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『ヒーローの声/飛雄馬とアムロと僕の声優人生』 古谷徹

最初に”声”を聴いたのは、まず間違いなく『巨人の星』だろう。
では”古谷徹”という名前を覚えた作品は?というと、これは『鋼鉄ジーグ』。自分にとって古谷徹は「アムロ・レイの人」ではなく「司馬宙の人」なんである。
そしてその次に挙がるのは『グロイザーX』とか『氷河戦士ガイスラッガー』、そして『新・巨人の星』での星飛雄馬に『宇宙空母ブルーノア』、異色なところでは『宇宙戦艦ヤマト/新たなる旅立ち』でシリーズ初登場の徳川太助、もうちょっと経って『1000年女王』の夜森大介といったところか。
世間一般では飛雄馬にアムロ、それに『聖闘士星矢』だろうけれど、そのあたり、ちょっとずれていたりする。

『ヒーローの声/飛雄馬とアムロと僕の声優人生』 古谷徹_e0033570_619739.jpgただ自分にとって古谷徹は、決して好きな声優さんではなかった。
あの”声”も演じるキャラクターも好きにはなれず、たまに自分好みのキャラに古谷徹がキャスティングされるとガッカリしたものである。
唯一納得出来たのが、従来のイメージとは大きく異なる「徳川太助」だけだという、完全な”アンチ古谷”だったワケだが、それがコロっと変わったのはほんの数年前。
何の気なしに聴いていた「飛雄馬の声」「アムロの声」が、昔のイメージ通りだったことに驚かされたのである。
「星矢の声」も然り。他の声優さんが明らかに衰えを感じさせる中で、唯一本物の「星矢」。これがプロなんだなぁという衝撃だった。

この本は、そんな古谷徹が自分の半生を振り返って綴ったもの。
子役時代の話から、『巨人の星』終了後に一度引退(?)したこと、『ガンダム』との出会い、『星矢』降板騒動、小山茉美との結婚・離婚、間嶋里美との再婚、他の声優仲間とのこと・・・
プロの役者としての発言と並んで、そういったプライベートなことまでが「ここまで?!」というくらい赤裸々に語られているのだ。
プロとしての矜持、それに人柄なのだろうか。
Tracked from Brianの独り言 at 2009-08-02 15:43
タイトル : ヒーローの声 飛雄馬とアムロと僕の声優人生
『ヒーローの声 飛雄馬とアムロと僕の声優人生』読みました。 これは、エクスカリバ... more
Commented by pixytale at 2009-08-01 03:40 x
 昔、ニフティのオフ会でご一緒させていただいたことがあるのですが、ちょっとダンディーで、物腰の柔らかい気さくな方だったような印象でした。ま、そんなところでプライベートの話なんか訊いたりはしませんでしたが……

 声優さんとしてはリアルタイムで見ていた春日恭介とか、ペガサス星矢、タキシード仮面あたりのイメージが強いですね。
 最近では『ガンダム00』リボンズ役の蒼月昇ってのがケッサクでした。ま、声だけ聞いたら誰が聞いても古谷さん以外にありえないのに、まことしやかな新人声優さんの話が語られてたのが……
Commented by odin2099 at 2009-08-01 09:41
『ガンダム00』出演に関するエピソードは、この本の中にも書かれています。遊び心なんでしょうね。
息の長い代表作を幾つか持ち、今なお第一線でバリバリ頑張っているというのは凄いことだと思います。
Commented by はぎお at 2009-08-01 19:31 x
こんにちは。
私も実は古谷さんのヒーローの声、あまり好きではなく(^^ゞ太助や「銀英伝」のフォークとかが印象に残っています。
若い頃から活躍されていて、今でも第一線。やはりすごいプロ意識の持ち主なんでしょうね。ぜひ読んでみたいです。
Commented by odin2099 at 2009-08-01 22:12
わー、お仲間だー(笑)。
『銀英伝』のキャストはピッタリのものと、かなりイメージ外してるものとありますが(苦笑)、フォークなんか後者の最たるもんでしょうね。
でもそれが面白かったり。

この本は、サクサクっと読めちゃいますよ。
多分、1時間はかからないかと。
by odin2099 | 2009-07-30 06:20 | | Trackback(1) | Comments(4)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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