【徒然なるままに・・・】

odin2099.exblog.jp

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

例年通り今頃の公開だったらはたして評価は変わっていただろうか?

不評を買った理由の一つに、「最後のジェダイ」からあまり間を開けずに公開されたことで「またスター・ウォーズ?」という厭世気分があったのは間違いないだろうから、おそらく「最後のジェダイ」から一年後だったならそこまでボロクソには言われなかっただろうとは思う。
逆に一年なり二年なり「スター・ウォーズ」が公開されない年があったとしたら、もしかすると絶賛、とまでは行かなくてもだいぶ好意的な評が寄せられたような気もする。

とはいうものの、個人的にはやはり手放しで評価することはなかったろう。
一本の独立したSFアクション映画としてなら及第点はあげられるかもしれないが、これは天下の「スター・ウォーズ」。「スター・ウォーズ」として見ようとすればするほど不満点が続出してしまう。

e0033570_22333084.jpgディズニー体制下になってあっけなく殺されてしまったハン・ソロ。
そのハンの若かりし頃を捏造なんて、古参のファンからすればキャラクターに対する、そして原典たる<クラシック・トリロジー>に対する冒涜行為以外の何ものでもないだろうし、チューバッカは良いとしても、ハンにもランド・カルリジアンにも見えないキャラがミレニアム・ファルコンに乗り込んでる様は見ちゃいられない、という気持ちにもなろう。

それに明らかに続編を意図した終わり方。
あの後キーラはどうなったのか(ロクな死に方はしてない気がする。良くてハンを庇って死ぬとか)、唐突に出てきた”死んだ筈”のダース・モールは何なのか。投げっぱなしである。

ハンとチューイとの出会い、如何にしてランドと知り合いミレニアム・ファルコンを手に入れたか、そしてジャバ・ザ・ハットの仕事を請け負うようになった経緯、それだけわかれば良いというのならともかく、色々と物足りないことだらけなのだ。

「ローグ・ワン」のようにラストが「新たなる希望」に直結するでもないこの「ハン・ソロ」は、<スター・ウォーズ・サーガ>の中では特に重要視されることもない、ハッキリ言って「見ても見なくても良い作品」として、いずれカノン(正史)からレジェンス(外伝)に格下げされるのではないかと危惧してしまう(まあそうはならないだろうが)。

この作品がコケたせいで、今後の「スター・ウォーズ」映画化プランは見直しを余儀なくされ、スピンオフの「ボバ・フェット」は没、「オビ=ワン・ケノービ」は凍結というところらしい。
ファンとしては淋しい限りだが、次回作は来年の今ごろに公開されるであろう「エピソード9」。
新三部作の完結編という位置付けなだけに期待も高まるが、今度は公開まで一年半空くのだから逆に飢餓感を煽ってヒットしてくれれば、と願っている。

【ひとりごと】
正直ハン・ソロの若かりし頃のイメージは、今じゃレジェンス扱いのこの<ハン・ソロ三部作>で固まってるんだよなあ。
e0033570_22330720.png

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-12-15 22:38 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)
「機動戦士ガンダムUC」第六章。
「ラプラスの箱」を巡ってビスト財団、地球連邦、ネオ・ジオンそれぞれの思惑が絡み、バナージとミネバは翻弄されていく。
その中で明かされるフル・フロンタルの真意。

e0033570_22202352.jpg現時点では「箱」なるものの正体はおろか、そもそも「箱」が存在するのかどうかも疑わしいという状況なのだが、あるかないかすらわからないものに振り回される”大人たち”は滑稽ですらある。
その渦中で真っ直ぐに進んでいく”子ども”の代表がミネバとバナージ。そのアンチテーゼとなっているのがリディ。

だがその状況をおそらく愉しんでいる、というより達観しているのがフル・フロンタルの不気味さ。
彼の語る理想は、ミネバが指摘したようにかつてのシャアのものではない。
”人の総意の器”と自らを規定しているフロンタルだが、そこに彼個人の感情はないのだろうか。

次回、大団円へ。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-12-15 22:25 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
「未知との遭遇」を見直したので「特別編」の方も、と思っていたのですが、先延ばしになっちゃいました。
そういや去年の今ごろも「未知との遭遇」を見ていたことに気付いたんですが、特に意味はありません。去年はこのタイミングでテレビ放送があったのでチェックしていたんですけれどね。

で、「特別編」。
最大の売りは、ロイ・ニアリーがマザーシップに乗船した後。その内部はさてどうなっているのでしょうか?でした。
実はそれ以外にも細かく手が入れられ、削除されたシーン、復活したシーン、新規に撮影したシーンと入り乱れているのですが、おそらく大半の観客はその違いに気付かないでしょう。
ニアリー一家の描き方が幾分ドライになっていて、ロイの孤立感が多少際立ってるように感じられますが、気付くとすれば「あれ、そういえば砂漠でタンカーが発見されるシーンって前にもあったっけ?」ぐらいでしょうかね。

e0033570_19014880.jpg肝心のマザーシップ内部も特筆すべきものではありません。
ガランとした船内には乗組員の姿もなく、生活感というか生物がいたという雰囲気もない無機質なものです。囚われていた人々はこんな空間でワラワラ生活していたんでしょうか。
スピルバーグ自身もこのシークエンスは気に入らなかったらしく、後に作られた<ファイナルカット版>では綺麗さっぱりなくなっています。やはりここは観客のイマジネーションに委ねる方が得策かと。

今回見直していてちょっと気になったのが、政府なのかどこか別にバックとなる組織なりがあるのかわかりませんけれど、ラコーム博士が率いるプロジェクトのことです。
最初に砂漠で第二次大戦中の戦闘機群が発見され、次はインドで音楽採集です。そしてマザーシップから送られてきている謎の信号が特定の場所を示しているとわかると、すぐに大掛りな施設を建設し、エボラ熱が蔓延していると偽の情報を流して住民を排除します。また同時にマザーシップへ代表を乗り込ませる算段をし、候補者をリストアップ。一体どういう組織なんでしょうね。

ちなみにマザーシップに招かれたのはロイだけ?
他の選抜メンバー(どういう基準でどういうキャリアの人が名を連ねているのやら)は歓迎されたんでしょうか、拒絶されたのでしょうか。
またラコーム氏らは残されたロイの家族(別居しただけでまだ離婚してないでしょうから)に、きちんと状況を説明したのでしょうか。まあ奥さんのロニーは、いくら説明されても理解できないというか理解したがらないでしょうけれどねえ。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-12-12 19:05 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
「ひつじのショーン」のテレビスペシャルで、日本では劇場公開。

e0033570_18542139.jpgショーンのいたずらの所為でラマを飼う羽目になった牧場主。
しかしこのラマ、とんでもない無法者だった。
最初は愉しんでいたショーンも、やがて事の重大さに気付き…というお話で、これはもうアニマルパニック映画、ホラー映画、モンスター映画!

