【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

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シリーズ6冊目。
今回収録されているのは表題作「ベルサイユの秘密」以下、「あかねさす男と女」「金と共に去りぬ」「エリザベートの恨み」の四編。ということはこのシリーズも残り3冊か?

e0033570_19524406.jpg今回のネタ元は宝塚での上演作品
それに準えた殺人事件が起こるというのがいつものパターンなので、ジャンルとしては「見立て殺人」モノに入るのかもしれないけれど、別に犯人側に何らかの意図があるわけではなく、名探偵の東子お嬢様が勝手に準えてるだけなのでかなり変則的。
ただそれも時には少々、というよりもかなーり苦しいケースもあるので、色々と大変なんだろうなあとは思う。

また今回は各編ともちょっと読みづらい。
毎回毎回本筋と関係あるんだかないんだかの蘊蓄話の応酬があるのはお約束だけれども、今までは前座的な扱いだった。
ところが今回は推理の途中に挟まれてるもんだから、話があっちこっち飛んじゃう羽目に。まさかそれでミスリードを誘ってるつもりでもないだろうに。

それにマスターがかなりウザイ、鬱陶しいヤツになってきてるのでちょっと軌道修正して欲しいところ。
いるかちゃんがレギュラーになってから、キャラが変わってきてるような。

軌道修正と言えば、今度は植田という刑事と、その部下の渡辺みさとという女性刑事が登場してきたけれど、新たなレギュラーキャラになるのかな。
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by odin2099 | 2016-08-28 19:54 | | Trackback | Comments(0)
e0033570_21145032.jpg邪馬台国はどこですか?」「新・世界の七不思議」「新・日本の七不思議」に続く、早乙女静香と宮田六郎が主人公のシリーズ第4弾。
しかし今回は従来の歴史を題材とした激論バトルを繰り広げる短編集ではなく、初の長編。
旅先でこの二人がガチの殺人事件に巻き込まれるという異色作。

むしろ「すべての美人は名探偵である」に始まる早乙女静香の単独主演シリーズ(といいつつ桜川東子とのコンビ作だし、「邪馬台国殺人紀行」「大阪城殺人紀行」は翁めぐみを加えた三人組の<歴女探偵の事件簿>シリーズになっているけれど)に雰囲気は近い。

また時系列的には2作目「新・世界の七不思議」と3作目「新・日本の七不思議」の間に位置し、あのいがみ合っていた早乙女静香と宮田六郎が何故ラブラブになったのか?
という曰くを描いたという点でも正に異色作だ。

異色と言えば、謎めいた宮田六郎の私生活の一端が明らかに。
実家は名古屋で、それなりに名の通った不動産会社の社長の息子。ということは生活には困ってないんだろうなあ。
それに意外に?女性にもてる。
ゲストの女性キャラクターが二人出てくるが、どちらとも満更ではない雰囲気になり、静香がそれに嫉妬する?一面も。

宮田六郎と早乙女静香、おの二人のやりとりだけでもニヤニヤしながら読めてしまうけれど、崇徳院の呪いと西行との関係や、怪しげな新興宗教にまつわるきな臭い動きとの結びつきが今一つピンとこないのがなんとも…。
早乙女静香は強烈なキャラクター故にどのようなシチュエーションにおいても活躍しそうだけれど、宮田六郎とのコンビに関しては短編集の方が持ち味を発揮するのかもしれない。

【ひとりごと】
未読の<作家六波羅一輝の推理>シリーズのゲストキャラが、この作品に登場してるらしい。
クロスオーバー化が進んでる?


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by odin2099 | 2016-07-30 21:18 | | Trackback | Comments(0)

『邪馬台国殺人紀行』に続いて早乙女静香、桜川東子、翁めぐみの三人組が活躍するシリーズ2作目。

e0033570_22115901.jpg「姫路城殺人紀行」「大阪城殺人紀行」「熊本城殺人紀行」の三篇からなる連作ではあるが、一篇一篇は独立していて時系列的な流れはあるものの、お話そのものは繋がっていない。共通しているのは千姫繋がりということだけ。
姫路城は大阪の陣後に千姫が再婚した本多忠刻の城、大阪城は正にその豊臣秀頼が死んだ城、そして熊本城は…ということだが、変な縛りを設けずにそのまま普通に短編集にしておいた方が良かったかも知れない。

三人組の会話も面白いのだが、三者の書き分けが今一つに感じられるのは関連作品がかなり増えてきたせいか?
特に静香のキャラクターが随分変わってきているので、何となく素直に楽しめなくなってきている。


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by odin2099 | 2015-06-18 22:13 | | Trackback | Comments(0)

前作からタイトルに名前の出るようになった<桜川東子シリーズ>の5冊目です。

e0033570_18125410.jpg前回は歌舞伎に絡めたミステリー短編集でしたが、今度のテーマはオペラ。「カルメンと殴殺」「椿姫と毒殺」「蝶々夫人と刺殺」「フィガロの結婚と悩殺」「サロメと絞殺」の5作が収められています。
1冊目から9編→8編→7編→6編ときて、今回は5編ですねぇ。なにやらカウントダウンは継続中の様子…。


