『面白南極料理人』 西村淳
2009年 06月 25日

第30次南極観測隊に調理の担当者として参加し、今度は第38次南極観測隊ドーム基地越冬隊に参加した、という経歴の持ち主。
で、この本は、その第38次越冬隊として、昭和基地よりも100キロ彼方にあるドーム基地で、8人の仲間たちと共に過ごした一年間を綴ったエッセイ集なのです。
生物はおろかウィルスさえも生存を許されない、標高3800メートル、平均気温マイナス57度、最低気温マイナス79.7度という環境での、男ばかり9人の生活。当然様々なぶつかり合いもあるわけですが、その潤滑油の働きをしていたのが食事、なんですな。
選り抜きの豪華な食材を惜しげもなく使い、一方で過酷な環境ゆえの料理の難しさもありながら、何事もポジティブにとらえ、楽しむ姿勢。
根っからの寒がりなため、とても凍て付いた南極の大地で一年を過ごせるとは思いませんが、それでもちょっぴり羨ましくなる、そんな素敵な一冊でした。
この本を元にした映画が作られていますが、かなーり興味があります。

「面白南極料理人」の舞台は、昭和基地から1000km離れた南極ドーム基地。平均気温-57℃という過酷な地で、8人の男たちが、外界から遮断された生活を送ります。 楽しみといえば食べることだけ、という極寒の地で...... more

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映画 「南極料理人」の原作、「面白南極料理人」を読みました。平均気温−50℃、ウイルスもいない南極・ドーム基地。映画ではドテラだけで自転車に乗るドクターや、みんなでパンツ一丁で記念写真をとるシーンがありましたが、まさか本当にそんなことはしていないだろう、映画上の演出なんだろうな、と思っていたら…やってたんです実際に!(((( ;゜Д゜)))それどころか超極寒の中でドラム缶風呂に入ったり、焼いてからすぐ口に入れないと凍りついちゃうバーベキュー、雪の中は温かいということで、穴を掘って自分を埋めてしまったり...... more
こちらを先に読んでいると、ああこのエピソードはこういう風にアレンジされたんだな、これをよく映像化したなあ、と感心する場面もしばしば。
”食”ってやはり人間にとって大切なものですねえ。