最初のうちは愛嬌のあるいたずら者という感じだけど、段々と本性を現してくると皆が身の危険にさらされるようになってしまう。
ラマ、凶暴過ぎ!

最後は皆で力を合わせてラマを追い出してメデタシメデタシだけど、それもそれも一時的なものでショーンには根本的には反省の色なし。
またいつか同じようなことをやらかすのだろうな、というところで幕。
30分足らずの短編だけど、しっかり丁寧に作られているので満足度は高し。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-12-12 18:55 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
「機動戦士ガンダムUC」第五章。
ブライトが本格的にドラマに絡んでくると「ガンダム」らしさが広がると同時に、物語世界が落ち着く。
そして数々のガンダムパイロット、ニュータイプたちを見てきた彼の台詞には重みがある。

e0033570_18441531.jpgそしてブライトに続き、カイ・シデン、ベルトーチカ・イルマと懐かしい顔が続々。
主人公以外にもしっかりとした(ドラマを背負える)存在感を持ったキャラクターがいることに、作品世界の歴史の重みを感じる。

その諸先輩方に引っ張られる形で、バナージとミネバも少しずつ主人公の顔になってきた。
この二人の、互いに信じあっている恥ずかしいくらいの純粋な愛は「ガンダム」世界では新鮮。
彼らが陽であるならば、陰、負の部分を背負ってしまっているのがマリーダとリディだが、逆に「ガンダム」らしい存在であるとも言える。

いよいよ物語は佳境へ――。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-12-12 18:50 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
「仮面ライダー」初の3D映画。
といっても往年の<東映まんがまつり>で上映していたような赤と緑のメガネをかけて見るのではなく、偏光グラスをかけるタイプのもの。
東映発の企画ではなく夕張市から製作依頼が寄せられたそうで、これは前年に「仮面ライダーBLACK」のTVと映画双方のロケが実現した縁からなのだろう。
丁度ディズニーランドの「キャプテンEO」が人気を集めていた頃じゃなかったかと思う。

e0033570_18363447.jpgベースになっているのはTVで放送中だった「仮面ライダーBLACK RX」で、RXを過去に戻らせパワーアップする前のBLACKの状態で倒そうと画策するクライシス帝国に対し、時空を超えてRXがBLACKを助けに現れ、更にRXの変身であるロボライダー、バイオライダーも出現、4人ライダーが勢揃いするというイベント性の高いもの。
これこそ「TVじゃ見られない」お祭り映画ならでは。

この後「RX」のTVシリーズの方では、終盤に1号からZXまでの栄光の10人ライダーが勢揃いするというシチュエーションが実現するが、ライダー同士の共演というお題に対して一人四役のアイディアを持ち出した発想は素晴らしい。
RXの特殊な出自故の変則的なアイディアだが、逆に「どうなるんだろう?」というワクワク感は強い。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-12-12 18:40 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
映画「こまねこ」の第2弾。

e0033570_19392594.jpg前作は5つの短編エピソードからなるオムニバス映画で、それでも上映時間は60分とタイトなものだったけれど、この第2弾は短編1本だけなので20分という物足りなさ。

いわゆる「クリスマスの奇跡」が起きるという王道の物語で、こまちゃんの健気さ、いじらしさが胸をうち、いつの間にか癒されているのだけれども、もうちょっと長くしてほしかったし、出来れば前作と同じようにあと何篇かで構成したオムニバス形式で見たかったもの。

その後はなかなか続編の話が聞こえて来ず(ショートフィルムなどは作られているけれど)、早10年近く。
キャラクターを一新したAmazonプライム・ビデオ用のパイロットフィルムも作られたものの、シリーズ化されなかったのはあまりに違い過ぎるデザインに、皆が拒否反応を示したのか。

どうか今まで通りのこまちゃんの新作を!

<過去記事>




いや、やっぱり違う。こまちゃんは、こんな娘じゃないっ!

[PR]
# by odin2099 | 2018-12-07 19:40 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
「機動戦士ガンダムUC」第四章、物語の舞台は地球へーー。

e0033570_21331342.jpgこれまでもロンド・ベル隊が登場し、バナージらが乗ることになった艦はネェル・アーガマで、そこには医師のハサンが勤務していて、という具合に「Zガンダム」や「ガンダムZZ」の延長線上の世界だというサインはそこかしこに埋められていたが、本作よりあのブライト・ノアが登場。
そして「逆襲のシャア」以来のラー・カイラムの指揮を執っているということで、この作品がただのスピンオフではなく、富野由悠季抜きとはいえ<ガンダム・サーガ>の本流に位置しているのだということがハッキリした。
そのラー・カイラムの艦長室にはアムロの写真も飾られているのも嬉しい。

本作でバナージは前半ではガランシェール隊と行動を共にし、後半は一転して連邦側として戦場へ。
敵対する両勢力を行ったり来たりする主人公というのは、作劇上でもかなり珍しいのではないかと思うが、その不自然さを感じさせないのがバナージの良いところ。良くも悪くもピュアでナイーブ。周囲の大人たちの保護欲を駆り立てるのだろうか。

そしてバナージと対峙することになるロニ。
アムロにとってのララァ、カミーユにとってのフォウとなり得る存在だったのだろうが、バナージの心の奥底にはしっかりとオードリー(=ミネバ)がいたせいか深い関係にはならず、1話限りのゲストキャラとして散っていった。少々物足りないというか、勿体ない。
そうそう、バナージにはもう一人、マリーダ・クルスという”運命の女”もいたっけ。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-12-06 21:45 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
「ウォレスとグルミット」シリーズの第3弾。

e0033570_22275619.jpg前作はアクション物の快作で、クライマックスは映画史に残る大アクションだったと思うが、今回はウォレスの恋愛模様を絡めたミステリー仕立ての一品。
といっても終盤には前作をも凌ぐアイディア勝負のアクションシークエンスが織り込まれ、空に陸にグルミットが大活躍!