基本パターンは毎回同じですが、前回からレギュラー入りした坂東いるかの重要度が増してますね。いずれ彼女は独立した作品のヒロインになるか、あるいは桜川東子と共に早乙女静香らと共演する作品が書かれそうな気がします。


作中の事件とオペラ作品との関連付けはキツい面もありますが、これはその無理矢理なこじ付け感も含めて楽しむものなんでしょう。併せて、本筋とは全く関係ないヤクドシトリオによるレコード大賞ネタ(トリビア)も。


とはいうものの、オペラ作品への新解釈なども盛り込まれ、ああ、そういう見方も出来るのか、などと感心する場面もあったりして。特に「フィガロの結婚」「サロメ」のはそっちの方が面白そう…。


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by odin2099 | 2014-11-22 18:12 | | Trackback | Comments(0)
鯨統一郎が漫画原作に初挑戦!ということで話題になっていたようですが、文章の比重が非常に高いので、漫画だと思って手に取ると「あれれ?」てなことになるかも知れません。

e0033570_21501820.jpg主人公は三村千明という大学生の女の子。彼女は、幼い頃から「うつけ者」と呼ばれていた織田信長が、ある時期を境に急に「天才」へと変貌することに疑問を抱いていました。するとゼミの担当教員である早乙女静香がフィールドワークを提案。同じくゼミ生の三宅亮太と3人で安土城跡へ。ところが千明は、寝ると夢の中で過去へとタイムスリップ(!)してしまうという特殊な能力を持っていて、気が付くと目の前に信長本人が・・・?!

というワケで早乙女静香シリーズ(?)の番外編です。三宅亮太くんも『すべての美人は名探偵である』に続いての登場ということになります。静香さんのキャラクターは随分と違っちゃった感じですが、バーに呑みに行っていけすかないライターをやり込める、と何度か言ってますから、やっぱりあの静香さんなんでしょう。

構成としては、漫画の部分が謎解きで、その前後に静香先生の講義という形で実際の信長の事象を解説して、を繰り返す形になっています。まあサクサク読めるのは有難いですが、漫画部分も解説部分も中途半端で物足りない気もしますね。

謎解きの部分は伏せておきますが、まあそういう可能性もあるんだろうなあ、程度で個人的にはあまりピンときません。この説、他にも唱えている方がいらっしゃるのでしょうか。
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by odin2099 | 2013-02-20 21:52 | | Trackback | Comments(0)
e0033570_1951391.jpg題名を見て「もしや?」と思ったら案の定で、お馴染み『邪馬台国はどこですか?』『新・世界の七不思議』『新・日本の七不思議』早乙女静香と、『九つの殺人メルヘン』『浦島太郎の真相』『今宵、バーで謎解きを』『笑う娘道成寺』桜川東子が、『すべての美人は名探偵である』に続いて共演する連作短編ミステリーでした。
なお今回は前作に登場した翁ひとみも加えて三人組になっていて、旅先で事件に巻き込まれるトラベルミステリーとなっております。

収録されているのは表題作「吉野ヶ里殺人紀行」「纒向―箸墓殺人紀行」「三内丸山殺人紀行」の3篇で、それぞれは独立したお話ですが、いずれも”邪馬台国”をキーにして結びついています。
邪馬台国が北の方にあると主張したり、いつの間にかカレシが出来ていたりと他の作品の展開を踏まえて静香が中心になっていて、せっかくの東子もひとみも引き立て役になっているのが残念ですが(東子なんか、あわや・・・?の危機シーンもあるのに)、これからも続けて欲しいですね、これは。
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by odin2099 | 2013-02-07 19:56 |  映画感想<ヤ行> | Trackback | Comments(0)
美人でスタイルが良くて男勝りで口が悪く、でも腕はぴか一、ただし私生活はズボラ・・・というスーパーヒロインが活躍するミステリー短編集。
なんか昨今流行りの、という感じのヒロイン像ではあるものの、やっぱりこういうキャラクターは愉しい。

e0033570_220667.jpg収録されている作品のタイトルは、第1話から順に「唇よ、熱く君を語れ」「人形の家」「ブルー・シャトウ」となっていて、ご丁寧にヒロインには年齢に似合わない昭和歌謡曲好き、という設定が付いている。こういう脇にサブカル関連の濃いネタを付随するのもこの作者の特徴かな。

