
今回のお涼の任務は、豪華客船で香港へと向かう南米ラ・パルマ共和国の大統領だった男の動静を監視すること。
この元大統領、日系人ということで日本政府もかなりの援助をしてきたが、途中で独裁者に成り下がり国を追われると、自分は日本国籍を持ってると主張して日本に滞在。
国際世論の批難にさらされながらも、弱みを握られている政府は手を拱いているというワケだ。
で、豪華客船に乗り込んだお涼サマ御一行、元大統領のボディガード、彼を狙っている麻薬組織の暗殺者、それに彼の護衛を命じられた室町警視と岸本警部補だったが、勿論このクルージングが無事に済むはずもなく…。
題名になってる「クレオパトラ」とは、物語の舞台になった豪華客船「クレオパトラ八世」号のこと。
「葬送」と付いている割には、実は船は沈没しない。
これまでのシリーズ作品の中では一番犠牲者の数が少ないんじゃないかと思うけれど、そこはちゃんと仕掛け(?)がある。
それにしても、ラ・パルマ共和国の設定といい、”日本史上最大の詐欺師”と呼ばれているホセ・モリタ元大統領や、その義弟で元グリーンベレーだという経歴の持ち主のツガといい、何か露骨にモデルがいそうなんだけど…?