しかしグルミットが冤罪で逮捕されても面会にすらいかないウォレス。
このシリーズでは一貫してグルミットに対して冷たい態度を取るウォレスだが、そのことがグルミットの健気さを強調する仕掛け…ではないのだろうな、おそらく。
グルミットはグルミットで、よくウォレスに愛想を尽かさないと感心する。
あ、前作では家出するシーンがあったっけ。

本作には他にひつじのショーンが初登場。
ここからスピンオフで独立した新シリーズが作られ、そちらも人気作品になったのはご存知の通り。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-12-06 21:28 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
「機動戦士ガンダムUC」第三章。
バナージ、ミネバ、そしてもう一人の主人公ともいうべきリディの出番が増え、また準ヒロイン格のマリーダの過去が明らかになるにつれ、ドラマがいよいよ動き出してゆく。

e0033570_19535389.jpg地球連邦の内部も混沌としており、そこに強力に食い込んでいるビスト財団とて一枚岩ではない。
単純に連邦VSジオンの残党「袖付き」という図式にならないのは「ガンダム」世界のお約束ではあるのだが、バナージがある意味でニュートラルな存在なので、双方を行き来することで見る側に情報を伝えてくれることで、辛うじて迷子になることなく付いて行けている。

そして新たに登場する人もいれば、退場する人もいる。
短い時間ながらも描写の巧みさでキャラクターに厚みを持たせることに成功しているので、彼ら彼女らがただの記号に成り下がっていないのが救いだ。

年齢以上に大人びた面を見せたかと思うと、時には年齢よりも幼さを感じさせるミネバ。その子どもと大人が同居している二面性は、精神に不安定さを宿したこれまでの”強化人間”タイプのヒロインたちとは違った魅力がある。
ニュータイプの素養を持ったファム・ファタール。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-12-05 19:55 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_19485984.jpg「マレフィセント」「シンデレラ」「美女と野獣」といった系譜に連なるディズニーのファンタジー映画の新作ですが、これらのような自社製作のアニメーション映画の実写化ではありません。
原作はE.T.A.ホフマンの童話「くるみ割り人形とねずみの王様」で、チャイコフスキーのバレエ音楽もふんだんに盛り込まれております。

監督はラッセ・ハルストレムジョー・ジョンストンの連名。
最近よくある監督の途中交代か?と思ったのですが事情はちょっと違うようで、本来の撮影はハルストレム監督の下で2016年の秋から2017年初めにかけて行われたのですが、その後に大規模な再撮影が必要になり、スケジュールが合わなかったハルストレム監督に代わって2017年暮れからの現場で指揮を執ったのがジョンストン監督なんだそうで。

ただそれでも編集作業にはハルストレム監督も立ち会っているので、結局は共同監督ということになったのだそうです。それにしても製作(撮影)期間が他と比べて随分と長いように思えますし、本当のところはわかりませんねえ。
それに元々この時期には実写版「ムーラン」の公開を予定していたものの、製作の遅れから本作が繰り上がったという話もありますし、ディズニー内部でゴタゴタがないことを願います。

e0033570_19480552.jpgそして公開されたこの作品、本国ではコケてしまったようで、2018年のディズニー作品では日本では公開予定もない”A Wrinkle in Time”、それに「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」に次ぐ3本目の失敗作の烙印を押されてしまいました(マーベルやピクサーを含めた他の作品がヒットしてるので、その分は補填できそうとのことです)。

ということで少々不安を抱いて見たのですが、なかなかどうして愉しめる作品になっていました。
確かに中身はスカスカ、空っぽな映画かもしれませんが、キーラ・ナイトレイやモーガン・フリーマン、ヘレン・ミレンらが脇をガッチリと固め、美しく夢のある画面が作りがなされていますし、なんといってもクララ役のマッケンジー・フォイが輝いています(吹替の小芝風花も合格点です)。
美少女は存在そのものがファンタジーなんだなあと改めて感じさせられました。

母と娘、あるいは父と娘の絆を描くのであればクララの姉と弟の存在はいらないなと感じたのと、「アリス・イン・ワンダーランド」や他社作品ではありますが「スノーホワイト」のように、昨今のおとぎ話や童話の映画化作品ではヒロインのアクションシーンを強調する傾向があり、本作でもクララがブリキの兵隊を相手にする場面があったことに違和感を覚えたりということもありましたが、ここまで作ってくれれば文句はありません。
どうしてヒットしなかったのでしょうね。皆さん、期待値が高すぎたのでしょうか。



[PR]
# by odin2099 | 2018-12-04 20:00 |  映画感想<カ行> | Trackback(3) | Comments(6)
「ガンダム・ユニコーン」の第二章。
”赤い彗星”シャア・アズナブルの再来と言われるフル・フロンタルがいよいよ登場。

e0033570_20201111.jpg結局このフル・フロンタルの正体、というのは最後まで見てもよくわからなかった。
表舞台にフル・フロンタルが出てくるのは、この作中の説明によれば2年前。「シャアの反乱」が3年前の事件とされてるので、行方不明になっていたシャアが戻ってきた、という解釈も成り立つ。

バナージから「あなたはシャア・アズナブルなんですか?!」と問われたフル・フロンタルは、「今の自分は器」、「人々が望むならシャアになる」と答えてる以上シャア本人ではない筈だが、では何故シャアに酷似しているのかの説明がつかない。

「ガイア・ギア」の主人公アフランシ・シャアのようなメモリークローンなのか。
少なくてもクローンだという描写はない。しかしシャアの記憶を有しているかのような描写もある。
とはいっても促成培養の技術が確立してないとするならば、シャア本人と同年配に見えるのは不自然だ。
「ガイア・ギア」は「逆襲のシャア」より100年以上未来の物語だから成り立つ。

では誰かをシャアそっくりに整形したのか。
強化人間だという設定はあるようなので、ニュータイプ的能力の発現を人為的に起こすことは可能なのかも知れないが、カリスマ性までコピーすることは難しいように思う。
また人工的に作られたシャアのコピーならば、はたしてネオ・ジオンの残党が彼に従うだろうか。

最終章ではフル・フロンタルは本当に「シャア・アズナブルの器」として機能したと思しき描写がある。
はたして彼は一体何者だったのか――?

【ひとりごと】
空から降ってきた少女に一目惚れした少年と、何やらその少年に運命的なものを感じた少女との冒険譚。
これ、「ガンダム」版の「天空の城ラピュタ」だよな。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-12-03 20:22 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_20131726.jpgTVシリーズ「戦国魔神ゴーショーグン」をベースにした劇場版。
といってもよくある総集編ではなく、シリーズから二つのエピソードをチョイス。
それに他のエピソードのシーンや新作カットを加え、「なんとなくゴーショーグンってこんな作品かな」気分を味わえるというファン向けのイベント作品。

実際この作品だけ見ても「ゴーショーグン」がどんな作品なのかはチンプンカンプンだろうけど(自分もその一人)、それでも「ああ、楽しかった」と感じて映画館を後に出来る、なかなか稀有な作品である(贔屓の引き倒し?)。
なんか急に見たくなってDVDを引っ張り出してきたが、このセンス、なかなか色褪せない。