最初に犯人が誰かを示す「倒錯叙述」の形式で書かれていて、読者は如何にヒロインが真犯人に肉薄して行くかを楽しみながら読んで行く訳だが、ちょっと無理矢理感があるものの、短編故にすんなりと読み進めて行くことが出来る。
これ、然るべきスタッフ、キャストを揃え、ビジュル面でも納得出来る人を得られれば、ビデオシネマなどにするのも良いかもしれない。セクシータレントやグラビアアイドル系で、誰か相応しい人いないかな。
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by odin2099 | 2012-09-04 06:35 | | Trackback | Comments(0)
いつの間にか<バー・ミステリシリーズ>などという呼び名が付けられたようですが、気が付くと『九つの殺人メルヘン』、『浦島太郎の真相/恐ろしい八つの昔話』『今宵、バーで謎解きを』に続いて4冊目ということになりました。
それにヒロインの桜川東子の名前が、とうとうサブタイトルに昇格してますね。どちらかというとこの一連の作品群は、<桜川東子シリーズ>と呼んだ方が通りが良いような気もしますが。

e0033570_22365426.jpg今回も基本となるストーリー展開は同じです。バーに集まったヤクドシトリオ(私立探偵の工藤、学者の山内、マスターの島)がバカ話に興じているうちに、いつしか話題は最近の難事件へ。すると、それまで話を聞いているだけだった大学院生の東子が、持ち前の洞察力と推理力で事件の真相を暴きだす、というのがパターンです。

それぞれ元ネタに准えた事件が起きるのですが、最初が童話、次が昔話、そして前回のギリシャ神話ときて、今回のお題目は歌舞伎。表題作以外に「笑う女殺油地獄」「笑う曽根崎心中」「笑う白浪五人男」「笑う勧進帳」「笑う忠臣蔵」、計六編から構成されています。

ただ今回はここに、歌舞伎好きのOL阪東いるかという新キャラクターが登場。二編め以降は週一のアルバイトとしてレギュラーになり、会話にもアクセントが付くようになりました。テコ入れということでしょうかね。

しかしながら、相変わらず本筋に関係のない、ヤクドシトリオの蘊蓄満載(?)の昔話の方が面白く、肝心のミステリー部分、事件の概要とその謎解きは元ネタに沿い過ぎていて無理矢理感が強いですね。ミステリー物としてではなく、このバカ話を愉しむのがこのシリーズとの賢い付き合い方なのかも知れません。とりあえずシリーズが続く限り付き合う所存ではありますが。

それにしても今までノベルズ→文庫という形だったこのシリーズなのに、なんで今回はソフトカバーでの刊行になったんでしょ? 余計な出費が・・・。
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by odin2099 | 2012-05-24 22:37 | | Trackback | Comments(2)
『邪馬台国はどこですか?』『新・世界の七不思議』に続くシリーズ第3弾。
今回収録されているのは「原日本人の不思議」「邪馬台国の不思議」「万葉集の不思議」「空海の不思議」「本能寺の変の不思議」「写楽の不思議」「真珠湾攻撃の不思議」の七篇。

e0033570_6454425.jpg柿本人麻呂が藤原不比等だった?!とか、空海は中国人だった?!とかの思わず「ええっ?」となる新説・真説・奇説・・・が披露されたり、あるいは邪馬台国や本能寺の変など一作目の続編的要素があったり、ハートマン教授の再登場や三宅亮太ら他作品からの客演もあり、何やら集大成的な内容になってますが、これまでとは雰囲気が随分と違います。

というのもお馴染みのバー<スリーバレー>も、バーテンダーの松永も、最初と最後の二篇にしか登場しないからでしょう。
しかも最大のウリ(?)である宮田と静香の激論バトルはナシ!
あろうことか二人は一緒に旅行するようなラブラブな関係に発展していたりします。うーむ、これは驚き。

まあこれに関しては前作で結構伏線張ってましたけど、いきなりそこまで進展するか?!という気もしますがねえ。
前作と今作の間に二人は京都へ一緒に行く羽目になり、そこで何らかの事件があって関係に変化が訪れたようですが、これはいずれ別の形で作品として発表してくれる、ということで期待して良いんでしょうかね。

とはいうもののこのシリーズ、最初のインパクトが強かったせいか、段々と尻すぼみになってきているのは確かでしょう。
歴史ミステリというよりも、キャラクター物としては面白くなってきていると思いますが、それだけではやはり寂しいですね。
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by odin2099 | 2011-05-02 06:48 | | Trackback(2) | Comments(0)
e0033570_039581.jpgバー<森へ抜ける道>を舞台に、ライターの山内、私立探偵の工藤、マスターの島、名付けて”ヤクドシトリオ”が酒の肴に持ち出した未解決の殺人事件を、清楚な美人大学院生・桜川東子が真相を暴いてしまうという連作短編集、『九つの殺人メルヘン』、『浦島太郎の真相/恐ろしい八つの昔話』に続く3作目が登場。

1作目はおとぎ話・童話、2作目では昔話と来て今回はギリシャ神話絡みの推理が披露されますが、肝心の謎解き部分よりも、各編冒頭の無駄な蘊蓄話の方がよっぽど面白いのはどうなんでしょうか(苦笑)。
ギリシャ神話ありきで人物設定やシチュエーション、犯行現場を拵えているので、どうしても無理矢理感が出てくるんですよね。読んでいて面白いことは確かなんですが。

ところで1作目は9篇のお話が集められた短編集でしたが、2作目は8篇。
そして今度は全部で7篇になりました。
このカウントダウンは偶然? それとも何か意図があるんでしょうか。
シリーズは全部で9作書かれ、その最後は長編になるのかな。
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by odin2099 | 2010-05-09 00:41 | | Trackback(1) | Comments(0)

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