印象は変わらないですね。凄く面白かったんですが、これで上映時間が2時間切るくらいならもっと良かったのに。
今回も<吹替版>が公開されるのでそちらを楽しみにしているんですが、前作の吹替キャスト、ジョニー・デップの平田広明、オーランド・ブルームの平川大輔、キーラ・ナイトレイの弓場沙織の3人は替えて欲しくないですね。
平田=デップはファンからも支持が高いですが、デップというよりスパロウの胡散臭さにはピッタリ。平川大輔は『トロイ』、『エリザベス・タウン』も担当してますので、もう完全に刷り込まれています(別の人が演じていた『キングダム・オブ・ヘブン』は違和感タップリでした)。キーラはまだ色が付いていないとも言えますが、『キング・アーサー』も弓場沙織でしたから、このまま続投して欲しいものです。
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by odin2099 | 2006-07-09 08:14 |  映画感想<ハ行> | Trackback(27) | Comments(16)

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