ちなみに劇場版のタイトルもTV同様「戦国魔神ゴーショーグン」となっているけれど、実際にスクリーンに映し出されるタイトルは「Goshogun」
「伝説巨神イデオン」→「THE IDEON」とか、この時期にはこういうアレンジも色々あったなあ。
他作品との差別化や付加価値を高める戦略の一端かな。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-12-03 20:17 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)
宇宙世紀を舞台にした新たな「ガンダム」物語の第一章。

e0033570_21113424.jpg時代設定はU.C.0096、ということは「第二次ネオ・ジオン戦争(シャアの反乱)」から3年。
「Z」と「ZZ」の間に行方不明となり、「逆襲のシャア」では全く言及されなかったミネバがヒロインとして登場。
主人公のバナージは、普通の少年が覚醒していくというパターンを踏襲してはいるが、それとは別に”ある一族”の血縁というプロフィールも追加され、より「運命」だとか「宿命」といった面が強調されている。

連邦のみならずアナハイム・エレクトロニクスをも陰から操るビスト財団や、その影響力の源となっている、宇宙世紀の成立の謎を秘めた「ラプラスの箱」の存在など、「ガンダム」世界の根幹に関わる部分に踏み込んで新たな物語を紡ぎ出そうとしたスタッフの英断には感服した。

「ガンダム」っぽいものではなく、紛れもなく「ガンダム」と呼べる一篇だろう。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-12-02 21:14 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
「ファーストガンダム」から続く一連の「機動戦士ガンダム」シリーズ、とりあえずの完結編。
「ファースト」以来のアムロとシャア、この二人の対決に決着がつく。

e0033570_09290287.jpgといってもその間には「Zガンダム」と「ガンダムZZ」という二つの作品が挟まっているので、「ファースト」から直結して見ようとすると取り残された気分を味わうことに。
なので「Z」も「ZZ」も総集編が欲しいところだったが、「Z」は単なる総集編ではない新解釈の劇場版が作られ、おまけに「ZZ」には繋がらなくなってしまったので何かスッキリとはしない。「宇宙世紀」を舞台にした「ガンダム」シリーズを手軽にチェックする方法は、実は未だになかったりするのだ。

それにしても本作品に新たに登場し、メインストリームを担うクェス、ギュネイ、ハサウェイが揃いも揃って良い子じゃないのはともかく、精神面で欠格があるんじゃないかとしか思えない我儘なのは見ていて辛い。監督流の”リアルな現代っ子”の象徴なのかもしれないが、これは辛すぎる。
それでもアムロとシャアがしっかりと主人公しているし、ブライトやカムランといった”良識的な大人”が脇から支えてくれているだけに、映画としては十二分に愉しめるものになっている。個人的には「ガンダム」シリーズで一番好きな作品かもしれない。三枝成章の音楽も流麗だ。

来たる「ガンダム」誕生40周年に向けて、今サンライズは「UC Next 0100 PROJECT」を立ち上げ、来年にはこの作品の続編小説「閃光のハサウェイ」が三部作で映画化されることも発表された。
他のシリーズ作品との調整も入るだろうから小説版そのままではないだろうが、ハサウェイを主人公にブライトも重要な役回りで登場、アムロやシャアを知る最後の世代の物語としてちょっと期待したい。

【ひとりごと】
セイラは…チラとでも出すべきだったかと思う。
そしてカミーユとジュドーに関しても何らかの形で言及して欲しかった。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-12-02 09:31 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
「ウォレスとグルミット」シリーズ第2弾。

e0033570_22275619.jpgこのシリーズ、喋るのはゲストキャラを除けば基本的にウォレスだけ。
グルミットは喋らない。
でもグルミットの仕草、表情を見ているだけで、グルミットの感情は手に取るようにわかる。
今回のゲストキャラであるペンギンも喋らないけれど、それでもお話はきちんと伝わる。
考えてみるとこれって凄いことだ。

そして前にも書いたけれど、感心するのはとあるシーンでのスピード感。
クレイアニメでこれを表現するのは並大抵の苦労ではないと思うが、それをやってのけるスタッフが素晴らしい。
だからこそ世界中で息の長い人気を保っているのだな。

そういえば前回、辻村真人の吹替版も見てみたい、と書いたのだけれども、その後に訃報が届いた。
ベテランが次々と鬼籍に入っていくのは、致し方ないこととはいえやはり寂しい。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-12-01 09:55 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_21351814.jpg元々は、「コマ撮り人形アニメーション」はどうやって作るのか、その製作過程を説明するために用意されたキャラクターであり、実験的な作品だったようですが、主人公であるこまちゃんのあまりの可愛らしさといじらしさに、どうやら人気が独り歩きをはじめました。

「こまねこ」というのも「コマ撮り」する「猫」という意味で、最初の作品もこまちゃんが一生懸命に映画を作る、というお話でした。
この長編版はそれ以外に4つの短編を加え、計5エピソードからなるオムニバス映画です。

久しぶりに見直しましたけれど、やっぱり可愛いな、こまちゃん。
なかなか新作が作られないのが玉に瑕ですが、手間暇かかるのはわかりますけれど、ドンドン新作を作って愉しませて欲しいものです。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-11-30 21:40 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
1979年春、ということはTVシリーズ放送開始から一年近く経った時期に公開された劇場版。
TVの方はそろそろ大団円へ向けての幕引きを図ろうかという頃だ。

「スタージンガー」そのものは、「マジンガーZ」以来の東映動画製作、フジテレビ日曜夜7時台放送の番組で、「マジンガーZ対デビルマン」以降<東映まんがまつり>の看板を背負ってきたが、原作者が永井豪から松本零士にバトンタッチしてからは主力の座を他作品に譲るようになり、遂にこの作品が打ち止めとなった。

e0033570_21243401.jpg放送枠としてはこの後も「SF西遊記スタージンガーII」、「円卓の騎士物語燃えろアーサー」と続くものの、それも「燃えろアーサー白馬の王子」を最後に消滅してしまう。
この作品には石丸博也、冨田耕世、富山敬、杉山佳寿子といったレギュラーメンバーに加え、ゲストとして神谷明が出演しているが、このように”日曜7時フジ”所縁のキャストが揃っていると、作品内容以上に感傷的な気分になる。

ただ東映動画製作の松本零士原作作品としては、「惑星ロボ ダンガードA」、「宇宙海賊キャプテンハーロック」、「銀河鉄道999」、そしてこの作品と一通り劇場版が製作されているので、<まんがまつり>の歴史にはしっかと爪痕を残している(残念ながら後続の「新竹取物語1000年女王」や「わが青春のアルカディア 無限軌道SSX」では劇場版が作られていないが、単に人気の低下ということではなく<まんがまつり>自体の性格の変化も一因だろう)。

