『YAMATO2520/VOL.3 戦闘』
2009年 04月 22日
地球艦隊に迎えられたナブたちは、ロココ星にある古代遺跡を訪れ、そこで古代ゴーダ文明の手掛かりが竜座銀河にあることを知る。一躍、竜座銀河を目指し旅立つYAMATO。
だが皇帝ブローネは、セイレーン全軍にその追撃を命じる。
その先鋒に立つのは皇帝親衛隊と合流したアメシス少尉と、辛くもリンボスから脱出し、打倒YAMATOに執念を燃やすリキヤード少佐の潜宙艦!はたしてYAMATOの運命は・・・?!

その一方で、地球艦隊から派遣された訓練生たちが新たにYAMATOのクルーになり、またマーシィが古代ゴーダ文明を残した宇宙人と何らかの繋がりがあることも明らかにされるなど、正に物語はこれから。
また今回は旧「ヤマト」からBGMが2曲流用され、しかも夫々地球連邦の第7艦隊と、17代ヤマトを描写するテーマとして使われているので弥が上にも「ヤマト」ムードは盛り上がってくる。
ところが製作会社の倒産、プロデューサーの破産、逮捕という流れの中で中断してしまいそれっきり。
これから先の展開が本当に気になるのだけれども、もう一つの凍結企画だった『復活篇』が再始動した今、こっちもなんとか”復活”させてくれないものだろうか。
ストレートにVOL.4以降を作るのは流石に無理だろうケド、例えば小説とかコミックとかドラマCDとか、色々手段はあると思う。
18代宇宙戦艦ヤマトの航海、最後まで見届けたい・・・!
ところで以前、
こう書くと反論する人も多いと思うが「ヤマト」はやはり西崎義展のものだ、という感を強くしたのがこの作品であった。
松本零士が参加していなくてもデザインラインは踏襲しているし、宮川泰が携わっていなくても(羽田健太郎が音楽監督としてサポートしているものの)BGMの雰囲気は延長線上にある。
良くも悪くも西崎プロデューサーのアクの強さ、自分のカラーの押し出し方、これがあってこその「ヤマト」であるというべきか。
これは「YAMATO」であって「ヤマト」ではない、という声も聞く。松本色の希薄な(或いは全く無い)「ヤマト」は認めないという人も多いだろう。特にシリーズの1作目と比較すれば、その違和感の大きさは拭い切れまい。しかしながらシリーズ通して鳥瞰した場合、「ヤマト」の精神は見事にYAMATO」に息づいているといってもいいのではないか。「ヤマト」のようなものではなく、間違い無く「ヤマト」だと言いきれる作品のひとつなのではないのか。
今後は松本零士主導で「ヤマト」の新作が作られていくことになるだろうが、これは決定的に欠ける要素である。その時に何が「ヤマト」を「ヤマト」らしく見せていたかの解答を我々は目にすることだろう。
てなことを書いたことがあるのだけれども、その後に作られた『大ヤマト零号』を観ると「やっぱりな」と思っちゃう。
あれはあれで好きではあるんだけど・・・?

個人的に「ブルーノア」のリメイクや「オーディーン」の続編は見てみたいと思いますが、はたして需要はあるでしょうか。
「2520」も中途半端に放り出されてますので、「2199」「2202」の延長線上の世界で、「復活篇」共々語り直して欲しいな、と思います。
その前にDVDの再発売やBluーray化、それに完全版の音楽集のCD化等々も望みたいところですね。