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『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)

元々の原作からして色合いが少々違うとはいえ、監督が替るとこうまで違うものか、と感心した。
音楽のジョン・ウィリアムズは前作からのスライドだけれども、今回はジャズっぽさを押し出して新しい雰囲気作りに貢献。
重要なキャラクターも続々と登場して、これは正しく新生「ハリー・ポッター」の誕生だ。

今回のポイントは新登場キャラ。
ハリーの両親と因縁浅からぬ関係の人物が3人いる。
先ずはあっと驚く登場の仕方をするピーター・ペディグリューはティモシー・スポール、これは適役だ。
『ラスト・サムライ』見た人は彼を覚えているかな。

意外な二面性を見せる新任のルーピン先生にはデイビッド・シューリス。
原作でのお気に入りキャラだっただけに、『セブン・イヤーズ・イン・チベット』や『タイムライン』を見るにつけ一番懸念してたのだけれども、心配していたよりはずっと良かった。
ただ、ファンのイメージ・キャストで挙げられていたユアン・マグレガーで見たかった、という思いは捨て難い。

そしてタイトル・ロールの”アズカバンの囚人”ことシリウス・ブラックを演じるのはゲイリー・オールドマン。
これは多くの人が納得したキャストなんだろうけど、可も無く不可も無く。
個人的にはヴィゴ・モーテンセンを当てたかったところだけど、まあ良いだろう。

他の新顔で驚きなのは、何といってもトレローニー先生役のエマ・トンプソン。
これは言われなきゃわからない(言われてもわからない?)怪演だ。
ちなみに前作でロックハート先生を、これまた怪演していたケネス・ブラナーは元の旦那さん。
2人ともシェークスピア俳優なのにねー。

またこれは新キャラではないが、今回からダンブルドア先生役が亡くなったリチャード・ハリスからマイケル・ガンボンに交替。
吹替版で見てしまったせいか、違和感は全くなかった。
何せ声が同じ永井一郎だからね。
これがイアン・マッケランやクリストファー・リーだったら、随分雰囲気違ったろうけど。

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)_e0033570_861533.jpg前作前々作からのキャストは、ハリーにしろロンにしろハーマイオニーにしろ、子役だから当然成長しているわけだけれども、今回気になったのはむしろドラコやネビルのような脇の子たち。
すっかり別人、てな子もいるわけで、今のキャストを果たして何作目まで維持出来るのかかなり気になってきた。
面白いのは前作でハリーもロンも声変わりしちゃっていたのに、吹き替え版ではそのままだったのでイメージが持続していたけれども、今回は吹き替えキャストも声変わりしちゃったので、別人に思えることかな。
また、マクゴガナル先生もスネイプ先生も出番少なすぎ!
今回もスネイプ先生良いとこなしで割り食ってます…。

ということで、とりあえずの結論。
前作前々作の映画を楽しみ、かつ原作を読んでいない人にはお勧めです。
上映時間も幾分か短くなり、独立した一本の映画として充分に楽しめるでしょう。
反対に原作大好きな人は、見ていて「アレが無いコレも無い」と気になって、楽しむどころじゃないかも知れません。
こだわりを捨てて割り切って見ましょう。
でも、重要な小道具である”秘密の地図”、この作成の謂れについて全く触れてないのはどうかと思うぞ。

なお、今回はエンディングにちょっとした洒落た仕掛けが用意してあるので、出来れば慌てて席を立たずに、場内に明かりが灯るまでじっくりと腰を据えていましょう。

  × × × ×

封切りから2ヶ月半近く経ち、そろそろファーストランも終了する頃だと思う。
まだ見に行っていない人は、そろそろ急いだ方が良いだろう。
ビデオ&DVDの発売予定日はまだ告知されていないようだが、従来のペースからするとクリスマス頃だろうか。
それまで(映像の)ハリーくんとは暫しのお別れとなりますな。

というわけでもないのだが、ようやく2回目を鑑賞した。
今度は字幕スーパー版である。
最初の時は原作との相違点をあれこれ考えながら見てしまっていたのだが、今度は純粋に映画として楽しんだ。
原作の大胆な刈込みには批判もあろうが、最近では映画7作(無事に作られれば、だが)通して辻褄が合って、かつ面白く感じさせてくれさえすれば良しとしようという気持ちに変わってきた。
というのも次作『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』は本作以上のボリュームの原作を持ちながら、上映時間は同程度。
そしてまだ正式アナウンスされてはいないものの、次々作『不死鳥の騎士団』も更にボリュームアップしながら、おそらく同規模での製作になるだろうから(どちらも「前後編で」という声が挙がってはいたが…)、今まで以上に切り刻まれ別物にならざるを得ないのは自明の理だからだ。
ならば素直に映画として楽しめればいいや、という風に気持ちを切り替えたのだが、反面端ッから映画には期待していないということでもあり、複雑な心境ではある…。


この作品を最後に、音楽担当のジョン・ウィリアムズが降板してしまったことが残念でなりません。
シリーズの顔として「ヘドウィグのテーマ」だけは踏襲して使われていますが、やはり雰囲気はガラッと変わってしまっています。
殊にこの作品でシリウス絡みで流れる哀愁漂うメロディー(「過去への窓」や「フィナーレ」などで聴くことの出来るメロディー)がお気に入りで、過去の2作品とは全く趣が違っていただけに、今後の作品でどれだけ新しいジョン・ウィリアムズ節に出会えるかと期待していただけに尚更です。
by odin2099 | 2009-07-19 08:06 |  映画感想<ハ行> | Trackback(6) | Comments(0)

悪文礼賛


by Excalibur(エクスカリバー)
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