TVアニメとしての企画が先行し、ある意味”雇われ原作者”というスタンスで関わったためか、「ダンガードA」と「スタージンガー」は長らく松本アニメとしては継子扱いされてきたが、近年では「銀河鉄道999」と融合。陰ながら鉄郎とメーテルの護衛を務めるなど、晴れて<松本零士ユニバース>の住人になったようである。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-11-30 21:26 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
アニメ版「GODZILLA」三部作の完結編。

e0033570_19493491.jpg遠い未来の地球を舞台に、実写では描き得ない、アニメーションならではの表現手法で生まれ変わった「ゴジラ」、というような期待も抱いてはいたものの、結局のところ「ゴジラ」でこういう物語をやらなくても良かったのではないか、という居心地の悪さを覚えただけだった。

この三作目では人類はゴジラと対峙しない。前作前々作で執拗にゴジラに挑んだものの完膚なきまでに叩き潰され、もはや人類に残されたのは神に祈ることのみ。アクションを排した長台詞の応酬(というより一方的に語っているだけだが)の上で繰り広げられる宗教問答。

ゴジラと戦うのは邪神、滅びの神ギドラ。しかしゴジラを凌駕するギドラの圧倒的な力に共感することは出来ない。ギドラに縋るということは自らをゴジラ以上の怪物と成すことだからだ。
その人類にとっての最後の頸木がモスラ。
新しい物語を紡ぐはずが、やはりモスラやギドラといった存在に頼らなければならなかったのには大いに失望させられた。

幽かな未来、希望の象徴としての原住民との間に子を成しながら、古き改めるべき世界の十字架を背負い、恋人の亡骸と共に散華する主人公の姿は矛盾と欺瞞に満ちている。これでは途中で否定された殉教者の役割を自ら望んで務めることになりはしないか。

明年には再び海を渡ってゴジラが現れる。
旧き躯を捨て、喝采を持って次なるゴジラを待ちたい。



[PR]
# by odin2099 | 2018-11-29 19:53 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
「ウォレスとグルミット」シリーズの第1作。

チーズを切らしてしまったウォレス。
どうしてもチーズを食べたい。
そうだ、月にはチーズがある!
ということでグルミットを助手に、自らロケットを作って月旅行へ。

e0033570_22275619.jpgなんで月へ向かうかというと「月はチーズで出来ている」から。
これ、欧米人には違和感ないのかもしれないけれど、日本人にはわからない感覚だろうね。
反対に「月ではウサギが餅つきしてる」というのは、欧米人には理解できないだろうけど。

それにしてもウォレスのバイタリティは凄い。
手作りロケットで月へ行くなんざ荒唐無稽以外の何ものでもないんだけど、以前にも書いたようにこのジュール・ヴェルヌ風の世界観、決して嫌いじゃないな。

ところでウォレスの声というと萩本欽一か津川雅彦。
上手い下手以前にもどっちも好きになれないのだけれど、実は未ソフト化の辻村真人ヴァージョンもあるのだとか。
そっちはどうなんだろう?是非とも聞いてみたい。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-11-28 22:33 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
劇場版「機動戦士Zガンダム」三部作の完結編。
TVシリーズの3クール目から4クール目を1時間半で一気に見せる。

サラ・ザビアロフとカツ・コバヤシ、カミーユ・ビダン、それにパプテマス・シロッコの関わり合いを大きく取り上げたので、割を食ったのがロザミア・バダムとフォウ・ムラサメ。
特にロザミアはカミーユとどこでどういう接点があったのかわからないまま、最終決戦でカミーユに助力する羽目に。

レコア・ロンドとエマ・シーンの比重も大きいが、相変わらずレコアがエゥーゴからティターンズ(というよりシロッコ)へ鞍替えした理由がわかりづらいし(一応クワトロ・バジーナとの溝が出来て行くシーンは盛り込まれているが)、エマとヘンケン・ベッケナーとの関係にも時間が割けなかったようで、どちらもTV版を見ていない人には些か不親切である。

e0033570_20112341.jpgまたこの劇場版では早い段階でカミーユたちがクワトロ=シャア・アズナブルであることを知っているからなのか、議会でクワトロが自らをキャスバル・ダイクン=シャアだと名乗るシーンがない。
エゥーゴの勢力拡大を目論んだこの議会演説を成功させるため、アムロ・レイがカミーユと共に議事堂を守るべく奮闘するシチュエーションが個人的には好きだったので、それが割愛されたことには落胆した。

その分シロッコとハマーン・カーンの描写が際立っているのならば良かったのだが、やはりこの二人に関しては移り気の日和見主義者に見えてしまうのが惜しい。
シロッコ、ハマーン、そしてシャアの3人の立ち位置がハッキリと見えれば「Zガンダム」の物語上の構造もわかりやすくなり、より作品を万人が愉しめるようになったのではないかと思うが、多くを語らずに見せることを選んだのだろう。

カミーユは精神崩壊を起こすことなくシロッコを屠り、ハマーンはミネバ・ザビを伴い一時退却、そしてシャアは行方不明。
最後にはカーテンコール宜しくアムロ、フラウ・コバヤシ、キッカ・コバヤシ、レツ・コバヤシ、ミライ・ノア、カイ・シデン、それにセイラ・マスも顔を見せてハッピーエンド(あれ?ハヤト・コバヤシは?)。
「機動戦士ガンダムZZ」にも「機動戦士ガンダム/逆襲のシャア」にも繋がらず宇宙世紀の輪を断ち切って、「機動戦士ガンダム(ファーストガンダム)」の完結編として機能してしまった本作を、さてどう扱ったら良いものやら。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-11-28 20:15 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_20042787.jpgG12サミット開催を目前にし、イギリスは大規模なサイバー攻撃を受けてしまう。現役スパイの情報も漏洩してしまったため、MI7は引退したエージェントを招集。そして選ばれたのは今は教師として隠遁生活を送っていたジョニー・イングリッシュだった。
かつての部下ボフを呼び戻したイングリッシュは、ハイテク装備を拒否しアナログで任務に挑む。その捜査線上に浮かび上がったのがアメリカのIT長者ヴォルタ。だが首相はイングリッシュの言葉に耳を傾けないどころか彼をイギリスの救世主と崇め、サイバーセキュリティの担当者にしようとするのだった。

「ジョニー・イングリッシュ」は大ヒット、「ジョニー・イングリッシュ/気休めの報酬」はアメリカでこそ大コケしたらしいが全世界的には前作並み、ということでめでたく実現したシリーズ第3弾。
今回も安定したベタなギャグが満載。どういうオチがつくか先が読めるのだけれども、それでもあまりのバカバカしさについついニヤニヤしてしまう。

そして英国首相役のエマ・トンプソンと謎の女オフィーリアを演じたオルガ・キュリレンコが良い。
「慰めの報酬」で本家007シリーズのボンドアクトレスだったのが10年前。とてもアラフォーには見えないキュート&セクシーさ。こりゃイングリッシュならずともメロメロになってしまいそう。
また1作目のパートナーだったベン・ミラーが、再びイングリッシュの相棒に復帰してくれたのも嬉しい。

引退したとはいえ、今回のようにいつ何時非常呼集が掛るかもしれないのが国の英雄、女王陛下のエージェント。この調子で4作目、作って欲しいもんだ。



[PR]
# by odin2099 | 2018-11-27 20:06 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)
「走れメロス」を原案にし、イラクで長期ロケを敢行した東宝と三船プロ合作の冒険活劇。
この3年前に公開された「大盗賊」の続編的内容で、監督の谷口千吉、主演の三船敏郎をはじめとして主要なスタッフ、キャストはそのまま続投している。
音楽は佐藤勝から伊福部昭にバトンタッチ。「大盗賊」のような大掛かりな特撮シーンはないので、「特技監督:円谷英二」のクレジットはない。

e0033570_22332782.jpg安土桃山時代のお話だった「大盗賊」と違いこちらは時代を遡って奈良時代のシルクロードが舞台だが、有島一郎(仙人)、天本英世(魔法使いの老婆)、佐藤允(海賊ではなく今回は盗賊)はほぼ同じ役どころ。
「大盗賊」では悪役だった中丸忠雄や田崎潤が善人で、若林映子が悪女だったりと立場が逆転しているのも見比べると面白い点で、特に若林映子は前回同様にお色気担当だが、出番も増え衣装の露出度も高くなっている。

ただ残念ながら映画としては「大盗賊」ほど面白くはない。
魔術VS妖術のぶつかり合いもなければ、終盤を除けば世界のミフネも大暴れというほどでもないし、そもそも「奇巌城」ってどこなんだ?というくらいお城のセットに魅力もない。
全体を通して「冒険」とも程遠いし、これでは題名に偽りあり、である。

ところでTVシリーズ「ウルトラマン」の第7話「バラージの青い石」は、この作品のオープンセットを借りて撮影されているのは有名な話だが、出演者として黒部進と桜井浩子が仲良くクレジットされてるのは偶然?



[PR]
# by odin2099 | 2018-11-26 22:36 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
”新訳版”「機動戦士Zガンダム」の第二章。

e0033570_20252446.jpg今回は2クール目から3クール目にかけてのエピソードを大胆に取捨選択して構成。
結果としてカミーユがロザミア、フォウ、サラといった強化人間に翻弄されてばかり、”カミーユ女難”編といった按配になってしまった。
情緒不安定な女性キャラばかりが出てくるので、全体的に似たようなトーンのシーンが占めているのは一本の映画として見るとマイナス要素で、ボーっと見ているとロザミアとフォウが同一キャラに見えてしまうんじゃなかろうか。

またアムロの出番があまり削られていないこともあって、時にはカミーユ以上にアムロが主人公っぽく見える。ブライトやハヤト、ミライの出番も残されているのは「ファーストガンダム」ファンには嬉しいところ。

その一方、サラを通じてだがレコアとシロッコの間に何とかフラグを立てようとしているが、あまり上手い伏線の張り方とは思えない。というより全体として削られたり絞り込まれたり丸ごと割愛されたストーリー、シチュエーション、シーンが多過ぎるので、前作に比べて「一見さんお断り」ムードが高まってしまったのは以前指摘した通り。

ラストにハマーン率いるアクシズ勢力が割って参入。物語はいよいよ完結編へと向かう。
それにしてもジェリドって、この映画版じゃ一つも良いところがないな。大言壮語してるがカミーユにやられてばっかりだ。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-11-26 20:27 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
** ネタバレ注意! **

闇の魔法使いグリンデルバルドは案の定逃亡し、支持者を集めていた。

ニュートはベストセラーになった著書を直接ティナに渡そうと渡航許可を求めるが、ニューヨークでの大騒動の一件を持ち出し、魔法省は許可を出さない。闇祓いであるニュートの兄テセウスに協力すれば、との条件を持ち出すが、それは実は生き延びていたクリーデンスの身柄を確保せよとのものだった。ニュートはそれを断る。その魔法省でニュートは今はテセウスの婚約者となった友人リタと再会し、気まずい雰囲気に。

クイニーによって記憶を取り戻したジェイコブがニュートの元を訪れ、クイニーと結婚すると宣言。しかしそれは魔法使いと人間の結婚を禁じられたクイニーが魔法の力で言わせたもので、それをニュートに指摘されたクイニーは一人、姉のティナがいるフランスへと旅立つ。リタの婚約相手がテセウスではなくニュートだと勘違いしたティナは、傷心のまま仕事でフランスに滞在しているのだった。

そんなニュートの前にダンブルドアが現れ、グリンデルバルドを倒すために協力して欲しいと申し出る。グリンデルバルドはフランスにいるというのだ。ニュートは逡巡するものの、ティナがフランスにいることを知るとジェイコブと共にフランスへと飛ぶ決心をする……。

e0033570_19072388.jpg<ハリー・ポッター>シリーズの前章にして、「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」の続編。
ニュート、ジェイコブ、ティナ、クイニーのメインキャラクター4人は揃って続投となった。
正直言うとティナ以外のキャラクターを続編に絡めるのは難しいのでは?と思っていたのだが、メインストーリーにガッチリと食い込ませてきたのには驚いた。

前作では心を通わせた程度の描写だったニュートとティナが相思相愛。といってもコミュ障気味のニュートが自分の気持ちをハッキリ伝えることはなく、ティナはティナでリタに嫉妬し当て付けに別人と付き合ったりと行動がストレート。将来的にこの二人は結婚するという設定らしいが(その二人の孫が”不思議ちゃん”ルーナ・ラブグッドと結婚する)、これからのシリーズの中で二人が不器用乍ら愛を育んでいく様も見られるのだろう。

この二人と対照的な展開になっているのがジェイコブとクイニー。人間と魔法使いの恋を禁じられた世界で苦悩するクイニーは、グリンデルバルドの思想に感銘を受け、遂にその軍門に下る。彼女を愛しつつもその決断を支持できないジェイコブは彼女とは別の選択を。この二人がどういう結末を迎えるかで、シリーズ全体のトーンが決まるように思う。

<ハリー・ポッター>とのリンクも少しずつ明らかになる。
まずクリーデンスと逃避行を共にする美女がナギニ。<ハリー・ポッター>ではヴォルデモードの分霊箱の一つとなった大蛇が、元は変身能力を持った人間であったとは。
演じるのはクローディア・キム。どこかで見たことが、と思ったら「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」でチョ博士を演じたキム・スヒョンのことだった。
物語終盤で、グリンデルバルドに心酔しその陣営に加わったクリーデンスとは袂を分かったが、今後彼女が如何にして大蛇そのものと化し、ヴォルデモードの配下になったのかのドラマは興味深い。

「賢者の石」を作ったとされるニコラス・フラメルも意外な形での登場で、今回が単なる顔見せではないのであれば、今後のシリーズでも重要なポジションになるのだろう。特に不老不死をもたらすという「賢者の石」は、やがて姿を見せるであろうヴォルデモードを通じて両シリーズの橋渡しをするキーアイテムとなるかもしれない。ちなみにあまり知られていないようだが、錬金術師であったかどうかは兎も角としてニコラス・フラメルは実在の人物でもある。

そしてアルバス・ダンブルドア。
ジュード・ロウが後にリチャード・ハリスやマイケル・ガンボンになるとは到底思えないが、やはりこのキャラクターが出てこないとお話が進まない。全てを語らず思わせぶりで、自分は動かず(動けず?)他人を使役するというポジションは既に確立。ある意味で人たらしの名人なのかも。そしてチョイ役ながらも登場のマクゴナガル先生とは、もう良いコンビネーションを発揮している。

”最強の魔法使い”と言われながらもグリンデルバルドとの直接対決を避けているが、終盤でその理由が判明。その頸木から解放されたことで次回作以降は両者の対決色は否でも高まっていく行くのだろう。なにせ今はグリンデルバルドが所有しているニワトコの杖、ダンブルドアが彼との対決に勝たなければ所有権は移転しないのだから。

そのダンブルドア絡みで最大の衝撃となったのがクリーデンスの正体。
序盤でリタ・レストレンジの弟ではないかということが提示され、その謎解きが映画全体の柱にもなっていたのだが、最後の最後に明かされたのが、実はアルバス・ダンブルドアの弟アウレリウスだったということ。

公式にもアルバスの兄弟は弟アバーフォースと妹アリアナの二人だけとされており、如何なる経緯でグリンデルバルドがそれを知ったかも謎。もちろんグリンデルバルドが嘘を吐いているのかもしれないが、事実だとするとアルバス自身も弟の存在を知らないのかもしれない(母親が亡くなった時期から推測すると異母兄弟の可能性が強い)。原題の”Fantastic Beasts: The Crimes of Grindelwald”にそこまでの意味は読み取れないが、邦題にある「黒い魔法使いの誕生」という思わせぶりな一文は、クリーデンスを指していたのだろうか。

謎が謎を呼び、前作にあった「魔法動物を使った愉快な冒険」の側面は早くも影を潜め、<ハリー・ポッター>では4作目5作目あたりから顕著になった暗くて重たいトーンが、このシリーズではこの時点で露わに。先が気になるシリーズがここにまたひとつ誕生した。
順当に行けば完結は6年後。出来ればハッピーエンドを迎えて欲しいものだが、<ハリー・ポッター>を見る限りあまり期待は出来ないかも。

【ひとこと】
若きグリンデルバルトを演じたのは「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」と同じジェイミー・キャンベル・バウアー。
今のところ両シリーズで同じ役を演じた唯一の俳優だ。



[PR]
# by odin2099 | 2018-11-25 19:11 |  映画感想<ハ行> | Trackback(3) | Comments(0)
ハウルの動く城」、「ゲド戦記」、「借りぐらしのアリエッティ」、「思い出のマーニー」と続いたスタジオジブリの英米児童文学映像化シリーズのいわば番外編。
自他共に認める(?)ジブリの後継者スタジオポノックの第1回作品が、「アリエッティ」と「マーニー」を手がけた米林宏昌監督のこの「メアリと魔女の花」というワケ。
「アリエッティ」と「マーニー」は舞台を日本に移した翻案だったが、こちらは原作通り?

e0033570_10132305.jpg主人公のメアリは悪い子じゃないんだけど、色々なものに興味を持って首を突っ込み、その都度失敗したり事態を悪化させたりするメイワクな存在。
すぐ反省する素直な性格なのはわかるけれど、この物語だって極論を言えば、自分でトラブルを招き寄せ、そして悪い方へ悪い方へと引っ張って大騒ぎになっただけ、とも言える。共感は出来ないなあ。

キーパーソンとなる先代魔女も肝心な時の助けにはならないし、悪役となるマダムとドクターも、本来なら「憎めない悪役」か「実は善い人」ポジションを担いそうなところがどっちつかず。これならいっそ「憎まれ役」に徹していれば良かったのでは?と思ってしまう。
ピーターも「最初は嫌な奴」でも徐々に好いムードになり「最後は王子様」キャラとして作られているんだろうけど、掘り下げが足りない。結局のところどのキャラにも感情移入できないのが残念。

スタジオポノックの次回作(長編作品)はまだ発表されていないが、この作品に続く新たな英米児童文学クラッシュ…ぢゃない映像化シリーズの立ち上げなるか、興味津々。
それとも本家スタジオジブリの方でシリーズ復活するかな?

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-11-24 10:16 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_09520713.jpg宇宙世紀のガンダムを手っ取り早く愉しみたい場合、「ファーストガンダム」と「0083」には総集編の劇場版があるものの、その後は「逆襲のシャア」まで間が空いてしまう。
「Zガンダム」と「ガンダムZZ」にも総集編が必要だなとは常々思っていたのだが、まさか今どきTVシリーズの総集編を劇場版として作るとは考えてもみなかった。
という意味では製作の報を聞いた時は驚きもし、かつ嬉しくも感じたものである。

物語はかなりのハイテンポで進む。なにせ約90分で1クール分を突っ走っているのだ。
またカミーユを軸とはしながらも、シャアやブライト、あるいはアムロの比重がTVシリーズ時よりもやや多め。なので「ファーストガンダム」は見ていたけれど「Z」は見ていなかった、という層には、「ガンダムの続編」としてよりアピールしやすいものになっているのではないか。
一方でTV版「Z」の濃密な人間関係や泥臭いドラマが好きな人には、薄められすぎて物足りないのではないかと思う。
A New Translation(新訳)」を謳って作られたこの劇場版三部作だが、個人的には普通のダイジェスト版で良かったのに、との思いが強い。

新規製作のシーンもかなり盛り込まれているが、明らかにそれと分かる程オリジナルとはかけ離れたキャラクターが右往左往するのが哀しい。誰か調整する人物はいなかったのだろうか。
また音楽はTV版同様に三枝成彰が担当し馴染みのあるメロディが流れてくるが、気のせいか「逆襲のシャア」のメインテーマを彷彿とさせるフレーズも聞こえてくるようだ。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-11-23 09:55 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_07481093.jpgイウォークを主人公にした<スター・ウォーズ>のスピンオフ映画第二弾。
前作「イウォーク・アドベンチャー」同様テレビ映画だが、日本などでは劇場公開されている。

DVD化の際に改題され、現在は「スター・ウォーズ/イウォーク・アドベンチャー~決戦!エンドアの森~」が正式タイトル(の筈)。
ただ今は<カノン(正史)>ではなく<レジェンス(番外編)>扱いになっている模様。

両親とはぐれた兄と妹がイウォークたちと知り合って大冒険を繰り広げる、という前作は<スター・ウォーズ>としては兎も角、ファンタジー映画として愉しむ余地はあったものの、本作は冒頭で両親と兄があっけなく殺されるという波乱の幕開け。
子供向けの映画なのに、なんでこんな残酷なお話なのかなあ。

e0033570_19345947.jpgその後もそれなりにユニークなキャラクターは出てくるものの、悪役には全く魅力がないし、お話そのものも全体的に低調。<スター・ウォーズ>映画の中で一番詰まらないのはこの作品だろう。
公式に「なかったこと」にされたのは、<スター・ウォーズ・ユニバース>にとっては幸いなことなのかもしれない。

【ひとりごと】
ノア老人の、行方不明になった友人サラクというのが悪の親玉テラク卿の前身かと思いきや、そんな捻りもなく普通にテラクの犠牲になっていた、というのはあっけない。

ちなみにヒロインの少女シンデルは、<レジェンス>の世界ではエンドアを離れた後、長じてコルサントでジャーナリストとして活躍した、というストーリーが用意されてるらしい。なんだかなあ…。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-11-23 07:51 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)
もうすぐ続編公開(日本では一カ月後)の「シュガー・ラッシュ」、つい最近見たような気になっていたけれど、映画館で見たのはもう5年も前だったんだな。

e0033570_20554352.jpg主人公はラルフとヴァネロペのコンビ、という印象が強いけれど、実は約100分の映画の中でヴァネロペが出てくるのは始まって30分くらい経ってから。そこからは出ずっぱりだからバディ物のイメージが付いているのだけれども三分の一ぐらいはラルフの独り舞台。それにフェリックスの出番も結構多い(原題は”Wreck-It Ralph”、「壊せラルフ」って意味だから最初から主人公はラルフなのだ)。


ゲームの世界が舞台ということで、オープニングのウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオのロゴがドット絵になっていたり、映画の終わりに出てくるウォルト・ディズニー・ピクチャーズのロゴがゲームキャラに乗っ取られていたりと遊び心に満ちた作品で、久しぶりに見直しても十分に楽しかったのだが、なんだかんだで結局ラルフが終始悪者扱いされてるような展開な点だけは納得いかない。
ラルフがいい奴ですぐに反省するから丸く収まってるけど、ヴァネロペもフェリックスもきちんとラルフに謝れよ。

【ひとこと】
ラルフが水中(?)に潜ってるシーン、呼吸音がダース・ヴェイダーだ。

<過去記事>



[PR]
# by odin2099 | 2018-11-22 21:02 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)
第19話「ヤマトを継ぐもの、その名は銀河」、第20話「ガトランティス、呪われし子ら」、第21話「悪夢からの脱出!!」、第22話「宿命の対決!」の四話分を収録。

e0033570_21395541.jpg機関が停止し、乗組員を脱出させたヤマトは白色彗星の中へと消えてゆく。救出された島、真田ら乗組員の前に、ヤマトの同型艦・銀河が出現。その銀河はAIが指揮を執り、乗組員は最小限に抑えられていた。地球の行く末に暗澹たる気持ちになるヤマト乗組員たち。
一方のヤマトは惑星ゼムリアに漂着していた。その遺跡に遺された語り部により、古代や土方らはガトランティス発祥の秘密を知る。そしてあらゆる人造生命を止める「ゴレム」と呼ばれる装置の存在を知る。
火星圏にて勃発する地球・ガミラス連合軍とガトランティスとの大規模な艦隊戦。その最中、銀河とアンドロメダ改により遂にヤマトは白色彗星内からの脱出に成功した。

人類を移住させる「G計画」の恐怖もさることながら、ヤマトクルーたちにも暗く重いドラマが伸しかかる。
息子を救うためにヤマトを裏切ることになってしまった加藤の苦悩。
桂木透子を庇って怪我を負った森雪はそのショックで失われた記憶を取り戻すが、その代償にこの4年間の記憶――ヤマトでのイスカンダルへの旅、そして古代のこと――を全て失ってしまう。
そして桂木透子以外にもヤマト艦内にガトランティスのスパイがいる可能性が高まり、その疑惑の目は空間騎兵隊に向けられる。一体誰がガトランティスの”蘇生体”なのか、疑惑を晴らすことが出来ず苛立つ斉藤。だが皮肉にもガトランティスの攻撃ユニットは、斉藤への銃撃を止めるのだった。
一方再び相見えるデスラーとキーマン。その時ミルはキーマンに対し「悪魔の選択」を持ち出してきた――。

ガトランティスの蘇生体が誰かについては、第五章の段階で斉藤が怪しいと踏んでいた人がいたのには驚いたが(というより、そんな存在に思い至りもしなかったのだが)、こういう展開を迎えると素直に斉藤なのか、ミスリードを誘っているのではないか、という気がする。他の誰かなのか、それともあと何人かいるのか――?

その正体がモブキャラではドラマが盛り上がらないので、候補となるのはメイン格のキャラクターで、しかも意外性のある人物。途中で九死に一生を得る経験をしていたりガトランティス側(桂木透子を含む)と接触する機会があり、もう一つ付け加えるなら「さらば宇宙戦艦ヤマト」か「宇宙戦艦ヤマト2」で死んでいる、というのも条件になりそうだ。

メイン格といっても南部や太田、相原や「2202」では出番の少ない篠原や沢村というのも面白くない。となるとやはり斉藤(永倉も?)、加藤を筆頭に、山本玲やキーマン、土方艦長クラスが疑わしくなるが、最大のサプライズとなると、これはもう古代と雪しかいないのだが、さてどうなるか。
残る四話分で「さらば」とも「ヤマト2」とも違い、更に納得させてくれるだけの物語を見せてくれるのかどうか、期待せずに静かに待ちたい。

【ひとこと】
土方竜役の石塚運昇は19話が最後の出演。楠見尚己が後を引き継いだ。
「2199」→「2202」も含め、キャストの変更が目立つようになってきたのは残念だ。

<過去記事>




[PR]
# by odin2099 | 2018-11-21 21:45 | ビデオ | Trackback | Comments(0)
ブログトップ